2018年3月30日金曜日

アフラックの「生きるためのがん保険Days 1」はお得か?


アフラックは、4月2日からがん保険「Days 1」の販売を開始します。

Daysの何がどう変わったのか、新旧商品及びオリックス生命のがん保険Believe(ビリーブ)と比較してみました。

現在の「新Days」の評価はこちらに書きましたが、Daysの不人気を反省し、「新Days」では保険料を5.3%値下げしています。

参考
「新Days」発売時、予定利率が1.5%から1%に下げられ、他社が一斉に値上げに動く中で、アフラックは敢然と主力であるがん保険の値下げに踏み切りました。

しかし2017年度のアフラックの経営状況は、がん保険の新契約の前年割れが続いており、抜本的なてこ入れが必要な状況となっています。

そこで再度の値下げか?と期待したところ、残念・・・大幅な値上げでした。

つぎの表をご覧ください。

表の説明
いずれも前提は50歳男性、終身払い、入院日額1万円、通院1万円の場合で比較しています。累計保険料は、50歳男性の平均余命を100歳として、50年間の保険料を合計した額を示しています。(人生100歳時代だそうです。・・・ほんとうかな~~?)

さて、アフラックによると「Days1」の主な特徴は、

①4つの特約を新設
 特定診断給付金特約
  (診断給付金を100万円の場合と50万円の場合に分けた)
  特定保険料払込免除
  (がんによる所定の入院・通院または2回目のがんの診断を受け所定の入院・通院をしたとき)
 緩和療養特約
  (がんによる痛みを緩和するための入院または通院、在宅療養の場合)

②通院、手術、複数回診断の支払事由の拡大
   通院(退院の翌日からだったものが、診断日や治療中の通院にも適用)
   手術(骨髄移植も適用になった)
  複数回診断
  (がんまたは上皮内新生物による入院が、入院または所定の通院に拡大)

だそうです。(カッコ内は私のコメントです。)

ものは言いようで、「4つの特約を新設」とか言っていますが、この新設により契約者がもらえる給付金額は「新Days」よりも減らされています。

という理由は、

「Days1」では、これまでの「診断給付金」を「診断給付金+特定診断給付金」に分けています。

なんのために?  ・・・給付金を減らすためです。

「新Days」では、がんの確定診断で100万円(満額)が出ますが、「Days1」では確定診断のみでは50万円(半額)、「所定の条件」に合えば+50万円を上乗せ給付となっており、満額の100万円がもらえる条件がよりきびしくなっています。

また「Days1」では、上皮内での入院や通院では特定診断給付金はもらえなくなりました。  (表の上皮内新生物の給付金額参照。10万円 → 5万円)

オリックス生命のがん保険Believe(ビリーブ)が、上皮内でも診断、入院、手術、退院においてがんと同額を保障しているのに比べると、「Days1」はケチりすぎです。

ということで、診断給付金に「特定」が付けられているのは、給付金の「支払い事由をきびしくしました。」という意味なのです。

一方アフラックが「保障内容を大幅に強化した」という部分もあります。

診断給付金複数回支払特約は「新Days」にはありませんでしたが、今回新たに付加しています。

この複数回支払の条件は、アフラック及びオリックスそれぞれ次のように規定されています。

「Believe」:がんの治療を目的として入院したとき(2年に1回を基準に何度でも)
「Days1」:がん診断後、2年経過後にがんと診断確定されていて、その治療目的で入院または所定の通院をした場合

ほぼ同様の内容と考えられますが、2回目にがんと診断確定されるかどうか、その判定はかなりきびしくなるのかも?。

この他に、再発、治療の長期化への対応として特定保険料払込免除特約が付けられています。

この特約は自営業者などは付加しますが、サラリーマンは健康保険から傷病手当金(標準報酬の約67%)がもらえるので、付ける人は希です。

その希な特約をパッケージ化してしまい、客単価をUPさせようとするのはいかがなものか?

私の感想
保険会社はその時々で、セールスポイントを強調します。Days発売当初は「これからは、がんは通院治療が主流だ!」とか言って、手術を無くして、通院だけにしてしまいましたが、新Daysでは手術を復活させています。そして今回は「生きるためがん保険」ということで、手術 や様々のがん治療方法を手厚く保障しています。あれれ・・・通院治療が主流ではなかったのかな? ・・・その時々のセールスポイントとは、とにかく売るための口実にすぎないのです。

まとめ

1 がん治療(手術含む)については、「Days1」が治療範囲を幅広くカバーし、その内容により給付金をきめ細かく設定しているものの、あまりにチマチマしすぎており、私は手術に重点をしぼり、一律に20万円をどかんと給付する「Believe」がより望ましい保障内容と考えます。

2 診断給付金及び特定診断給付金については、明確に「Believe」がお得です。

3 入院一時金(診断給付金複数回支払特約)についてはほぼ互角

4 上皮内新生物については、がんと同額を保障している「Believe」が圧倒的に優れています。

5 退院一時金については「Believe」が優れています。

6 保険料免除については「Days1」が優れています。(余計な特約であり、客単価UPが目的としか思えない。)

7 先進医療については、1000万円から2000万円にUPしていますが、この恩恵を受けられる人はたぶん日本国内で数人しかいないでしょう。それにこの給付対象のがん粒子線治療は順次保険適用が拡大されており、その場合300万円程度かかる治療費が10万円前後にまで軽減します。(昨年厚労省は、前立腺がんや頭頸部のがんの一部に公的医療保険を適用する方針を決めました。)

8 保険料について、「Days1」は「新Days」や「Believe」にくらべ保障内容は、ほぼ横並び&チマチマ・ケチケチ給付としただけなので、「Believe」よりも100万円高い理由が私には分かりません。

以上より、この3商品の中では「Believe」がベストです。


蛇足
アフラックもチャールズ・レイクさんが居なくなり、日本人の代表者になったのだから、とかく噂のある(保険金支払い体制のずさんさ、過度な営業姿勢、不透明な保険料の運用)などをこの際一掃し、儲け一点張りの姿勢を少し変えてもいいんじゃないのかな・・・




2018年3月22日木曜日

パート収入と税金と社会保険の基礎知識(その2)


2016年10月からパートでも年収106万円以上の人は社会保険に加入できる(せざるを得ない)ようになりました。詳細はこちらをご覧ください。

一方、パートの奥さんを扶養している旦那さん(納税者)の配偶者控除の適用範囲が平成30年から拡大されます。(税金が安くなります。)

配偶者控除とは、奥さんを養っているといろいろと出費が嵩んで大変でしょうと、奥さんのための支出については税金を掛けないよう配慮してくれています。

奥さんの中には、ブランドバックを買い、豪華なランチを食べている派手な人や、貯蓄が趣味という地味な人もいますが、不公平にならないように、奥さんのための予算額は一律38万円と決められています。(配偶者の収入が103万円までは、課税所得が0円なので、旦那さん(納税者)の配偶者控除額は満額の38万円となります。)

このため、旦那さん(納税者)の所得からは奥さんのための金額として38万円が差し引かれ(非課税となる)、残った金額(課税所得)に税金が掛けられます。

でも奥さんのパート収入が104万円になったら控除額が0円というのも可哀想なので、141万円まではだんだんと控除額を減らすように考慮されていました。

一方、2016年10月からパートでも厚生年金や健康保険に加入できるようになり、これまでの103万円の壁を乗り越える奥さんたちが増えつつあります。

しかし奥さんの収入が伸びても、社会保険料の負担や、旦那さんの配偶者控除がなくなってしまうハンデなどにより、家計としては思ったほどには収入が伸びていません。

そこで、「103万円の壁」「106万円の壁」「141万円の壁」を乗り越えても家計収入がグンと伸び、パートの労働人口も増えるよう、政府は配偶者特別控除を大幅に拡大しました。

これまでは、奥さんの収入が141万円以上なら、納税者本人、つまり旦那さんの収入から差し引ける配偶者特別控除額は0円でしたが、平成30年よりこれが201万円に拡大されたのです。

平成29年4月財務省パンフレット「税制改正」より(図をクリックすると拡大します)

この図の説明
これまでは、奥さんの収入が103万円以内なら配偶者控除は満額の38万円でしたが、平成30年からは、これが150万円に拡大されたため、パート収入が150万円以内なら、旦那さんの収入から満額の38万円を差し引くことができます。(税率が20%なら税金が7.6万円安くなります。)

奥さんの収入が150万円から201万円の間は、この控除額が38万円からだんだんと下がり、201万円となったら、配偶者特別控除額は0円になります。

注意
これが適用されるのは、旦那さん(納税者本人)の収入が1,120万円以下の場合です。また内縁関係では配偶者控除は適用されません。

この図より、拡大されたのは配偶者特別控除であり、配偶者控除については現行どおりとなっています。

なぜ配偶者控除を変更しなかったのか不思議なのですが、多分配偶者特別控除の方が、簡単に変更でき、いつでも元に戻せるので財務省にとってはさじ加減をしやすかったのではないでしょうか。

いずれにしても夫婦の家計にとっては年間数十万円も収入が増やせるので、パートの奥さんは103万円の壁を乗り越えバンバン稼ぎましょう。

そうすることで、人手不足も解消し、日本のGDPも右肩上がりとなり、景気回復に多大の効果が出る・・・かも知れません。

参考
①妻の収入が多く、夫の収入が150万円という場合は、妻が納税者本人となり、夫が配偶者として前記の配偶者特別控除が納税者本人(妻)に適用されます。
②共働きで育休中の妻の場合、育児休業給付金には所得税がかかりませんから、納税者(夫)に配偶者控除、配偶者特別控除が適用される可能性があります。(年末調整や確定申告により税金の還付を受けられます。)


その1





2018年2月15日木曜日

定期保険料の値下げが始まる!


2月14日 日本生命は、定期保険である「死亡保険」の保険料を最大で2割程度引き下げることを発表しました。

理由は、次のとおりです。

 金融庁から標準生命表の作成について業務を委託されている日本アクチュアリー会が11年ぶりに「標準生命表」を改定し、金融庁の告示改正を得て、2018年4月から適用されるためです。

標準生命表とは、各年齢について死亡数(死亡率)が記載されており、いわゆる各年齢について寿命のローソクの長さが分かるデータなのです。

ちなみに、2007年の平均寿命は男性79.19歳、女性85.99歳、2016年では男性80.98歳、女性87.14歳となっていますから、男性は1.79歳、女性は1.15歳も平均寿命が伸びています。

つまり寿命がどんどん延びているのに、昔々の死亡率で保険料を計算しているため、保険会社には死差益が膨大に膨れあがっています。

参考
寿命が延びることで保険会社はぼろ儲け

そこで私は、日本アクチュアリー会に対して「毎年見直したらどうですか?」と提案したいのですが、忙しくて1億人もの被保険者のことなんか気にしていられないのかどうか分かりませんが、なんと思い出したように11年ぶりに見直ししたのだそーです。

もしかして日本アクチュアリー会は、保険会社の意向を忖度しすぎているのでは?

保険会社はビッグデータを活用して云々と広告では言っていますが、肝心なところはスルーしているので、「そりゃーねーだろー」と私は一人で憤慨しています。


さて、この大幅な値下げは、新規加入者にだけ適用され、すでに契約してしまった方には適用されません。残念。

したがってこの状況より、保険に加入するなら割安な「定期保険」が絶対お得です。

超低金利のため割高となった終身の死亡保険や医療保険、介護保険、年金保険などは屑ですから絶対契約してはいけません。

「一生保険料が上がりません。」はあなたを騙す魔法の言葉です。
無視するのが賢い選択です。

参考



2018年1月29日月曜日

e-Tax(イータックス、国税電子申告・納税システム)のすすめ(その1)


私は平成16年からe-Taxを使っています。

税務署には一度も行ったことがありません。(人によっては税務署に呼び出された人もいるようですが、私の場合は一度電話で親切にご指導いただいたぐらいです。)

取り戻した税金はたぶん100万円ぐらいにはなると思います。

FPは税金の専門家ではありませんから、チマチマした税金の計算は面倒なので、基礎的なデータを入力するだけできっちりと税額を正確に計算してくれるe-Taxをとても重宝しています。(たぶん税理士さんも同じなのでは・・・)

それに還付金の支払がとても早いので、これを利用しないのはもったいないと思っています。

以前、私が保険屋さんだった頃に、同僚たちはお金を払って税理士さんに確定申告を頼んでいましたが、そんなのに6万円も払うなんてなんとバカらしいことかと横目で見ていました。

とはいえ、e-Taxはお役所が作ったシステムですから、使いこなすにはかなりの「根気」が必要です。

スマホでアプリをスイスイ使うのとはまったく次元が違います。e-Taxを使うためにはそれなりの根気と時間が必要だと覚悟を決めておかなくてはなりません。

この困難を乗り越えれば、その恩恵は○○万円になるかも知れませんから、皆様には「情報弱者」とならないよう、是非是非e-Taxの利用を強くおすすめします。

しかし、一般のサラリーマンの方は、通常確定申告とは無縁だと思いますが、医療費控除や年末に赤ちゃんが生まれたとき、生命保険や介護保険などに加入したとき、マンションなどの不動産を買ったとき、売ったとき、そして住宅ローンを組んだときには確定申告が必要です。

注意
確定申告をしなくても何の問題もありませんが、取り戻せるはずの税金がそこにはあるのです。

会社では11月ころに年末調整(毎月天引きした税金を1年間で通算し過不足を調整すること)を実施していますが、前記のような一人一人の個別の状況に適切に対応してくれているとはとても言えません。

会計部門では、従業員が申し出たこと(扶養など)にはそれなりに対応しますが、申し出の無いことについてわざわざ「税金が安くなる情報」はないかと聞き回ってはくれません。

それに会計部門の担当者は税の専門家でもありませんから、個人の節税について知識も不足しています。(経理部門では節税に関する知識は、有り余るほど持っているのかも知れませんが・・・)

そこで自分のことは自分でするのが基本となります。
常識ある社会人として「確定申告」は避けて通れないと考えチャレンジしてみてください。

今はサラリーマンも副業でガッポリ儲けられる時代です。したがって「確定申告」はe-Taxというのが仕事のできるサラリーマンの必須要件(?)になりつつあるのです。


では、e-Tax事始め

1 e-Taxを始めるための準備

(1)パソコンとブラウザー
   パソコンは必須です。
  ブラウザーはInternet Explorer 11にしか対応していません。
(Microsoft EdgeやChromeには対応していません。スマホもダメです。)

参考
e-Taxは、ホームページからオンラインで申告書の作成と申告を行う方法と、オフラインで申告書を作成する方法がありますが、最近はオンラインの使い勝手が良くなってきていますから、私はオンラインの「確定申告書等作成コーナー」を利用しています。

(2)関連機器
   マイナンバーカードなどの電子証明書の読み取り装置(ICカードリーダー)が必要です。

  私はSONYのRC-S380(2,533円)を使っています。
 おサイフケータイをICカードリーダーとして利用することもできます。

(3)電子証明書の入手
   マイナンバーカード(公的個人認証カード)があればOKです。
 パスワードが必要になりますからどこかにメモしておきましょう。

(4)JPKI(公的認証サービス)利用者ソフトのインストール
   こちらからダウンロード出来ます。
   作成の終わった申告書を税務署に送信するときに、印鑑を押すような感じで、申告書にあなたの個人認証を付けますが、その際に個人認証が必要となります。

(5)ルート証明書・中間証明書のダウンロード及びインストール
   あなたが使用するパソコンがe-Taxが使える政府に認証された端末であることを証明するためのソフトで、e-Taxホームページの「e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナー【事前準備】」からダウンロードできます。

(6)電子申告・納税等開始届出書の提出と「利用者識別番号の取得」
   e-Taxホームページの「e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナー」から提出できます。電子申告においてこの「利用者識別番号」がID番号となります。

その2


e-Tax(イータックス、国税電子申告・納税システム)のすすめ(その2)


2 確定申告書の作成に至るまで

   ここまでで諦めてしまった方が2、3人はいるかも知れませんががんばりましょう。

   確定申告書の作成はe-Taxホームページ「申告書・決算書・収支内訳書等 作成開始」から入力します。

(1)電子証明書の登録・再登録

   電子証明書(マイナンバーカードなど)と個人情報等(住所・氏名、利用者識別番号、所轄税務署の選択)を入力し、登録します。

   カードリーダーをパソコンに接続し、マイナンバーカードをリーダーに乗せます。
   画面の指示によりマイナンバーカードのパスワードを入力します。

 以後は利用者識別番号がIDとなり、個人情報が自動的に読み出されるようになります。

(2)e-Taxの利用開始(申告書の作成)

   まずパソコンや電子証明書、ICカードリーダーが準備されていることを確認し、利用規約に同意します。

(3)利用者識別番号とパスワードの入力

   入力後、個人情報が検索され、利用者情報が表示されます。
   住所などが表示され、訂正、変更がなければ確認ボタンを押します。
   その他いくつかの関門がありますが、それなりにボタンを押せば画面が進みます。
   電子証明書の再登録にチェックを付けると(1)の作業に戻ります。

(4)やっと所得税の確定申告書作成コーナーにたどり着けます

   収入が給与・年金だけの方は「給与・年金の方」を押します。
   いろいろな収入(事業所得、不動産所得、配当所得など)のある方は「左記以外の所得のある方」を押します。(左記以外と言っても、給与+いろいろな収入の場合もこちらです。)

(5)確定申告書作成に必要な資料

   会社や、年金などの源泉徴収票
   保険会社からの控除証明書、支払調書
   医療費の領収書(家族全員の年間の医療費が10万円を超える方)
   事業所得のある方は必要経費に算入できるものの領収書など

3 確定申告書の作成

   はっきり言ってe-Taxは高校や大学を出た人でも使いこなせません。
 なぜなら税に関する知識がほぼ皆無だからです。

 だいたい「収入」と「所得」の違いや、所得の区分や所得控除、税額控除などの知識がなく、所得税、住民税の計算要領について学校教育でまったく教えてもらっていません。

参考
現状、学校教育とは受験のための教育であり、生活者のための教育という視点がまったく欠けています。(ですから日本FP協会では学校教育におけるフィナンシャルリテラシーの充実に努めています。)

参考
e-Taxを使って確定申告を行うと、初回に限り税金が5,000円安くなります。(税額控除)

 多分学校の先生方もご自身の所得税がどのように計算されているのか知っている人は5%未満ではないでしょうか。

 確定申告が常識の米国と比較し、日本はあまりにも税に関する教育をおろそかにしすぎています。

参考
私が思うに「由らしむべし、知らしむべからず」が国(財務省)の基本方針なのでしょう。

 で、それがどうした・・・って

  この状況を踏まえ、私が強く感じていることは、e-Taxは、税の知識をある程度持っている人向きに作られているということです。

税に関する知識とは、

  所得金額=収入金額(源泉徴収票の支払額)-必要経費

  課税所得=所得金額-各種控除額

  税額=課税所得×税率

  総合課税される所得区分:利子、配当、不動産、事業、給与、(譲渡)、一時、雑
(利子及び配当所得については源泉徴収されたものは確定申告不要)

  分離課税される所得区分:退職、譲渡、山林
(土地・建物・株式以外の譲渡所得は総合課税)

各種控除の中でも、扶養控除については、年齢により、生計を一にしているのかどうかにより、また同居しているのかどうかにより控除額が変わり、「うちの場合はどうなの」という様々な疑問が湧いてくる人はなかなか使いこなせないかも知れません。

また副業で小物を販売して50万円を稼いだ人が、必要経費で差し引ける物がなにかなど、考え始めると訳がわからなくなります。

参考
物知り顔の人曰く、必要経費なんて「言ったもん勝ち!」とのこと。しかしタックスアンサーには明確に区分されていますから、こちらを信じた方があなたのためにはなると思います。

まあ税についてはいろいろありますが、取りあえず始めてみてから様々のことについて調べ、考えてみれば良いのではないでしょうか。

そうして、税に関する知識が増えれば増えるほど、節税のアイデアが沸いてきて、いろいろな場合についてe-Taxはシミュレーションできますから、勉強の成果が還付金というご褒美につながります。

参考
e-Taxは、入力のどの段階でも***.dataとして保存できますから、いつでも作業途中でデータを保存し、時間があるときにそのデータを読み出し、作業を再開できます。(***.dataの保存先フォルダを忘れてしまわないように注意しましょう。)

私の見るところ、FP資格の3級、2級の知識でも最初からe-Taxを使いこなすことは無理なように感じます。

一方e-Taxの操作マニュアルは374ページもありますから、これを理解してから使おうとしても困難なことは自明です。

このマニュアルを全ページ理解しなければならないのは税理士さんだけで、所得税の確定申告書を作成送付するだけならたった170ページ(?)程度ですから、根性のある方はがんばって読んでみてください。

e-Taxを使っている途中で沸いてきた疑問はネット(タックスアンサーなど)で調べ、1つづつ問題をクリアして行くことで、あなたも税のプロフェッショナルになれるかも知れません。

そしてFPの資格取得に役に立つかも知れません。(その気があればの話ですが。)

このような状況にあるe-Taxなのですが、国税庁はこの普及に努力しており(そりゃそうだ、このシステムに何百億円もつぎ込んでいますからね。)、年々使い勝手がよくなりつつあります。

さて納税は国民の三大義務のうちの一つです。(義務教育で税について教えているのはこれだけです。)

したがって、生きている限り税はついて回りますから、一生これを知ること無く過ごすことは困難です。

それなら税の知識を身につけ、取られっぱなしの税金を少しでも取り戻せたら、小さな幸せを掴めるのではないでしょうか。

そこで結論として、
「e-Taxを利用して1円でも税金を取り戻そう!」


その1