2010年5月18日火曜日

賢い保険の乗り換え方法


保険業法にもとづき、どの保険にも「猶予期間」と「失効」があります。
月払い保険料について、その月に口座残高が不足し、保険料が引き落とされなかったときはどうなるのでしょうか?
保障は、その月でなくなるのでしょうか?

そうではありません。
その場合は、引落予定の月(支払期月)の翌月末日まで「猶予期間」とされ、保障は有効です。
この期間内に保険事故があった場合にも、保険金、給付金は支払われます。ただし、そこまでの未払い保険料は差し引かれます。

5月が支払期月の場合の「猶予期間」と「失効」の時期をイメージ図に示します。
5月、6月に保険料が支払われないと、7月1日に保障は失効になります。
半年払いと年払いの場合は、契約応答日分が後ろにズレます。

この「猶予期間」をうまく使うことで、保険料の二重払いをすることなく、かつ保障を重複させつつスムーズに保険の乗り換えを行うことができます。

一般に保険の切り替えにおいては、保障の中断は避けなければなりません。
したがって新規加入の契約が成立した後に既契約を解約することになりますが、通常の手続きですと、1ヶ月分の保険料を既契約分と新規契約分の二重に支払わなければなりません。

しかし保険料を支払わなくとも失効までは最大2ヶ月間保障がありますから、この期間に新規契約が成立するように手続きを進めればよいのです。

この手順としては6月に保険を切り替え予定なら、上旬まで(保険会社から銀行へ引落通知が発送される時期前)に保険会社のコールセンターに口座引落の中止を申し込みます。
理由は「解約予定」または「資金不足」でよいでしょう。
こうすれば、7月末までは保障は生きていますから、その間に新規契約が成立するように手続きを進めます。

もし新規契約が不成立なら、7月に2ヶ月分を既契約の会社宛に振り込めば、問題なく契約は継続します。
コールセンターへの通知なしで、口座残高を引落予定額より減らしておいてもよいのですが、貯蓄型の保険は自動的に契約者貸し付けが行われますし、その頃は公共料金等も同時期に引き落としされますので、保険料だけ引き落とし困難にすることは難しいと思います。


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。