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2015年3月10日火曜日

手術給付金、いったいどれがお得なの?

人気の医療保険を比べて見ました(その2)で手術給付について評価しましたが、もうすこし定量的な分析をしてみました。


対象は次の6社の医療保険です。

○オリックス生命 「新CURE

○アフラック  「EVER

○メットライフ生命「フレキシィ

○損保ジャパン日本興亜ひまわり生命「新健康のお守り

○東京海上日動あんしん生命「メディカルKit Ⅰ型

○アメリカンホーム保険「総合医療タイプα


その2)の投稿で区分したように手術給付金については、

①入院中の手術なら同じ金額を給付するタイプ(新CURE、フレキシィ 、メディカルKit)
②手術の重要度により給付金に差があるタイプ(EVER、新健康のお守り)
③従来区分(約88種類)の手術は一律その他の保険適用手術(1000種類)には減額給付するタイプ(楽天生命スマート)

などがありとてもややこしい。


・・・でどれがいいの?


この質問に答えるのはとても難しく、私の知る限りまともに答えているものはありません。


しかたがないので「平成23年患者調査」からそれぞれの医療保険について手術給付の期待値を試算してみました。


「平成23年患者調査」の内容は次のとおりです。
基本資料
調査期間:平成23年9月1日~30日


保険会社の約款に書いてある支払基準と患者調査の手術区分では明確な対応が難しいのですが、患者調査のデータを保険会社は必ず使っているはずですから対応がとれるものと考え、無い知恵をしぼってなんとか期待値をはじき出してみました。
(ただし信頼性はイマイチです。)


約款と患者調査の手術区分の対応において私は次のようにしています。

重大手術:開頭手術、開胸手術、開腹手術、悪性新生物の手術、心臓関連の手術

中程度手術:腹腔鏡下手術、胸腔鏡下手術、筋骨格系手術(四肢体幹)

軽度手術:その他の内視鏡下手術、経皮的血管内手術、その他

日帰り手術:こちらの投稿を参考に手術総数の2.8%が日帰り手術としています。


まず重大な手術の範囲について、健康のお守りとEVERを比較すると、


重大手術については概ね両社とも対象範囲は同様のようですが、よく見ると新健康のお守りは原因はともかく開頭手術では40万円が給付されますが、EVERは頭蓋内腫瘍開頭摘出手術だけに限定されています。

つまりくも膜下出血や脳梗塞などの脳血管疾患での開頭手術ではEVERは40万円ではなく10万円しか給付されないということになります。

循環器系の疾患でくも膜下出血や脳梗塞などの退院患者数は約20万人に対して、中枢神経系の悪性新生物の退院患者数は約1,300人しかいませんから、アフラックはこの項目でかなり給付金の支払いをけちっているようです。


では以上を前提として各医療保険について手術区分ごとに試算した期待値は次のとおりです。



期待値がもっとも高いのは新CUREとフレキシィです。
期待値が高いということは、平均すると手術給付金が他の医療保険よりも多くもらえることになります。

新CUREとフレキシィは入院中の手術に対して一律に20万円(入院日額1万円の場合)が給付されるため、重大手術では期待値が低くなるものの、手術件数が多い中程度以下の手術に対しても20万円が給付されるため、この保険を契約した方がハッピーになれるチャンスが多いといえます。

重大手術で期待値が低いからといって給付金20万円で不足するのかというと、入院日額も考慮すると合計で30万円は超えるでしょうから、こちらの投稿のとおり三大疾病で入院し手術した場合においてもそこそこ安心できる補償内容といえます。


3位4位は新健康のお守りとEVERです。

重大手術では40万円が給付されるため、この期待値が大きいのですが、もっともありそうなふつーの手術ではしょぼい期待値となってしまいます。

重大手術でEVERは新健康のお守りよりも10円低くなっていますが、開頭手術でけちっているためです。

消費者の無知につけ込んだこのようなやり方は卑怯だと私は思うのですがいかがでしょう。
(会社としては約款に書いてあり、重要事項でも説明し、その内容を承知して契約しているはずなので問題は無い、とたぶんいうのでしょうが。どーなんだろ?)


メディカルKitと総合医療タイプαの5位以下グループは新CUREとフレキシィの半額、まあコメントとしては低いねー・・・です。ぼったくりとはいいませんが。

これをおすすめしてくる保険ショップや自称FPには気をつけたほうがよいでしょう。


最後にこの期待値は正しいのって言われるとあまり自信はありませんが、当たらずいえども遠からず程度に参考としてしていただければよいのでは。




保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。





2014年5月8日木曜日

人気の医療保険を比べて見ました(その1)

2014/5/6 更新
新健康のお守り、新CURE、ちゃんと応える医療保険EVERその他内容を更新しました。



前提は、50歳男性、限度日数60日、終身払。
入院日額及び特約は、保険料が5~6千円程度となるよう選択しています。

各社の商品プラン及び特約の内容は次のとおりです。

アフラック  【ちゃんと応える医療保険EVER
三大疾病入院一時金、総合先進医療

オリックス生命【新CURE
がん充実保障プラン

NKSJひまわり生命【新健康のお守り
医療保険(2014)B型・手術I型・60日型

東京海上日動あんしん生命【メディカルKit
基本プランⅠ型(10倍)タイプ

メットライフアリコ【やさしくそなえる医療保険
先進医療安心プラン

楽天生命【楽天生命スマート
手術給付金10倍


次の表に各社商品の保険料と保障内容を示しています。


(表はクリックすると拡大します。)


この表の保障内容を前提として、次に示すけがや病気になったときに、各保険からの給付割合をレーダーチャートに示しています。







虫垂炎


給付割合とは、たとえば胃がんで入院した場合、病院に支払った金額を50万円とすると、医療保険からの受取額が100万円なら、給付割合は200%になります。

レーダーチャートでは、それぞれの入院において病院に支払った金額を100%(グラフ中心の薄紫色の6角形の範囲)として、給付割合を表示しています。

各医療保険からの給付額は約款などからの推定値です。



このグラフより、「ちゃんと応える医療保険EVER」がもっとも給付割合がよいと言えます。
EVERの給付割合がよくなった理由は、三大疾病入院一時金特約により脳梗塞、心筋梗塞、胃ガン、乳ガンの診断に対して50万円が給付されるためです。

「新CURE」は、がん(上皮内新生物を含む)診断治療給付金として50万円が給付されますが、脳梗塞や心筋梗塞では給付金が出ないため、このときの給付割合が46~60%と低くなってしまっています。

「新健康のお守り」は、医療用がん診断給付特約から25万円が給付されますが、金額は新CUREの半額であり、脳梗塞や心筋梗塞は給付金が出ないため、このように狭い範囲の保障となっています。

「新健康のお守り」と「新CURE」のがん診断特約について比較すると、

医療用がん診断給付特約 がん診断25万円、がん通院5,000円 保険料1,752円
がん充実保障プラン   がん診断50万円、がん通院5,000円 保険料1,955円

「新CURE」は、保険料が203円高いのですがそれ以上の給付があると言えます。

次に他の3社についても同様にレーダーチャートに示しています。



メットライフアリコの「やさしくそなえる医療保険」は、がん診断給付金特約から100万円(上皮内新生物は50万円)が給付されるため、乳がんでは実質支払い額約33万円に対して3.7倍の123万円が給付されます。したがって、6社の医療保険の中では一番高額な保険料となっています。

保険料に対する保障内容についてはコストパフォーマンスを算出し後で比較しています。

東京海上日動あんしん生命の「メディカルKit」もがん診断特約から50万円から給付され、給付割合としてはほぼ新CUREと同じとなっています。(メディカルKitの入院日額を7,000円とした場合に新CUREと同程度の保障内容となります。)
しかし保険料は新CUREよりも1,050円高くなっています。

楽天生命の「楽天生命スマート」は100%の範囲全体をバランスよくカバーしています。
これは入院日額を10,000円とし、91種類の手術に対して一律に10万円、1,000種類の手術には5万円がそれぞれ給付されることで、適切な給付内容となったものです。


その2につづく



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。





2014年5月7日水曜日

人気の医療保険を比べて見ました(その2)

2015/3/10
手術給付金、いったいどれがお得なの?


  医療保険については、手術給付に関する質問が多いのですが、いわゆる88種類と1000種類の違いや、胃ガンの場合の複腔鏡手術でどのぐらい給付金が出るのかなどの質問であり、これらは約款を詳しく見ないと分からない(見ても分からない)ので、一般の方が自分で調べることは困難かも知れません。

そこで前掲6社の医療保険の手術給付の保障内容を比較した表を作ってみました。


多少いいかげんなところはありますが、こんなイメージです。

この表から、手術給付のタイプは3種類あります。

○入院中の手術なら同じ金額を給付するタイプ(新CURE、メディカルKit)

○手術の重要度により給付金に差があるタイプ(EVER、新健康のお守り)

○従来区分(約88種類)の手術は一律、その他の保険適用手術(1000種類)には減額給付するタイプ(やさしくそなえる医療保険、楽天生命スマート)


で、どのタイプがいいの?

お好みで・・・


と誤魔化すのもいやなので、
私は1,000種類の手術まで給付の範囲を拡大したことは、少額なリスクまで給付金を支払うことになるため、よい医療保険としてはマチガイだと考えています。

保障範囲を拡大(チマチマ給付)するなら、その分保険料を下げるのが正しい考え方です。
ついでにチマチマ給付については日帰り入院や、日帰り手術も止めるべきです。

したがって、ベストな手術給付は従来の88種類(高額な手術)限定がよいのですが、6社の中にはなくなってしまいましたので、88種類と1000種類の境に線を引いている、やさしくそなえる医療保険、楽天生命スマートがぼちぼちよいのではないでしょうか。


以上は手術給付限定の評価でした。


次回はコストパフォーマンスについて評価します。


その1



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2012年1月23日月曜日

人気の医療保険を比べて見ました(その1)(その2)を更新しました

更新内容

AIGエジソン生命がジブラルタ生命と合併し医療保険「ケアード」が発売停止となったので削除しました。

アフラックの「新EVER」がリニューアルされ、先進医療保障が通算700万円から2000万円に引き上げられるとともに保険料も少し下げられています。

人気の医療保険を比べて見ました(その1

人気の医療保険を比べて見ました(その2