2014/5/26
新商品 「メディカル+スタイル」の評価はこちらです。
医療リンクシリーズの「元気のみかた+」はすでに取り上げました。
今回の保険は、ライフアカウントL.A.に医療リンクシリーズが取り込まれたものです。
医療リンクとは、他の医療保険が、
入院日額×入院日数=給付額
のように、入院日数にリンク(関連づけ)しているのに対して、
医療リンクシリーズでは、
診療報酬点数×3円=給付額
となっており、診療報酬に給付額がリンクしているので、自己負担した3割分すべてが保険でまかなわれます。(差額ベッド代等は別)
したがって入院中の保険診療代については、自己負担が0円になります。
これは医療費を気にしなくてよいので、非常によい保障だと思います。
ただし、高額療養費制度を考慮すると、治療費が高額となる三大疾病などの場合は、(3割負担分-高額療養費=差額の払い戻し)がありますから、この保障はその分が過剰な保障(ムダ)となっています。
ましてや、診療報酬にリンクしている保障の他に、入院日額5000円もダブルで補償されていますから、差額ベッド代等を考慮してもたいへんムダな保障と言えます。
ではライフアカウントL.A.医療リンクシリーズを分析します。
30歳(男)として試算しています。
保険料11,481円(うちアカウント162円)
特約保険期間10年
保険料払込期間 75歳満了
死亡保障 3000万円(40歳まで)
○主契約はアカウント(積立金)です。(死亡保障)
162円を75歳まで積み立てると、87,480円になります。
予定利率は3年で見直しされますから、1.5%と仮定して計算すると、45年で1.95倍になりますから、累積額は170,586円になります。
これが終身保険(死亡保障)となった場合は、20万円ぐらいでしょうか。
この保険を75歳まで続けると、累積保険料は1000万円をはるかに越えますが、75歳の満了の時点で残るのは、たった20万円程度の死亡保障のみです。
(障害状態の場合は特別終身が付きます。)
○特約は9本もあります。
そのうち死亡保障が6本あり、保険金は合計で3000万円となります。
生活・遺族サポート以外の保障は、
がん治療保障 200万円
6大疾病保障 200万円
新・介護保障 200万円
新・入院 5,000円(180日型)
入院治療保障 診療報酬点数×3円(Ⅲ型90万円限度)
先進医療保障 技術料と同額(通算600万円)
特別終身特約(必須) 付加
ハッピーLAボーナス 5,760円/年、5年ごと8,000円
具体例として、胃ガンで26日入院した場合、の自己負担額と給付額を比較してみました。
実際の自己負担額 約47万円
ライフアカウントLA医療リンクシリーズからの給付額(推定)は、
292万円
元気のみかた+からの給付(推定)は、
92万円
となります。
ちなみにネット生保の同種商品の保険料を参考として上げておきます。
3000万円の死亡保障は、nextia生命では、
カチッと定期保険(10年定期) 月額3,450円
また医療保障は、例えば、
カチッと医療保険(10年定期) 月額2,920円
入院 10,000円
手術 10万円
がん入院 20,000円
がん診断 200万円
がん手術 20万円
退院後療養 60万円
胃ガンの例では、カチッと医療からの給付額(推定)は、
352万円も給付されます。
nextia生命の2本の保険の合計保険料は、6,370円だけです。
これだけあれば十分すぎる保障だと思いますがいかがでしょうか。
30歳で保険料を1万円以上も支払い、特約が全部10年定期(掛け捨てのため保険料の割に保障が大きい)というのは、不要な保障が多すぎ、保険料をとぶに捨てているようなものと私は考えます。
nextia生命の2つの保障でも十分すぎるほどです。
この保険に加入を検討されておられる方に気づいて欲しいことは、何の保障を必要とされているのかです。
あまりにも複雑で、死亡保障が7本も組み込まれた保険は一般の人には理解困難です。
ですから私は、死亡・高度障害の保障 + 医療保障(3大付)を確保できれば十分と考えます。
ライフアカウントL.A.医療リンクシリーズは、多種の保障が1つの保険の中で複雑に重複しており、とてもお得とは言い難い商品です。
明治安田生命の保険の中で強いてあげれば、私はむしろ「元気のみかた+」のほうがシンプルで医療リンクにもなっており終身保障ですからよいと思います。
これに組み合わせる死亡保障は、割安な保険がネット通販で多数販売されています。
ご自分でしっかり調べて、最良のものを選んでください。
保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。