2010年5月27日木曜日

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(胃がん)

今回は、胃癌(ガン)で入院したらいくらかかるかを取り上げます。

出典元は、生命保険文化センター資料の「医療保障ガイド」2010年11月改訂版です。
同センターより定価200円で販売されています。
ネット通販にも対応しています。

では同ガイドの内容から一部抜粋し紹介させていただきます。

【胃ガンで26日間入院】 → 2009年版では36日でした。
○医療費(すべて保険適用)
初診料     2,730円
注射料(抗ガン剤点滴)149,080円
麻酔料  87,500円
病理診断料 30,200円
医学管理料   51,260円
処置料 8,200円
検査料  42,290円
リハビリテーション料 828,000円
投薬料 27,750円
手術料 907,870円
画像診断料 69,250円
入院料(ICU2日分含む) 692,980円
*** 合計  2,897,080円 ***

月単位の支払額は、
入院月の14日間分 1,883,080円(3割負担額 564,920円)
翌月12日間分  1,014,000円(3割負担額 304,200円)

しかし、それぞれの支払月については80,100円を超えているので、高額療養費が適用されますから、

入院月分の実際の自己負担額は、
80,100+(1,883,080-267,000)×0.01=96,261円

翌月分の実際の自己負担額は、
80,100+(1,014,000-267,000)×0.01=87,570円

したがって、実際の医療費の自己負担額の合計は、

*** 医療費の自己負担合計額  183,831円 ***

となります。

窓口支払額との差額 685,289円は、被保険者がそれぞれの医療保険の保険者(健康保険組合、全国健康保険協会、共済組合、市町村等)支給申請すれば、後日払戻されます。
あらかじめ手続きを取ることで、窓口支払の時点で高額療養費が適用された金額だけを支払うこともできます。

手続きは、事前に保険者に「健康保険限度額適用認定申請書」を提出し、「健康保険限度額適用認定証」の交付を受け、入院する際に医療機関の窓口に認定証と被保険者証を提出します。

参考
日本に住んでいる人はすべて健康保険か国民健康保険などに加入している(皆保険制度)ことになっています。国民健康保険は手続きをしていなくても法律的に当然に(自動的に)加入していますからフリーターの人でも引きこもりの人でも無職の人でも、ホームレスの人でも被保険者となれるはずですから市役所などに相談してみてください。

○入院時食事代   15,340円
入院時の食事代は1食260円が自己負担となるので、26日の入院期間の食事回数が59食とすると、
260円×59食=15,340円
を病院の窓口で支払います。

○その他の自己負担額 268,500円
内訳
・差額ベッド代 10,000円×15日=150,000円
・家族の見舞い、看護等の交通費・食費  =32,500円
・その他諸費用(パジャマ等の衣類、快気祝い等)=86,000円

注:差額ベッドについては「手術後は、静かな環境を望んで、15日間は個室に入った」そうです。減らせないこともない出費になります。
(2009年版では36日間入院し、個室に15日間入っていますが、今回の改訂では入院日数が26日に短縮されたものの、個室の日数は15日のままです。文化センターは保険会社の顔色を見ているので、高い医療費となるよう(入院日額のUPにつながるよう)努力しているようです。)

以上より、全部合計して、

183,831円+15,340円+268,500円=467,671円

*** 胃がんで26日入院したら 467,671円かかりました。 ***


参考
がん保険の選び方(その1

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(乳がん

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(脳梗塞

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(急性心筋梗塞

医療保険とがん保険を検討するときに参考となる入院日数、医療費等の資料

手術の医科点数と医療保険の手術給付金の関係について


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