2010年4月14日水曜日

女性医療について

最近の女性医療は進化しています。これまでは入院給付金の上乗せ程度でしたが、美容整形まで保障するものが出てきています。

女性は3人に一人がガンになると言われており、特に40歳台では乳ガンになる確率が高くなっています。

乳がんの手術法は、乳房全体を外科的に取り除く全摘出と、しこり周辺を切除する乳房温存手術があります。

全摘出となった方は、手術直後は命が助かって良かったと思われるかも知れませんが、その後のQOL(生活の質的な面)では、たとえば旅行で温泉にも入ることができません。

そこで、女性の強い要望から生まれたのが「乳房再建」までの費用を保障する女性特約です。
片方の乳房について25万円、左右各1回まで保障されますから、乳ガンが心配な方には安心できる保障といえます。

しかし、FPとしてこの女性特約をお薦めするかと言えばNOです。

なぜなら、保険は保険料と給付について全体のバランスがよいことが大切だと考えているからです。
確実に乳ガンになるなら別ですが、他の事故や病気になる可能性もあります。

私は、乳ガンや脳血管疾患などどんな病気やケガなどでも、自己負担となる支出を適切にカバーできているかどうかで医療保険のよしあしを判断すべきだと考えています。

したがって女性特約よりも、より保証範囲の広いガン入院特約または三大疾病入院特約を選択するか、あるいは入院日額を1000円上げた方がバランスがよいと思います。

医療保険はどんな病気でもケガでも入院した場合を保障しています。
ですから女性特有の病気でも当然保障されていますので、さらに保障を上乗せする必要性はまったくありません。

女性特約を付けることで儲かるのは客単価がアップした保険の営業と保険会社だけで、契約者はずっと不要な保険料を払い続けなければなりません。


女性特約は、保険の営業が女性に売り込むときに非常に強い武器になるため、各社力を入れていますが、あまり個別の特約の魅力に惑わされないことが大切です。

参考
医療保険とがん保険を検討するときに参考となる入院日数、医療費等の資料

長期の就業不能に対する保障は必要なのだろうか?(乳がんの事例)」


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