2012/7/20 8/18更新
アフラックの、引き受け基準緩和医療保険「もっとやさしいEVER」に2012年7月23日から「やさしい先進医療特約」が新設されます。
厄年を過ぎると何らかの不調があり、また持病により、通院や投薬治療を受けておられる方も多いのではないでしょうか。
そのような方が入れる、告知内容が比較的簡素な緩和型の医療保険を今回は取り上げました。
比較したのは人気のあるつぎの6社の商品です。
・東京海上日動あんしん生命「メディカルKitラヴ」
・アリコの終身医療保険「ずっとあなたと」
・アフラック「もっとやさしいEVER」
・住友生命「千客万頼」(郵便局でも扱っています。)
・アメリカンホーム「引受基準緩和型みんなのほすピタる」
・オリックス生命「CURE Support」
前提は、つぎのとおりとしています。
50歳男性
終身保障
入院日額5,000円
[告知内容]
各社ほぼ同一ですが、過去の入院・手術について、病気の種類や入院日数を限定している会社が3社ある(より緩和されている。)ことと、公的介護保険の要介護/要支援の認定の有無や妊娠の状況を聞いている会社(緩和条件の追加)が3社あります。
[入院限度日数]
各社60日であり、通算約1000日となっています。
[初年度の給付制限]
各社、加入後1年間は、入院日額及び手術給付額などを半額としています。
[各商品の給付見込額]
3大疾病及び軽度のけがや病気となったときの給付見込額(推定額)をグラフにしました。
6種類のけがや病気の際に支払う自己負担額を基準に、これを100%(薄紫色の6角形)として、各保険商品からの給付額を%で示しています。
薄紫色の6角形よりもグラフが外側ならば、自己負担額を超える給付金がもらえることになります。
この自己負担額とは、医療費(手術料、検査料等)と入院時食事代及び差額ベッド代、雑費の合計額となります。
グラフでは医療費のみを赤線で示しています。
6商品の内、住友生命以外の商品は給付割合がすべて同一となりましたので、グラフは住友生命とその他の保険会社の2本だけを示しています。
さてこのグラフ及び表の内容をもとに各社の商品を比較してみます。
まず全般的に、各保険からの給付額は自己負担額をカバーできていません。
「千客万頼」が自己負担額の約60%、他社商品は約51%程度の給付割合となっています。
つまり入院時に支払ったお金の半分ぐらいしか給付金がもらえないということです。
しかしグラフに赤線で示した医療費は各社ともカバーできています。
これは、保険の3割負担分を給付金はカバーできていますが、差額ベッド代まではムリということです。
入院日額を1万円にすれば差額ベッド代もカバーできるようになりますが、累計保険料は400万円から700万円にもなりますから、必要十分な保障を確保しようとするよりは貯蓄で備えるほうが賢い選択となります。
入院履歴や持病などは「保険」に加入するときは大きなハンディキャップとなりますが、貯蓄ではそうしたハンデがないので効率よくお金を増やすことができるのです。
[各商品の特徴と評価]
○アフラックの「もっとやさしいEVER」 2012/7/20 更新
アフラックが本気モードでやさしいEVERをリニューアルしました。
欠点だった先進医療も「やさしい先進医療特約」が付加できるようになりました。
更に、保険料が旧の「やさしいEVER」に比較して大幅に引き下げられています。
引き下げ幅は30歳の場合最大で約30%も安くなっています。
表に示した50歳男性の場合で16.5%(865円)も引き下げられています。
現状では「もっとやさしいEVER」が最安値です。
○オリックス生命「CURE Support」
「もっとやさしいEVER」の次に保険料が安いのは「CURE Support」です。
手術が88種類なのは玉に瑕ですが、先進医療1000万円は終身保障ですからよいと思います。
しかし「もっとやさしいEVER」よりも554円も高いです。
もしかしたらオリックス生命も今年中に・・・・?
○アリコの終身医療保険「ずっとあなたと」
アフラックより812円高くなっています。
売りは先進医療が通算2000万円なのですが、宝くじが1等1億円が2億円になっても魅力的にはなりますが現実的ではありません。
保険料が高い割には手術が88種類なのはとても残念。
○東京海上日動あんしん生命の「メディカルKitラヴ」
「CURE Support」より461円高く、「もっとやさしいEVER」より1015円高く、「ずっとあなたと」より203円高いです。
その分手術が1000種類、先進医療付きですからバランスはよいと思います。
○アメリカンホームの「引受基準緩和型みんなのほすピタる」
「メディカルKitラヴ」より69円安いのですが、手術は88種類、先進医療なし、告知はしっかりですから、全体として割高といえます。
セカンドオピニオンと健康・医療相談が付きますが、むしろ手術範囲の拡大などの方を消費者は望んでいるのではないでしょうか。
○住友生命の「千客万頼」(郵便局でも扱っています。)
主契約が20万円の死亡保障であり、緩和医療が特約となっています。
手術の対象範囲が従来の88種類から1000種類に拡大されています。
他社に比べ保険料が約2倍ですが、かと言って給付金が2倍かと言うと、20%増し程度ですから割高な商品です。
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