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2013年7月22日月曜日

入院したら1日平均でいくらぐらいか-厚労省データからご紹介します

厚労省のデータから医療保険の入院日額などを選ぶ上で参考となる資料を見つけましたのでご紹介します。

データソースは「平成24年社会医療診療行為別調査の概況」です。


このデータは、入院患者に行った診療行為について保険医療機関(病院など)から国保連合会(審査機関)などに提出されたレセプト(診療報酬明細書)から集計されたものです。

レセプトには診療行為別点数が記載されていますが、医療費としては1点が10円に換算されます。

また入院患者が窓口で支払う金額は、3割負担の場合には1点が3円として計算されます。

以下の表では3割負担の金額(75歳以上は1割)として独自に換算した金額を表示しています。

被保険者の負担割合は、現状では小学校就学前は2割、70歳以上の一般の場合は1割または3割負担となっているので、この表の年齢階級では正確な換算が困難なのですが、大雑把な目安として前記割合で換算してみました。

参考
70歳以上75歳未満の方(高齢受給者)の自己負担割合は2割(平成25年7月31日までは1割)」となります。ただし平成26年3月31日までは負担割合が「1割」に凍結されています。
小中学生への医療費助成については、自治体が行っています。(例 千葉県では中学3年生までを対象に入院医療費などを助成しています。)

表1は年齢階級別にみた入院1回あたりの平均の費用(自己負担額)です。

(表はクリックすると拡大します)

表の右側には生命保険文化センターの資料より「胃がん」と「乳がん」の場合の3割負担額を比較のため併記しています。

この表より40歳~64歳では、入院したときの自己負担額の平均は151,488円となっています。

注意
高額療養費を考慮すると1回でこの金額を支払った場合、82,480円に減額されます。


その内訳は、初・再診123円、医学管理等1,275円、検査2,349円・・・・・です。

参考
表下段の「診断群分類による包括評価等(DPC)」とは、これまで医療行為の内容はお医者さん任せ(つまり出来高)であったため、とても検査が好きな先生は高い医療費を請求していました(つまり同じ病気の治療でも割高と割安がありました)が、それはおかしい(つまりぼったくりを防止するため)ということで、基準を設け(包括評価 → 定額制)その上で多少の裁量(出来高)も認める方式に変更となりました。この診断群分類による包括評価が逐次普及しつつあります。こうすることで全国一律の診療内容となり、医療費も安くなると厚労省は考えているようです。(でもカリスマ医師はご不満かも知れませんね。)


内訳としては、40歳~64歳の蘭で見ると、入院料が最も高く46,857円、次いで手術が32,120円となっています。

ですから医療保険は入院日額と手術が給付の中心となっているのです。

これからは日帰り手術、通院による投薬治療が多くなるので手術給付をなくして通院給付に切り替えましたという保険がありますが、手術給付金を少なくして会社が儲けるための口実にすぎないので用心しましょう。

また表から65~74歳の医療費が40~64歳の医療費よりも1万円程度高くなっていますが、これはいずれの年齢階級も3割負担として計算しているためです。

しかし実際は、70歳以上は1割負担(一部は3割)であり、また高額療養費の限度額も44,400円に下がりますから、自己負担額は逆転し65~74歳の医療費の方がかなり安くなっていると考えられます。

ただ入院1件あたりの点数としては40~64歳が50,496点、65~74歳の点数は54,109点となっており、高齢になるほど診療行為は増えています。


75歳以上の後期高齢者については自己負担が1割なので年齢階級別に見ると入院費用はもっとも安い50,423円となっています。


一方この表と生命保険文化センターの資料(胃がん、乳がん)を比較すると、ちょっと高すぎるような気がします。

生命保険文化センターの資料では包括評価方式を採用していませんが、医療費が高くなるようにだいぶ盛っているのもしれませんね・・・・・・よく分かりませんが。

さて次に年齢階級別にみた入院1日当たり費用を(表2)に示しています。
また(表3)には平均の入院日数と平均の食事療養費を示しています。



(表はクリックすると拡大します)

表2、表3より40歳~64歳の場合、入院日数の平均は15.5日、平均日額は11,493円(食事を含む)となっています。

もし入院日額5千円、手術10万円の医療保険に入っていると、給付見込額は、

5,000円×15.5日+100,000円=177,500円(平均日額は11,452円)

差額ベッド代を考慮しなければ自己負担額にぴったりの給付額となります。

でもがんなどの医療費が高い入院に備えるには、がん保険を別契約するよりも三大疾病特約か入院日額を2千円ぐらい上げた方がコストパフォーマンスがよくなります。


75歳以上の後期高齢者については1日あたりの自己負担額は2,755円です。(月額は高額療養費が適用され44,400円を超えることはありません。)

この程度なら年金だけの収入からでもなんとかなるかも知れませんね。

この国の社会保険の充実ぶりがよくわかります。

ですから定年退職された方が新たに医療保険を考える必要はまったくありません。
ましてや持病があっても入れる保険などは保険料をぼったくられるだけで、なんの得にもなりませんし、いざという時にも給付金は僅かであり、役にたちませんから入らないようにしましょう。

高齢者の方が考えるべきは、貯蓄をなるべく減らさないことだけです。


胃がんの場合入院1日あたり33,428円となっていますが、これは3割負担額を入院日数26日で割った金額であり、高額療養費を考慮すると実質は7,070円となります。(乳がんの場合の実質日額は3,737円です。)

ですから入院日額5千円、手術10万円の医療保険からは平均日額8,846円くらいが給付されますからそこそこ安心できる金額ではないでしょうか。

胃がんの場合の給付見込額
5,000円×26日+100,000円=230,000円
(入院26日として平均日額は8,846円)

乳がんの場合の給付見込額
5,000円×25日+100,000円=225,000円
(入院25日として平均日額は9,000円)


この例から入院日額1万円+がん入院日額1万円という保障がどれほどばかげているのかよくご理解いただけるのではないでしょうか。

保険を選ぶときには「保障性」だけに注目してしまいますが定性的そしてEmotional(感情的)な判断は保険屋さんを儲けさせるだけです。

このデータなどを参考に定量的、合理的に判断をしましょう。


参考

一生のうち医療費はいくら必要なのだろうか?

医療保険とがん保険を検討するときに参考となる入院日数、医療費等の資料

医療保険を選ぶ基準



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。







2012年11月9日金曜日

骨折などで入院したら手術代はいくらになるのか?


以前スノボで足を骨折し22日間入院した場合の入院費用を投稿しました。

この場合の入院費用合計額は約155万円、手術代が約65万円(自己負担額は約20万円)となっていました。
このデータは生命保険文化センターの資料をもとにしています。

生命保険文化センターのスポンサーは生保各社ですから、合計金額は高めになるように考えられています。(入院費用はビックリするほど高いという印象を持たせたいのです。)

しかし一般的な事故による骨折などの手術、整復術はこの例のように高額ではありません。
骨折などの手術は自己負担額が10万円以下のものがほとんどです。

例えば、
関節脱臼非観血的整復術 肩鎖、指(手、足)---2,400円
アキレス腱断裂手術-------------26,130円
半月板切除術 ---------------27,600円
骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿------56,430円
靭帯断裂形成手術 十字靭帯---------84,630円

以下に医科点数表より筋骨格系の手術代(自己負担額)を抜粋した表を示していますのでご覧ください。

手術料としては医科点数に10円を掛けますが、(国民)健康保険の被保険者負担割合が3割とすると医科点数に3円を掛けた金額が入院患者の自己負担額となります。

この表では入院患者が支払う自己負担額を示しています。

入院費用としては、手術代の他に麻酔料、医学管理料、リハビリ料及び日数に応じた入院料などが請求されます。


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。

(表はクリックすると拡大します。)




2012年3月18日日曜日

ケガで入院したら入院費用はいくらかかるか?(足の骨折)


参考
医療保険とがん保険を検討するときに参考となる入院日数、医療費等の資料
胃ガンのときの自己負担額
乳ガンのときの自己負担額
脳梗塞のときの自己負担額
心筋梗塞のときの自己負担額

手術の医科点数と医療保険の手術給付金の関係

骨折などで入院したら手術代はいくらになるのか?



今回は、足の骨折で入院したらいくらかかるかを取り上げます。(2012/11/23更新)

医療保険を考えるときに多くの人はがんなどの重い病気を念頭に置きますが、40歳ぐらいまでは病気よりもケガによる入院の可能性が高く、しかも骨折の場合は長期の入院とリハビリが必要となり、入院費用も高くなります。

医療保険は病気でもケガでも入院・手術に対して給付金が出ますから、ケガの入院でどのくらい費用がかかるか一応の目安をお知りになることも必要と考え投稿します。

出典元は、生命保険文化センター資料の「医療保障ガイド」2011年9月改訂版です。
同センターより定価200円で販売されています。
ネット通販にも対応しています。


では同ガイドの内容から一部抜粋し紹介させていただきます。

【スノボで足を骨折し22日間入院】
○医療費(すべて保険適用)
初診料      2,700円
注射料     9,880円
麻酔料   101,640円
医学管理料  59,490円
処置料    37,690円
検査料     6,400円
投薬料     5,320円
手術料   716,240円
画像診断料  49,340円
リハビリ料 150,400円
入院料   531,630円

*** 合計 1,670,730円 ***

医療費はすべて保険が適用されるので、この場合の自己負担額は、
3割負担とすると 501,220円となります。

しかし、この自己負担額501,220円を同一月内に支払ったときは、限度額80,100円を超えているので、高額療養費が適用されます。

高額療養費を適用した場合の実際の自己負担額は、
80,100+(1,670,730-267,000)×0.01=94,137円

したがって、入院患者がお財布から支払う医療費は、

*** 医療費の自己負担合計額 94,137円 ***

となります。

窓口支払額(501,220円)との差額 407,083円は、被保険者がそれぞれの医療保険の保険者(健康保険組合、全国健康保険協会、共済組合、市町村等)に支給申請すれば、後日払戻されます。

入院する前にあらかじめ手続きを取ることで、窓口支払の時点で高額療養費が適用された94,137円だけを支払うこともできます。

手続きは、事前に保険者に「健康保険限度額適用認定申請書」を提出し、「健康保険限度額適用認定証」の交付を受け、入院する際に医療機関の窓口に認定証と被保険者証を提出します。


参考
日本に住んでいる人(国籍は問わない)はすべて健康保険か国民健康保険などに加入している(皆保険制度)ことになっています。国民健康保険は手続きをしていなくても法律的に当然に(自動的に)加入していますからフリーターの人でも引きこもりの人でも無職の人でも、ホームレスの人でも、健康保険がないと思い込んでいる人でも被保険者となっているはずですから市役所などに相談してみてください。
会社を辞めた場合、健康保険から自動的(法律上当然)に国民健康保険に切り替わっていることになっていますから、手続きが遅れても健康保険が切れた翌日から国民健康保険が適用されることになります。

参考
健康保険や国民健康保険には海外療養費給付制度があり、海外で病気やケガにより療養(入院、治療、手術等)した場合、国内と同様に本人は3割負担だけとなります。
帰国後に健保なら会社の窓口に、国保なら地方自治体に「療養費支給申請書」、「診療の内容などがわかる医師の診療明細書」、「領収明細書」を提出します。
この手続きにより後日、療養に要した費用の7割が払い戻しされます。
ただし療養に要した費用とは国内で同様の治療をした場合に計算された額なので、海外で支払った額がそれよりも高額となった場合はその分は自腹となります。
為替については支給決定日の外国為替レートとなります。国外への送金はしてくれません。


医療費以外の支払
○入院時食事代   14,820円
入院時の食事代は1食260円が自己負担となるので、22日の入院期間の食事回数が57食とすると、
260円×57食=14,820円
を病院の窓口で支払います。

○雑費 81,500円
内訳
・家族の見舞い、看護等の交通費・食費  =40,500円
・その他諸費用(パジャマ等の衣類、快気祝い等)=41,000円

注:この入院では幸い空きベッドがあり、差額ベッドには入っていません。

注:差額ベッド(特別室)代について、保険屋さんはさかんに強調しますが、厚労省の通知はつぎのとおりであり、病院側は患者が「希望」し「同意」しないかぎり保険の範囲内でしか入院費は請求できないのです。

・特別室の利用は、入院患者の自由な選択と同意に基づく。
・病院が特別室料金を請求できるのは、患者側の希望がある場合に限る。
・救急患者や手術後など、治療上の必要から特別室へ入った場合は料金を請求できない。
・医療機関は特別室の設備や構造、料金などについて説明し、料金などを明示した同意書に患者の署名が必要。
・受付窓口や待合室など医療機関内の見やすい場所に、差額ベッドの数や料金を掲示する。

つまり差額ベッド代については、病院側の都合で入る場合は無料となります。患者側が希望・同意をしなければよいのです。


以上より、全部合計して、

94,137円+14,820円+81,500円=190,457円

スノボで足を骨折し22日間入院したら

***  190,457円かかりました。 ***

この場合、けがをした人が入院5,000円の医療保険に加入していたとすれば、
5,000円×22日 + 手術10万円 =21万円

このくらいの給付が期待できますから、おつりが貰えます。

注意
入院日数が22日であっても2ヶ月にまたがる場合は、この金額から8万円程度増えることになります。



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。


2010年5月30日日曜日

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(急性心筋梗塞)

今回は、急性心筋梗塞で入院したらいくらかかるかを取り上げます。

出典元は、生命保険文化センター資料の「医療保障ガイド」2010年11月改訂版です。
では同ガイドの内容から一部抜粋し紹介させていただきます。
注:この例は、76歳男性の場合(後期高齢者医療制度適用)となっています。

【急性心筋梗塞で32日間入院】

○医療費(すべて保険適用)
初診料        2,700円
注射料      42,420円
検査料(心臓カテーテル他)195,910円
医学管理料    19,950円
処置料      39,540円
画像診断料   25,200円
投薬料      49,220円
手術料   1,361,400円
リハビリテーション料 450,000円
入院料(CCU5日間を含む) 980,000円

*** 合計  3,116,340円 ***

この場合保険が適用され、後期高齢者の場合自己負担額は1割となるので、月単位の支払額は、
入院月分(25日) 2,899,730円(1割負担額 289,970円)
翌月分(7日)      266,610円(1割負担額  26,660円)

70歳以上の場合、高額療養費は一律44,400円となり、窓口ではこの上限額を超えた分の支払はありません。
ですから入院月分及び翌月分の自己負担額は、
入院月分 44,400円
翌月分   26,660円

したがって、この入院で実際に支払う医療費の自己負担額の合計は、

*** 医療費の自己負担額 71,060円 ***

となります。

参考:
70歳未満の場合は、通常の高額療養費が適用されるので、次の金額になります。
入院月分 80,100+(2,899,730-267,000)×0.01=106,427円
翌月分     266,610×0.3=79,983円(高額療養費は適用されません。)
したがって、実際の医療費の自己負担額の合計は、
186,410円 となります。

○入院時食事代   22,620円
入院時の食事代は1食260円が自己負担となるので、32日の入院期間の食事回数が87食とすると、
260円×87食=22,620円
を病院の窓口で支払います。

○その他の自己負担額 223,500円
内訳
・差額ベッド代 10,000円×10日=100,000円
・家族の見舞い、看護等の交通費・食費  =48,500円
・その他諸費用(パジャマ等の衣類、快気祝い等)=75,000円

注:差額ベッドについては「静かな環境を望んで、10日間個室に入った」そうです。療養上の必要性はないので減らせないこともない出費になります。

以上より、全部合計して、
71,060+22,620+223,500=317,180

*** 急性心筋梗塞で32日入院したら 317,180円かかりました。 ***

参考:70歳未満の場合は、
432,530円 となります。



参考
日本に住んでいる人はすべて健康保険か国民健康保険などに加入している(皆保険制度)ことになっています。国民健康保険は手続きをしていなくても法律的に当然に(自動的に)加入していますからフリーターの人でも引きこもりの人でも無職の人でも、ホームレスの人でも被保険者となれるはずですから市役所などに相談してみてください。



がんなどの入院費用はいくらかかるか?(胃がん

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(乳がん

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(脳梗塞

医療保険とがん保険を検討するときに参考となる入院日数、医療費等の資料

手術の医科点数と医療保険の手術給付金の関係について


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。

2010年5月29日土曜日

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(脳梗塞)

今回は、脳梗塞で入院したらいくらかかるかを取り上げます。
出典元は、生命保険文化センター資料の「医療保障ガイド」2010年11月改訂版です。
では同ガイドの内容から一部抜粋し紹介させていただきます。

【脳梗塞で51日間入院】

○医療費(すべて保険適用)
初診料       2,730円
注射料   159,200円
画像診断料  61,580円
医学管理料  27,450円
処置料      6,950円
入院料(ICU5日間を含む) 1,425,510円
投薬料    21,350円
検査料    50,150円
リハビリテーション料 1,058,400円
注:血栓溶解療法により回復し、手術は行っていない。

*** 合計  2,813,290円 ***

この医療費について、月単位の窓口支払額は、保険が適用されるので3割分の負担となります。

入院月分(21日) 1,657,200円(3割負担額 497,160円)
翌月分(30日)   1,156,090円(3割負担額 346,830円)

しかし入院月分及び翌月分は80,100円を超えているので、高額療養費が適用されますから、

入院月分の実際の自己負担額は、
80,100+(1,657,200-267,000)×0.01=94,002円
翌月分の実際の自己負担額は、
80,100+(1,156,090-267,000)×0.01=88,991円

したがって、実際の医療費の自己負担額の合計は、

*** 医療費の自己負担額 182,993円 ***

となります。

窓口支払額との差額 660,997円は、被保険者がそれぞれの医療保険の保険者(健康保険組合、全国健康保険協会、共済組合、市町村等)に支給申請すれば、後日払戻されます。

また、あらかじめ手続きを取ることで、窓口支払の時点で高額療養費が適用された金額だけを支払うこともできます。


参考
日本に住んでいる人はすべて健康保険か国民健康保険などに加入している(皆保険制度)ことになっています。国民健康保険は手続きをしていなくても法律的に当然に(自動的に)加入していますからフリーターの人でも引きこもりの人でも無職の人でも、ホームレスの人でも被保険者となれるはずですから市役所などに相談してみてください。



○入院時食事代   38,480円
入院時の食事代は1食260円が自己負担となるので、51日の入院期間の食事回数が148食とすると、
260円×148食=38,480円
を病院の窓口で支払います。

○その他の自己負担額 327,500円(この経費の大半が切り詰め可能です。)
内訳
・差額ベッド代         10,000円×14日=140,000円
・家族の見舞い、看護等の交通費・食費       =66,500円
・その他諸費用(パジャマ等の衣類、快気祝い等)=121,000円

注:差額ベッドについては「静かな環境を希望し、14日間個室に入った」そうです。
療養上の必要性はないので無駄な出費となります。
個室でなければ日額5,000円のベッドで十分です。

以上より、全部合計して、
182,993+38,480+327,500=548,973

*** 脳梗塞で51日入院したら 548,973円かかりました。 ***

参考
がんなどの入院費用はいくらかかるか?(胃がん

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(乳がん

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(急性心筋梗塞

医療保険とがん保険を検討するときに参考となる入院日数、医療費等の資料

手術の医科点数と医療保険の手術給付金の関係について


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。

2010年5月28日金曜日

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(乳がん)

今回は、乳癌(ガン)で入院したらいくらかかるかを取り上げます。
出典元は、同じく生命保険文化センター資料の「医療保障ガイド」2010年11月改訂版からです。

では同ガイドの内容から一部抜粋し紹介させていただきます。
【乳がんで25日間入院】
○医療費(すべて保険適用)
初診料     2,730円
注射料(抗ガン剤点滴)146,810円
麻酔料   87,500円
病理診断料 21,400円
医学管理料 92,130円
処置料    5,950円
検査料   11,710円
入院料  508,720円
投薬料   23,770円
手術料  257,500円
画像診断料 388,890円
放射線治療料 52,800円

*** 合計  1,599,880円 ***

月単位の支払額は、
入院月分(25日) 1,599,880円 (3割負担額 479,960円)

参考:
この入院をされた方は賢い方で、月初めに入院し、月末で退院しています。
なぜ賢いかは高額療養費の適用にカギがあります。

この場合同一月内で退院していますから、高額療養費の計算式は。
80,100+(1,599,880-267,000)×0.01=93,429円

もし入院が、翌月にまたがる場合、入院初月15日間(医療費100万円)、翌月10日(医療費599,880円)とした場合、
80,100+(1,000,000-267,000)×0.01=87,430円
80,100+(599,880-267,000)×0.01=83,429円

合計で、170,859円となりますから、翌月にまたがる場合は77,430円も高くなります。
入院する日が選べる状況なら、月初めに入院し、同一月内に退院するのがお薦めです。
(実際の請求と支払は病院の会計締め切り日によりますので、前月末入院も含んだ請求となることもあります。)

以上から、高額療養費を適用された医療費の自己負担額の合計は、

*** 医療費の自己負担額 93,429円 ***

となります。

窓口支払額との差額 386,531円は、被保険者がそれぞれの医療保険の保険者(健康保険組合、全国健康保険協会、共済組合、市町村等)に支給申請すれば、後日払戻されます。

あらかじめ手続きを取ることで、窓口支払の時点で高額療養費が適用された金額だけを支払うこともできます。

手続きは、事前に保険者に「健康保険限度額適用認定申請書」を提出し、「健康保険限度額適用認定証」の交付を受け、入院する際に医療機関の窓口に認定証と被保険者証を提出します。



参考
日本に住んでいる人はすべて健康保険か国民健康保険などに加入している(皆保険制度)ことになっています。国民健康保険は手続きをしていなくても法律的に当然に(自動的に)加入していますからフリーターの人でも引きこもりの人でも無職の人でも、ホームレスの人でも被保険者となれるはずですから市役所などに相談してみてください。



○入院時食事代   17,160円
入院時の食事代は1食260円が自己負担となるので、25日の入院期間の食事回数が66食とすると、
260円×66食=17,160円
を病院の窓口で支払います。

○その他の自己負担額 222,500円
内訳
・差額ベッド代  7,000円×18日=126,000円
・家族の見舞い、看護等の交通費・食費   =31,500円
・その他諸費用(パジャマ等の衣類、快気祝い等)=65,000円

注:差額ベッドについては「乳がんは、放射線治療など、手術後の予防治療がかかせないので、管理の受けやすさを考慮し、18日間希望して個室に入った」そうです。

以上より、全部合計して、
93,429+17,160+222,500=333,089円

乳がんで25日間入院したら
【 333,089円 】かかりました。

注意:入院が2ヶ月に渡る場合は、同じ入院期間でもこの金額から8万円ぐらい増える可能性があります。詳しくはこちらをご覧ください。


がんなどの入院費用はいくらかかるか?(胃がん

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(脳梗塞

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(急性心筋梗塞

医療保険とがん保険を検討するときに参考となる入院日数、医療費等の資料

手術の医科点数と医療保険の手術給付金の関係について

長期の就業不能に対する保障は必要なのだろうか?


がん治療に疑問がある方はこちらをご覧ください。


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。


2010年5月27日木曜日

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(胃がん)

今回は、胃癌(ガン)で入院したらいくらかかるかを取り上げます。

出典元は、生命保険文化センター資料の「医療保障ガイド」2010年11月改訂版です。
同センターより定価200円で販売されています。
ネット通販にも対応しています。

では同ガイドの内容から一部抜粋し紹介させていただきます。

【胃ガンで26日間入院】 → 2009年版では36日でした。
○医療費(すべて保険適用)
初診料     2,730円
注射料(抗ガン剤点滴)149,080円
麻酔料  87,500円
病理診断料 30,200円
医学管理料   51,260円
処置料 8,200円
検査料  42,290円
リハビリテーション料 828,000円
投薬料 27,750円
手術料 907,870円
画像診断料 69,250円
入院料(ICU2日分含む) 692,980円
*** 合計  2,897,080円 ***

月単位の支払額は、
入院月の14日間分 1,883,080円(3割負担額 564,920円)
翌月12日間分  1,014,000円(3割負担額 304,200円)

しかし、それぞれの支払月については80,100円を超えているので、高額療養費が適用されますから、

入院月分の実際の自己負担額は、
80,100+(1,883,080-267,000)×0.01=96,261円

翌月分の実際の自己負担額は、
80,100+(1,014,000-267,000)×0.01=87,570円

したがって、実際の医療費の自己負担額の合計は、

*** 医療費の自己負担合計額  183,831円 ***

となります。

窓口支払額との差額 685,289円は、被保険者がそれぞれの医療保険の保険者(健康保険組合、全国健康保険協会、共済組合、市町村等)支給申請すれば、後日払戻されます。
あらかじめ手続きを取ることで、窓口支払の時点で高額療養費が適用された金額だけを支払うこともできます。

手続きは、事前に保険者に「健康保険限度額適用認定申請書」を提出し、「健康保険限度額適用認定証」の交付を受け、入院する際に医療機関の窓口に認定証と被保険者証を提出します。

参考
日本に住んでいる人はすべて健康保険か国民健康保険などに加入している(皆保険制度)ことになっています。国民健康保険は手続きをしていなくても法律的に当然に(自動的に)加入していますからフリーターの人でも引きこもりの人でも無職の人でも、ホームレスの人でも被保険者となれるはずですから市役所などに相談してみてください。

○入院時食事代   15,340円
入院時の食事代は1食260円が自己負担となるので、26日の入院期間の食事回数が59食とすると、
260円×59食=15,340円
を病院の窓口で支払います。

○その他の自己負担額 268,500円
内訳
・差額ベッド代 10,000円×15日=150,000円
・家族の見舞い、看護等の交通費・食費  =32,500円
・その他諸費用(パジャマ等の衣類、快気祝い等)=86,000円

注:差額ベッドについては「手術後は、静かな環境を望んで、15日間は個室に入った」そうです。減らせないこともない出費になります。
(2009年版では36日間入院し、個室に15日間入っていますが、今回の改訂では入院日数が26日に短縮されたものの、個室の日数は15日のままです。文化センターは保険会社の顔色を見ているので、高い医療費となるよう(入院日額のUPにつながるよう)努力しているようです。)

以上より、全部合計して、

183,831円+15,340円+268,500円=467,671円

*** 胃がんで26日入院したら 467,671円かかりました。 ***


参考
がん保険の選び方(その1

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(乳がん

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(脳梗塞

がんなどの入院費用はいくらかかるか?(急性心筋梗塞

医療保険とがん保険を検討するときに参考となる入院日数、医療費等の資料

手術の医科点数と医療保険の手術給付金の関係について


がん治療に疑問がある方はこちらをご覧ください。


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