2010年5月17日月曜日
オリックス生命の【がん保険Believe】はお得か?
2015/7/27
がん統計データ集
当然のことですが、この保険は「がんを治療の目的として入院、手術等」した場合が給付の対象となります。
50歳(男)を例に、オリックス生命の【がん保険 ビリーブ】の保険料、給付内容を見てみます。
【Believe】保険料 5,467円(終身払い)
入院日額 1万円(日数は無制限、2万円コースも有り)
がん初回診断 100万円(1回のみ)
入院治療/回 50万円
手術/回 20万円
退院 10万円
がん先進医療 技術料同額(通算1000万円)
保険料免除特約付
これに対して、FPに評判のよい、同社の医療保険CUREと比較してみます。
入院1万円コースの場合 6830円(5000円なら3455円)
入院日額 1万円(60日型、7大生活習慣病は120日)
手術/回 20万円
先進医療 技術料同額(通算1000万円)
となります。
具体例として、胃ガンで26日入院した場合の自己負担額(生命保険文化センター資料)と各保険の給付額を比較してみます。
実際の自己負担額
医療費 183,831円
差額ベッド代等 283,840円 合計 467,671円
【Believe】からの給付
初回診断 100万円
入院治療 50万円
手術 20万円
退院 10万円
入院 36万円 合計 2,160,000円
【CURE】からの給付
手術 20万円
入院 36万円 合計 560,000円
以上から、【Believe】は非常に手厚い(ムダの多い)保障となっています。
また、別の観点から、ソンかトクかを分析してみます。
使用するデータは、オリックス生命のHPの図(無断で掲載させていただいてます。)と厚生労働省の17年「患者調査」からです。
まず、同社の図では、入院患者の33.2%が7大生活習慣病となっています。
と言うことは、がん患者はその内の一部でしかありません。
「患者調査」からは、入院患者総数1145人(10万人当たり)のうち悪性新生物の患者数は55人、4.8%にしかなりません。
したがって、何かの原因で入院した場合、【Believe】から給付金をもらえる確率は4.8%です。
一方【CURE】からは、病気でもケガでも給付はもらえるので、確率は100%です。
ソンかトクで計算すると、おおざっぱに給付金をもらえる期待値は、
【Believe】216万円×4.8%=10万円
【CURE】39万円×100%=39万円
(CUREの場合は、「患者調査」の平均入院日数39日分の給付として計算、手術なし)
ですから、【CURE】が29万円オトクです。 訂正内容はこちらです。
参考に、病気全般については、平成20年患者調査の入院受療率(人口10万対),性・年齢階級×傷病分類別によると、
入院患者総数 1090人(100%)
悪性新生物 111人(10.2%)
脳血管疾患 156人(14.3%)
虚血性心疾患 5人(1.4%)
糖尿病 20人(1.8%)
高血圧性疾患 7人(0.6%)
がんの入院患者は10.2%なので、意外と少ないのです。
ということでBelieveは「信じてはいけません!」
参考
「がん保険の選び方」 ←オススメ
「医療保険とガン保険どっちがお得? 」
「がん保険を検討されているあなたへ 」
「長期の就業不能に対する保障の必要性」
オリックス生命からネット申し込み専用の定期保険Bridgeが2011年5月に発売されます。
評価についてはこちらをご覧ください。
保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。