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2019年9月3日火曜日

オリックス生命の新保険はお得なのだろうか?


はじめにお断りしておきますが、「オリックス生命の新保険」についての細部の説明はしていません。

ここでは2018年「標準生命表」から死亡保険の原価(純保険料)を計算し、それとの比較に於いて「オリックス生命の新保険」などのコスパを皆さんがお考えください。

では、2018年「標準生命表」から死亡保険の原価(純保険料)は次のとおりです。(金利は無視しています。)





  (表はクリックすると拡大します。)

この表より40歳の場合について見てみます。


40歳男性の死亡率は0.00118であり、これは40歳の男性が10万人いたとすると、1年間に118人が事故や病気などで死亡することになります。

この118人に死亡保険金100万円が支払われるとすると、合計1.18億円のお金が必要となりますから、これを10万人が均等に負担するとして、1人あたり1年間に1,180円の保険料を徴収することになります。

参考
死亡者からは保険料が徴収できませんが、その金額の最大値は約14万円程度ですから、これを加味しても保険料が1.4円程度上がるだけです。

40歳の女性については、1年間の保険料が880円です。

それぞれの月額保険料は、男性98円、女性73円です。

これを10年の定期保険とした場合、男性の月額保険料は148円、女性は104円です。

生命保険金額を1,000万円とした場合は、月額保険料は10倍されて、
男性1,480円、女性1,040円になります。

ちなみにライフネット生命の「かぞくへの保険」
保険金額1,000万円の保険料は、

40歳男性10年定期の月額保険料は
 1,925円(原価率76.9%)

40歳女性10年定期の月額保険料は
 1,463円(原価率71.1%)

参考
女性の死亡率は低く、生命保険料は割安なのですが、事務経費については男女の別がありませんから、これを保険料に上乗せすると、女性の原価率は多少男性よりも悪くなります。

さてオリックス生命の新保険「ファイン・サポート・プラス(定期保険)」について、

特徴は、
○持病や入院・手術の経験がある方が加入しやすい一定期間を保障する死亡保険
○解約払戻金がない定期型のため、終身型の引受基準緩和型商品に比べてお手頃な保険料を実現
○保険金額や保険期間をニーズに合わせて選べる
○保険金額の削減期間がなく、加入時から 100%保障

具体例(10年定期)・・・オリックス生命の資料より
40歳男性、保険金額500万円
 月額保険料 3,755円
 (純保険料は740円、原価率19.7%)

40歳女性、保険金額500万円
 月額保険料 2,950円
 (純保険料は520円、原価率17.6%)


持病や入院・手術の経験がある方が加入できるので、割高になっています。

注意
持病や入院・手術の経験がある方の死亡率は、標準生命表と異なりますが、標準生命表はあらゆる人々を包含した死亡率となっています。(大数の法則)
したがって、健康な人だけ加入できる保険に標準生命表を適用することは、不健康な人たちが加入する保険にこれを適用するのが間違いであることと同様に間違いです。

以上ご参考としてください。


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。




2018年2月15日木曜日

定期保険料の値下げが始まる!


2月14日 日本生命は、定期保険である「死亡保険」の保険料を最大で2割程度引き下げることを発表しました。

理由は、次のとおりです。

 金融庁から標準生命表の作成について業務を委託されている日本アクチュアリー会が11年ぶりに「標準生命表」を改定し、金融庁の告示改正を得て、2018年4月から適用されるためです。

標準生命表とは、各年齢について死亡数(死亡率)が記載されており、いわゆる各年齢について寿命のローソクの長さが分かるデータなのです。

ちなみに、2007年の平均寿命は男性79.19歳、女性85.99歳、2016年では男性80.98歳、女性87.14歳となっていますから、男性は1.79歳、女性は1.15歳も平均寿命が伸びています。

つまり寿命がどんどん延びているのに、昔々の死亡率で保険料を計算しているため、保険会社には死差益が膨大に膨れあがっています。

参考
寿命が延びることで保険会社はぼろ儲け

そこで私は、日本アクチュアリー会に対して「毎年見直したらどうですか?」と提案したいのですが、忙しくて1億人もの被保険者のことなんか気にしていられないのかどうか分かりませんが、なんと思い出したように11年ぶりに見直ししたのだそーです。

もしかして日本アクチュアリー会は、保険会社の意向を忖度しすぎているのでは?

保険会社はビッグデータを活用して云々と広告では言っていますが、肝心なところはスルーしているので、「そりゃーねーだろー」と私は一人で憤慨しています。


さて、この大幅な値下げは、新規加入者にだけ適用され、すでに契約してしまった方には適用されません。残念。

したがってこの状況より、保険に加入するなら割安な「定期保険」が絶対お得です。

超低金利のため割高となった終身の死亡保険や医療保険、介護保険、年金保険などは屑ですから絶対契約してはいけません。

「一生保険料が上がりません。」はあなたを騙す魔法の言葉です。
無視するのが賢い選択です。

参考



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。



2017年8月14日月曜日

「一時払い外貨建て保険」を買ってはいけない明確な理由


金融庁がそう言っています。

庶民の味方「金融庁(森信親長官)」が、貯金大好きな国民のために、どうしたら老後資金を増やすことが出来るのか、懇切丁寧に説明?している「金融レポート」についてご紹介します。

これまでの金融庁は、銀行や保険会社、証券会社などにちやほやされて、まったく国民のための行政をして来ませんでしたが、森長官に代わってからは銀行などに背を向け、国民にきちんと向き合う姿勢を鮮明にしています。

どうしてなのかと言えば、デフレ、超低金利の経済状況の中で、預貯金だけでは国民の老後生活が悲惨なものとなることは十分に予測されることから、国は「貯蓄から投資へ」と一生懸命に旗を振っているものの、年金保険などの投資商品はどれもひどいものばかりで、儲かるのは販売をしている銀行、保険、証券会社だけであり、国民が得るのは「リターンのないリスクだけ」となっているからなのです。

世の中の金利がほぼ0%ですから、いろいろな投資商品を設計したところで、ごく僅かな利益は販売側が吸い取ってしまい、多くの投資商品では国民が得られる利益は0円以下となっており、あまりにもひどい状況にあります。

そのようなことから、国は銀行、保険、証券会社の利益のために「貯蓄から投資へ」と旗を振っているように見られることを反省し、姿勢を正すため、金融庁は国民の側に立ち「金融レポート」を作成しているのです。

そこで今回の「金融レポート」では蛮勇を奮い、それぞれの投資商品について、はっきりとだめだしをしています。

例えば投資信託について、

「金融機関においては、短期的な利益を優先させるあまり、顧客の安定的な資産形成に資する業務運営が行われているとは必ずしも言えない状況にある。」

つまり顧客は長期的に資産を増やしたいのに、手数料の高い毎月分配型の投資信託を売りつけられ、割高な手数料と信託報酬を取られたあげく、全く増えない投資信託を買わされているのです。


さて投資信託についてはまだ序の口で、もっと悪い商品がここ最近倍増しています。

それが「一時払い外貨建て保険」なのです。

こちらの投稿にも書きましたが、類似の商品では一時払い1,000万円の保険が売れると、銀行には80万円ぐらいの手数料が支払われ、担当者には30万円ぐらいが翌月に支払われることになります。

私は過去に同種の保険商品を販売していましたから、これほどうま味のある保険は他に見当たりません。

ですから銀行としては全力でこの保険を顧客に勧めていることでしょう。

「金融レポート」の分析でも銀行の販売手数料でダントツに伸びているのが「一時払い外貨建て保険」なのです。

言い訳ではないのですが、外貨建ての保険商品自体は決して悪いものではありません。

問題なのは、一時払いの段階で10%近い金額を、銀行と保険会社がサヤ抜きしていることなのです。

参考
保険の営業が個人としてお客を見つけ、一時払い1,000万円の契約を取るのはかなり苦労しますが、銀行には信用力があり、エアコンのきいた窓口で待っていれば、カモネギさんが相談に来ますから、その手数料は5,000円ぐらいでよいと私は心から思っています。(つまり30万円の手数料の内、29万5千円はぼったくりだ~~!・・・個人的見解です(^^;)


毎月分配型の投資信託は手数料が高いと言っても、販売手数料は投資額のせいぜい2~3%程度ですから、10%もぼったくる外貨建ての保険商品は超悪質です。(ファンドラップの手数料も2~3%程度)

そうは言っても、「一時払い外貨建て保険」の仕組みからそのような手数料が合理的に説明できるのならやむを得ないかも知れませんが、「金融レポート」では銀行の手数料稼ぎの実態を次のように辛辣な文章で書いています。

「銀行における金融商品別の手数料収益を見ると、販売額以上に、保険の占める比率が高く推移している。この背景として、一時払い保険の販売手数料率が、投資信託等の金融商品と比べ、高めに設定されていることが挙げられる。特に、外貨建一時払い保険の手数料は、複雑な仕組みの商品販売が増えていることもあり、年々上昇傾向にある。」

「貯蓄性保険商品の中でも、近年、運用を定額部分と変額部分に分けた一時払い外貨建 保険* の販売が伸びている。仕組みとしては、定額部分を外国政府が発行する債券等で運 用し、運用期間終了時に、当初払い込んだ(外貨建の)保険料全額を最低保証するととも に、変額部分は元本保証のない投資信託等で運用しており、それに外貨建の死亡保険を 組み合わせるといった、内容が複雑なパッケージ型の商品となっている。 一方、このパッケージ商品を構成する外国債券と投資信託、(掛け捨ての)死亡保険を別々に購入・契約することでも、このパッケージ商品と同等の経済効果を得ることができる。 例えば、豪州ドル建ての一時払い保険と、それと同程度の経済効果を得られるように豪州国債と低コストの投資信託(あるいは ETF)、掛け捨ての死亡保険を組み合わせた場合とで、顧客の支払いコストを比べると、後者の方が10年で10%程度低くなることがある。また、比較的単純な商品を個々に説明することで、説明の負荷もパッケージ商品より軽くなるものと考えられるが、今回の検証においては、金融機関代理店の中で、このような代替策を提案しているところは見られなかった。このように、比較的単純な商品を個々に提供することで、より低コストで同じ経済効果を得られる選択肢があるにもかかわらず、顧客に対し、そうした情報提供を行わないまま、商品構成が複雑なパッケージ商品を提供し、高い手数料を徴収するといった行為は、顧客のニーズよりも、販売・製造者側の論理で金融サービスを提供しているのではないかとの見 方ができる。」

つまり割高で複雑な保険を買うより、単純な投資信託と掛け捨ての保険を組み合わせれば10%も安いですよ!と言っています。1,000万円の10%は100万円ですから、保険を買うことで100万円も損をしていることになります。

*ニッセイ外貨建て一時払い変額年金保険「ラップドリーム」のことかも知れません。

金融庁もここまで言うかね~~

参考
銀行の窓口のお姉さんは「代替策を提案なんて言われてもムリ ---」と思っていることでしょう。私が保険屋さんだったときの同僚も外貨建て保険商品の仕組みを正しく理解している人は皆無(円高・円安などの為替がまったく分かっていない)でしたから、つまり仕組みを知らない人が「一時払い外貨建て保険」を売っているのです。ただしこれが売れたらいくら儲かるかは爪の先まで良く理解していました。

この他にも、

「また、顧客は金融機関が販売する商品のリスクがどこにあるかが分かりづらい、といった「情報の非対称性」も存在している。」

情報の非対称性=顧客はアホで銀行は悪賢いということ

つまり高額な手数料にはまったく根拠は無く、この保険販売は、顧客の無知につけ込んだ悪徳商法だ・・・と言っているように私には思えます。


ところで、顧客の目的が「お金を増やしたい」とするなら、なぜ投資信託に「生命保険」を付ける必要があるのでしょうか。

一説には相続税を下げるためと言われていますが、しかし大半は保険会社の都合と言うのが正しい見方だと私は考えます。

顧客がお金を増やしたいのであれば、正しい選択支は、手数料の安い投資信託を買うことです。

余計な保険部分はいらないのです。

たぶん一時払いで1,000万円を払える人は、生命保険も十分に掛けているはずですから、それ以上保険に入る必要はないのです。

ではなぜ投資信託に生命保険を付けた「一時払い外貨建て保険」として販売されているのか。

保険業法によると、生命保険会社が扱える商品として「人の生存又は死亡に関し、一定額の保険金を支払うことを約し、保険料を収受する保険」と規定されており、保険会社は投資信託だけの販売はできないのです。

学資保険も同様に、加入する父母は子供の教育費を手当てしたいと思っているだけなのですが、「かんぽ」は保険会社ですから、どうしても「保険」の部分をくっつけて商品化しないと売れないため、しょうもない「生命保険」もパッケージで加入者は買わざるを得ないのです。

つまりお金を増やしたいだけの人は、手数料の安いインデックスタイプの「投資信託」が最も賢い選択であり、高額な手数料をぼったくられ、おまけにいらない保険まで付けられている「一時払い外貨建て保険」などは買ってはいけないのです。

しかし多くの国民はこのような裏の状況をまったく理解していません。

FPの立場からすると、投資信託などの「投資」が避けられ、まったく同じリスクでかつ割高な「保険」が売れている現状は不可思議と言うほかありません。

つまり日本国民は証券会社は怪しくて、銀行は信用できると思っているのでしょうが、いかに金融知識(ファイナンシャル・リテラシー)が不足しているのかつくづく実感させられます。

そこでFPとして、私ははっきり言います。

「一時払い外貨建て保険」は買ってはいけません。


参考
つみたてNISA・・・金融庁がお勧めする老後資金作りの決定版


参考
私が考える保険会社の超低金利対策
<貯蓄性保険>
円建て年金商品 → 「トンチン年金」化により、保険会社のリスクは回避
変額年金  →  外貨建て+一時払いにより利回り改善、窓販の販売手数料上乗せ
介護保険等  →  定期保険との抱き合わせ販売強化
従来商品   → 値上げ
<定期保険>
生命保険  → 値下げ、多様化、貯蓄性保険とのパッケージ化



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。




2017年3月28日火曜日

トンチン年金の真実


○トンチン年金のしくみ

生保各社から「トンチン年金」が発売されています。

その理由付けとして「死亡保障」よりも「生存保証(生きるリスクへの保障)」を重視しているとアナウンスしていますがウソ八百です。

その実態は、止むに止まれず「トンチン」しかなかったのです。

保険会社は今の「マイナス金利」にほんとうに苦しめられています。

契約者から預かった責任準備金の運用先がなく、日本国債に投資してもまったく増えないのですから。

例えば第一生命の「しあわせ物語」では15年間こつこつと積み立てても返戻率がわずかに102.3%。

この場合の実質利回りは0.33%。

でも「しあわせ物語」はまだ良心的です。
なぜなら契約者から預かった責任準備金を保険会社として必死で運用し、契約者が支払った保険料に僅かながら利息を上乗せして返してくれるからです。

しかし昨年日銀がマイナス金利政策を導入すると、責任準備金を運用してもまったく利息が付かず、せいぜい保険料をそのまま返すだけ(利回り0%)となってしまったため、年金保険としては「意味ないじゃん」という状況となってしまいました。

そこで苦し紛れに保険会社が考え出した(すでに300年前にアイデアがあった)のが「トンチン年金」という訳です。

しくみは、責任準備金の運用益が0円ですから、結局契約者が支払った保険料がそのまま保険金の原資となり、契約者同士が掛金(保険料)のぶんどり合戦をするのが「トンチン年金」なのです。

「トンチン年金」では生き延びた人が勝者となり、早く死んだ人が敗者となるのです。

これが契約者にとってよい仕組みなら、300年前のアイデアですから、年金保険が発売された当初より採用されていてもよいと思うのですが、保険会社としてもさすがに「これはないよな~~」と思っていたところ、背に腹は替えられず、マイナス金利となってしまっては「トンチン年金」しかないと採用に至ったのです。


では具体的に「トンチン年金」の仕組みを考えてみましょう。

今1,000人が「トンチン年金」にそれぞれが保険料1万円を支払ったとします。

合計保険料は1,000万円です。

まず早く死んでしまった人には7,000円(保険料の7割)が支払われます。(つまり早く死ぬと3,000円の損となります。)

これは全員が貰えるので700万円が支払に消えます。

そうすると保険料の残金は300万円となり、これを保険会社と長生きした人で山分けします。

長生きした人が5人だとすると、この5人にはすでに7,000円は勘定されていますから、返戻率200%として、残りの13,000円が支払われ、5人合計で6.5万円が給付され、そして残りの293.5万円が保険会社の取り分となります。

生き残りが5人ではなく50人でも、年金の支払額は合計65万円ですから、保険会社は235万円の儲けとなります。

とんでもないぼったくりです。

でもひどいと思われるでしょうが、これでも原価率は約70%以上ありますから、保険としては良心的な部類なのです。

なぜこのように保険会社がぼったくるのかというと、20年先の平均寿命がどうなっているのか保険会社としてもまったく分からないので安全率は高くしておかないと心配で心配で夜も眠れなくなるためなのです。

平均寿命の各種予測値はありますが、100%それを信じている保険会社などどこにもありません。

来年の金利も分かりませんし、10年後の医療技術も正確に予測することもできませんし、まして20年後の死亡率などあてにできません。

したがって保険会社として、経営上のリスクを担保する方法は、できるだけ安全率を高くし、つまり将来保険金として支払う予想金額を10倍ぐらいに膨らませて見積もり、保険料を集めておくのです。

そうすると長生きする人が2倍や3倍になっても契約どおり年金を支払うことができるのです。

アクチュアリーがいくら計算したところで、そんなものを信じて経営をしていたら、保険会社は10年も持たないのです。

つまるところ保険会社を健全に経営するためには安全率を高くする(危険差損で稼ぐ)ことしか方法はないのです。

以上より、「トンチン年金」とは、契約者から集めた保険料がそのまま生存者への年金と保険会社の収入となっているだけなのです。(いわゆる博打と同じ原理で、参加者から集めた賭け金(保険料)を勝った人と胴元が分け合うシステムと言えます。=ゼロサムの原理)

マイナス金利の現状となっては、ついに保険会社もやってはいけないことに手を出さざるを得なくなったという訳なのです。

ついに保険会社も博打の胴元です。
どこにプライドがあるのでしょう・・・


○「人生100年時代」は本当?

  最初に次のグラフをご覧ください。

出典元:国立社会保障・人口問題研究所「総人口,高年齢区分(70歳,80歳,90歳,100歳以上)別人口」、グラフは川島FP作成

たぶん第一生命が使ったのがこのデータです。

わざとグラフを見せず、2050年に100歳以上の人口が70万人という数値だけを示しています。

でもこのグラフが示しているのは、2050年に70万人となるのは異常値であり、団塊の世代が100歳を超えるようになるため(グラフではこぶの部分)であり、その後2065年までは70万人を超えることはありません。

このデータでは2074年に本当のピークがあり、この年の100歳以上の人口が約88万人と推計されています。

たぶん医療技術の高度化などによる寿命の伸びと人口減少を相殺すると、2074年頃が100歳以上の人口のピークとなるようです。

でも「2074年に100歳以上の人口が88万人」と言っても誰もそんな遠い将来のことなど興味がないでしょうから、「2050年に100歳以上の人口70万人となり2015年の10倍にもなる。」と言って脅かしているのです。

いやだねー保険屋のやることは。

それに人口問題研究所の推計は本当に正しいのか?
という疑問もあります。

シミュレーションとはいろいろな前提で試算したものであり、このグラフで使用した数値は「出生数中位、死亡数中位」を前提としています。

つまり待機児童0政策が行われないから出生数は伸びず、医療技術の進歩ではips細胞の利用も無視して推計していますから、たぶん大はずれの推計になると思われます。

この推計をした人口問題研究所の人もそんなの分からないから、出生数が伸びた場合や死亡数が減った場合も計算してますよといろいろなデータを示しています。

結局いろいろ試算しておけばどれかが当たるだろうという推計なのです。(シミュレーションとは本来そういうものなのです。)

でも保険屋さんはいろいろの前提を隠してしまい、自分に都合のよい数字だけを使っているので、保険屋さんの言うことを鵜呑みにしてしまうマスコミの人は気を付けてください。

まあ誰だって未来は分からないのです。

ですから誰にも分からない未来について、まことしやかに「人生100年時代」などと言いふらすのはどうかとも思いますし、それに乗せられる方もばかげています。

分からない未来を心配するよりメタボやがんを心配しなさいと私は言いたい。

それにこのままマイナス金利が続くと、2050年にはニッセイや第一生命があるかどうか分かりませんから、最も信頼できる、そして超優良な国民年金の保険料を払いましょう。

国民年金の返戻率は197%(実質利回り2%)ありますから、今の世の中でこれに勝る年金保険はないのです。(超低金利で保険会社の年金保険は屑になりましたが、国民年金は超優良な年金保険となりました。)

参考
国民年金の保険料を16,490円とすると
10年間の保険料は、
16,490円×12月×10年=1,978,800円
これに対して65歳から85歳まで受け取る年金額は、
780,100円×120月/480月×(85歳-65歳)=3,900,500円
(返戻率197%)
同様に100歳までの返戻率は約345%(支払った保険料の約3.5倍)


○平均寿命についての誤解

参考
男性の平均寿命は80.8歳ですが、70歳の人が「おれの寿命はあと11年ぐらいか」と考えるのは間違いで、平均寿命とは生まれたばかりの0歳児の寿命で有り、70歳では平均余命が使われ、この場合は15.6年になります。(つまり70歳の人は15.6年後に1/2の人が生存しています。)

 この平均寿命に関する誤解はよくある話で、特にある一定以上の大人の人はそうかも知れないですね。

でも今では中学校でヒストグラムを習っていますから、いわゆる代表値に対する理解は進んでいます。

代表値とは、平均値や中央値(メジアン)、最頻値(モード)などです。

分布が左右対称の釣り鐘型の場合はこの3種類の代表値はほぼ重なりますが、平均寿命や平均年収などは分布が片方に広がるため平均値が分布のピークとずれてしまいます。

そうした場合、よりピークに近い中央値や最頻値などがよく使われます。(と中学校では教えています。)

と言うことで第一生命に中学校の内容を教えて貰ってもそれほどありがたくはないね~~


○トンチン年金は病気の人、がんの人は大歓迎

トンチン年金ではすぐに死にそうな人は大歓迎です。

ですから「おれは絶対に死なない。」と思っている人だけ入りましょう。

結論
「トンチン年金」ってほんとうにいやな保険だね~~


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2017年2月13日月曜日

「イールドカーブ・コントロール」により「標準利率」を下げる必要性は無くなった!



これからの保険の選び方(2016年8月18日木曜日)」に書きましたように、生保各社は超低金利に苦しめられており、利回りを確保するため米国債などに投資先を振り向けて来ました。

そして金融庁は生保各社の苦境を救うべくこの4月から「標準利率」を1.0%から0.25%に大幅に引き下げます。

この結果、生保各社は外債投資から日本国債投資へと大きく舵を切り始めています。

日経記事2017/2/8 12:42
意外な金利低下、立役者は「ザ・セイホ」

しかしザ・セイホが国内回帰した本当の理由は「標準利率」の大幅な引き下げよりも長期国債の利回り改善が主因と思われます。

次のグラフは長期国債(10年債、20年債、30年債)の利回りの推移状況です。



政府日銀は2016年1月に「マイナス金利政策」を導入しましたが、生保や銀行への影響が極めて甚大であり、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされたこの業界は一致団結し金融庁や日銀に働きかけた結果、金融庁は標準利率を下げ、日銀は2016年9月21日に「イールドカーブ・コントロール」を導入しています。

参考
日銀はマイナス金利政策を導入した時点で、銀行などがガンバッテ利回りの良い貸付先をどんどん開拓してくれるものと考えたようですが、結局「担保主義」は一切変わらず、国債投資の利ざや稼ぎでしか生きて行けない護送船団体質は変化しなかったため、早々にマイナス金利政策は止めてしまったようです。
[東京28日ロイター] - 麻生太郎金融担当相は3月28日、参院決算委員会で「融資態度を変えなければ銀行も生き残れない」との認識を示した。

「イールドカーブ・コントロール」について頭の堅いエコノミストは長期金利はコントロールできないと言っていましたが、現実的にはグラフが示すように長期金利はみごとに復活しました。

今では30年国債の利回りは0.87%まで戻って来ています。

そうすると30年国債の利回り0.34%では生保が可哀想だから標準利率を1%から0.25%に大幅に下げてあげましょうと言った金融庁はバカみたいなもので、4月実施は当然中止すべきです。

でも日経の記事では「イールドカーブ・コントロール」により長期金利が戻ってきたことよりも、標準利率が下がったからザ・セイホが日本国債投資に戻って来たと分析しています。

しかし保険会社の投資判断で最も重要なのは国債の利回りのはずですから、日銀が「イールドカーブ・コントロール」をすると宣言し、実際長期金利が戻って来ている状況を見れば、保険会社は利回りの良くなった長期国債に投資し始めるのは当然です。

日経記事では「日銀が実施する国債買い入れのオペ(公開市場操作)を巡り、運営方針が読みづらくなっているためだ。」として「イールドカーブ・コントロール」をまったく信用していません。(もしかしたら大スポンサーである生保にごまをすったのかも。)

鉛筆を持つ人と実際にお金を運用する人とは感覚がだいぶずれているようです。


いずれにしても現下の状況では予定利率を下げる必要性はまったくありません。

したがって予定利率を下げると言う保険会社はまったく信用できないと言えます。



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2015年8月3日月曜日

寿命が延びることで保険会社はぼろ儲け!


日本人の平均寿命が延びています。
女性が86・83歳(世界1位)、男性80・50歳(3位タイ)
いずれも過去最高となりました。

大変めでたいお話なのですが、寿命の伸びは保険会社に巨額の利益をもたらしています。

アフラックの研究にも書きましたが、保険会社の3利源(費差益、利差益、死差益)のうちもっとも儲かっているのが「死差益」です。(アフラックの平成23年度の基礎利益約2028億円のうち危険差益が1859億円(92%)もあります。)

死差益とは、保険契約時点で見積もられた将来の死亡数よりも実際の死亡数が少なければ保険金の支払いが減り保険会社の儲けとなります。

参考
危険差益とは、死差益の他に医療保険などでは見積もられた入院や手術の件数よりも給付金の請求が少ない場合などが有り、それら全体を含めたものが危険差益となります。

保険金は一般に高額ですから、一人1,000万円とすると、死亡者が見積もりよりも10人少なければ、保険会社の利益(死差益)は1億円増えることになります。

バブル崩壊後、保険会社は長い間逆ざや(利差益の赤字)に苦しめられてきましたが、その苦境を救ったのが死差益なのです。

そこで平均寿命が延びることで、どのくらい保険会社が儲けているのか調べてみました。

データ元は厚労省の簡易生命表(平成19年、平成26、男性の場合)で比較しています。



この表の読み方として、最初0歳の時点で10万人がいたとして、それぞれ各年齢における死亡数を示しています。

最初の10万人は毎年死亡数だけ減少しますから、最後には0人となります。

この表をグラフ化したものを次に示しています。


最初に生まれた10万人もやがては最後の時がやってきます。
これはいつの時代も変わりがありませんが、表とグラフが示しているのは82歳までの死亡数は減少し、83歳以降でお亡くなりになる人が増えていることです。(死亡する年齢が上がっている。)

82歳までで見ると、死亡数は4,995人も減っています。

注意
ここではデータ期間が7年間となっていますが、一般に保険契約から死亡保険金がもらえるまでは数十年にもなりますから、契約当初見積もられた死亡数と実際の死亡数の差はこの数値よりも遙かに大きくなります。


この間に10万人が1000万円の定期保険を契約していたとすると、当初見積もられた死亡数よりも4,995人少なくなるため、保険会社は4,995人×1000万円=約500億円もの利益が得られます。

参考
終身保険については、平均寿命の延びは関係ありませんが、責任準備金の運用期間が延びるため、保険会社としては予定外の利差益が得られます。


ちなみに第一生命(株)の2015年3月期決算報告では、基礎利益 4,582億円のうち危険差益が3,548億円(基礎利益の77%)となっています。

濡れ手で粟の3,548億円、ソニーやバナソニックなどの製造メーカーから見ると信じられないような棚ぼた利益、世の中には何の努力もしないでばく大な利益を得ている会社があるのです。

平均寿命について、現在の医療技術の進歩を考えれば、10年後にはますます伸びているでしょうし、短くなる可能性は極めて低いと考えられます。

注意
エボラ出血熱などの致死性の高い感染症が大流行(pandemic)した場合には、もしかして死差益が赤字になるかも知れませんが。

しかしiPS細胞の応用技術の目覚ましい進歩を考えれば、2050年には平均寿命が100歳に伸びているかも知れませんし、もしかして人類は死ななくなる可能性だって十分に考えられます。

それならばこれまでの実績を踏まえ、平均寿命は定率で伸びるものとして保険料を計算してもよいと思うのですが、残念ながら保険会社はそのようには計算していませんし、しなくてよいように制度が作られているのです。

参考
保険料の算出は将来を予測し金利など様々な計算方法や定数が設定されていますが、平均寿命の延び率だけはあえて設定されていないようです。(保険数理の世界にはタブーがありそうです。)

これは消費者保護を名目に、保険会社の利益となるよう、将来がどのようになっても保険会社は潰れず、きちっと保険金が支払われるように法律などができているためなのです。(これって契約者の利益なのか保険会社の利益なのか・・・かなり疑問ですね。)

つまり現状の保険業法等がある限り、将来も「死差益」は保険会社にばく大な利益を与え続けるものと考えられます。(金融庁と保険会社の蜜月が続く限り・・・)

近年保険会社では、長年の懸案であった逆ざやが解消し順ざやとなったのですから、巨額の利益の源泉となっている危険差益をいつまでも金融庁は見逃していてよいのでしょうか。


危険差益の見直しがされないとすると、賢い消費者として死亡保険には入らないことがよい選択となります。

もしも加入せざるを得ない場合は1年更新の定期保険(自動継続のあるもの)がおすすめとなります。

そして定年後に定期保険に入ろうとするとバカ高くなりますから、その時には一切の保険と縁を切ることがよい選択となります。

定期保険のベストな選択支としてはこちらをご覧ください。

一方終身保険はおすすめかと言うと、この超低金利の世の中ですから私ならこちらを選びます。

2016/8/15
これからの保険の選び方








2012年12月3日月曜日

基礎から分かる保険のしくみ


人が生きて行くときには様々な出来事が起こります。

結婚や出産などのおめでたいことや、死亡やけが・病気などの不幸な出来事など々。

そうした慶弔に際し昔は家族親類が相互扶助し、また葬祭などでは村が共同体(互助組織)として当該家族を支援する態勢がありました。

しかし社会の近代化と共に農業のような家族労働から工場に勤める労働者が増え、一人の収入で家族の生活を支えるようになり、また家族構成も大家族から核家族化が進んだ結果従来の家族間の相互扶助や地域共同体による協力が得られなくなりました。

このような状況から家計を支える人が死亡した場合、残された遺族に深刻な影響が及びます。

そこで考え出されたのが「保険」というしくみなのです。


保険のしくみを物語風に見てみましょう。

ここに10人のパン屋さんや工場労働者たちがいます。

それぞれが万一のことを考えお互いに協力することにしました。

各人が月に1万円ずつ出資し積立をします。
この積立金は誰か不幸にあった人に全額を支払う約束です。(頼母子講と同じ仕組み)

積立から10年後に工場労働者の1人が事故により死亡しました。

約束どおりそれまでの積立金全額(1200万円)が死亡した人の遺族に支払われました。

遺族にとっては突然訪れた不幸な状況にあって、この思わぬ資金の提供はなんと心強いことでしょう。

この資金を提供した9人にとって残された遺族の支援ができたことは嬉しいものの、自分のもらう分が無くなってしまったので、これまでの積立は払い損なのではないかと言う気持ちも少しありました。

ではこの9人にとってはまったくの払い損なのでしょうか?

いいえそうではありません。
ある時点を捉えれば保険には損得がありますが、人の一生を考えれば、この場合10人全員がやがては積立金をもらえる時が来るのです。

注意
加入者は常に10人であり、欠員は募集され、積立は永遠に継続されると考えます。


一方加入早々に亡くなられた方はたいへん大きな利益があり、100歳まで生きた方はより多くの積立をするので結果として不公平はあるものの、死亡する確率ともらえるお金を掛けた期待値は公平であり、この場合支払ったお金と同じ金額がもらえることになります。

注意
ここでは保険の基礎的理解のために加入者を10人としていますが、加入者が10万人とした場合、大数の法則により受取額は均一化されます。

参考
2007生保標準生命表(0歳~107歳)から毎年死亡する人は生存している人の1.27%おられます。
もし10万人の人(0歳~107歳)が1000万円の生命保険に加入していたとすると、1年間の保険金支払合計額は、
10万人×0.0127×1000万円=127億円
となります。
これを10万人で割ると、一人当たりの年間保険料は12.7万円(月額10,583円)になります。
この場合(大数の法則が成り立つとき)すべての人が確実に1000万円もらえることになります。



さてここで「保険屋」さんが登場します。

毎月のお金の集金や管理、どのような場合に積立金を支払うのかの診査、新たな加入者の募集など、保険のしくみを維持するにはとても煩雑な仕事があるので、10人の内の1人がこれを引受ることになりました。

仕事がたいへんなのでこの人は毎月の積立を免除されました。

したがって不幸があったときの支払額は以前の金額の90%に減ることになります。

まあまあこの程度であればたいへんな仕事を引き受けてもらっているので仕方がないと他の9人は納得しました。

しばらくすると、保険屋さんは新たな加入者の募集のために交通費やプレゼント代金などの出費がかさむので事務手数料が必要だということで月に1万円がほしいと言いました。

他の9人はしぶしぶ納得し、この結果支払われる積立金の割合は80%に減ってしまいました。

そうしてまたしばらくすると、保険屋さんはいろいろの理由を付けて事務手数料を値上げし、ついには6人分の積立額が保険屋さんの事務費となり、保険金としての支払額ははじめの金額の30%まで下がってしまいました。

これには参加者全員が怒ってしまい、心の正しい善良で正直な別の保険屋さんが運営する積立金グループに乗り換えてしまいました。

そこでは積立額の80%が保険金として支払われるので全員が安心して積立ができるようになりました。

めでたしめでたし。


さてあなたの保険はどのくらい保険金や給付金として返してくれるのか知っていますか。
保険会社の経費(付加保険料)がいくらぐらいか分かっていますか。

まさか保険金として返してくれる割合が30%ってことは・・・・・


参考
保険会社の原価率比較




2010年6月5日土曜日

保険に入るための基礎知識(その1)

保険用語には分かりにくいものが多く、そのことで「保険」自体に対する理解を困難にし、そして「保険の話」を敬遠される方も多くおられるのではないでしょうか。

保険は、実態の見えないものを販売する契約です。
「保険の実態」とは、契約内容そのもの(約款の内容)ということになります。
契約ですから法律用語をいっぱい使うことになります。

その一方で、「営業トーク」はさまざまなイメージを契約者に持たせますが、契約内容を正確に伝える努力よりも、契約につながるように、契約者の「将来の不安」をかき立てることに重点が置かれています。したがって契約後になって「こんなばずではなかった」と思われる方も出てきてしまうのです。

でも保険は難しくありません。契約者側が難しく感じる理由は、保険会社が訳の分からない保障を売ろうとしているからです。
理解できる範囲の保障を買えばよいのです。

では順次説明させていただきます。

【保険とはなにか】
長い人生には予期せざる病気や事故があり、これらは日頃注意していても避けようがありません。
しかし、事故等は避けられませんが、2次的に生ずる「経済的な損失」については、あらかじめ備えておくことが可能です。

このリスク・マネイジメントと呼ばれる中の一つが「保険」です。
貯蓄により備えることもできますが、一般的に数千万円も貯蓄するには長期間を要します。

その点保険は、加入した時点から高額な保険金が保障されますから、この即効性が大きな利点となっています。

【人生のリスクとはなにか】
生命保険が対象としているリスク(保険事故)は次の3つです。

・死ぬこと。(遺族の生活費、子供の教育費)
・長生きすること。(老後生活費)
・ケガ、病気等になること。(入院治療費、収入保障費)
(その他には、家や車の「物」の保険があります。)

【リスクに備える保険には何があるのか】
保険の種類は、次の3種類しかありません。

定期保険 
保障期間が10年と言うように保険期間が限られており、その間に起こる死亡や病気などの保険事故について保障します。

保険事故がなければ100%掛け捨てとなります。
もらえる人が少ないので保険金額は高額となります。

また保険金額の割には、保険料は割安になります。
(定期型には医療保障、死亡保障があり、死亡保障には一時金か年金方式の2つがあります。)

注意点:
・貯蓄性がないので、保険料が払えない場合は、自動振替貸付制度などを利用できませんので2回保険料を払えないと、契約が失効してしまいます。

・死亡保障額は、末子誕生時が最高額で、その後は年々低下させてゆき、子の独立時には300万円から500万円となります。

・医療保障は、年代にかかわらず一定の保障が必要であり、特に60歳以降はその必要性が増大しますから、ケガと病気全般を保障する終身型に40歳を目安に加入しましょう。

終身保険
一生涯保障する保険です。

死亡保障なら、だれでも必ず最後には保険金がもらえます。
したがって保険料は定期保険よりも割高ですし、保険金額も累計保険料の2倍程度です。

必ず保険金が支払われますから、保険料の一部は積み立てられており、その利子は配当金として契約者に配分されます。

(終身型にも医療保障、死亡保障があり、医療保障は解約返戻金があってもわずかです。つまり医療保障には貯蓄性はありません。)

養老保険
貯蓄性のある定期保険です。

保険期間内には死亡保障があり、満期には満期保険金が支払われます。
したがってだれでも保険金がもらえるので割高ですし、死亡保障も満期保険金と同額程度です。

(医療保障はありません。
アカウント型は養老保険に似ていますが、死亡保険金と満期保険金は積立額により変化します。)

この3つを組み合わせることで、契約者のさまざまなニーズに合った保険を設計することができます。


続く

保険に入るための基礎知識(その2)

保険に入るための基礎知識(その3)

保険に入るための基礎知識(その4)


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。

2010年6月3日木曜日

保険に入るための基礎知識(その2)

【どんな保険に入ったらよいか】
保険は補償を買うものです。保障内容については人それぞれに考え方があります。
不安の強い方はいっぱい特約を付けるでしょうし、とにかく安ければよいと考える方もおられるでしょう。

正解はありませんが、私ならどうするかと言う観点から、独断と偏見でよい保険、ムダな保険を分類してみます。

死亡保障は必要です
家族がある方は特に高額な保障が必要です。
定期保険や収入保障保険で割安なものに入りましょう。

収入保障保険とは、保険金が一括払いではなく、毎月給料のようにもらえる(収入保障)タイプです。
独身の方は、いわゆる葬式代や両親への感謝を込めて500万円ぐらいの定期保険に入ってもよいでしょう。

終身保険は、利回りがよくないので、銀行で貯蓄するのがよいでしょう。
結婚資金、住宅資金、教育資金など、目的別にしっかり貯めましょう。
できれば天引きによる貯蓄が最もお薦めです。
くれぐれも保険で貯めようと思わないことです。

医療保障は必要です
だれであろうと、何歳であろうとケガや病気で入院することがあります。
このときの不意の出費は、肉体的な苦痛に上乗せされて精神的にも大きな負担となります。
医療保険は、こんなときにたいへん心強い味方です。

注意点は、がん保険とか介護保険とか単品保障の保険には入ってはいけません。
なぜなら、未来はわかりません。
どんなケガや病気になるのか分からないのに、特定の病気などに焦点を当ててしまったら、ハズレたらどうしようもない状況になってしまいます。

入院ならなんでも保障する医療保険が最も割安で安心できます。
60歳ぐらいで医療保険が高すぎる場合には、がん保険を選択してもよいでしょう。(若いときにガン保険に入ると保障がこれでもかというぐらいてんこ盛りされています。それはまったくムダですし、保険料をどぶに捨てているのと同じです。)

特約でつけてよいのは、三大疾病入院(日額の上乗せ及び限度日数120日)と先進医療だけです。
通院、入院初期、退院、女性疾病、お祝い金などはムダなだけです。

大切なことは、入院したときに、かかった費用の全額が保障されればよいので、保険でその何倍も給付金をもらう必要はありません。

その分保険料をムダ払いし続けなければなりませんから。
介護の特約も典型的なムダです。
心配なら貯蓄をお薦めします。

年金保険等には入ってはいけません
年金だけでなく貯蓄性のある保険は大半がお薦めできるものではありません。
仕組みは貯まりますが、実際の利回りはひどいものです。

将来の資金準備のためには、預貯金が最も適切な方法です。
子供の教育資金、住宅資金等も財形貯蓄などを利用しましょう。
ただし、外貨建て商品で、債券投資(AAAの格付債券)のものについては、確定の高利回りが期待できるものがありますので、お薦めします。(為替リスク等があります。)

結論として、お薦めする保険は、
○死亡保障は、定期保険または収入保障保険
○医療保障は、医療保険
だけです。

基本的に保険は損なので、私は限られたものしかお薦めしません。
特約はなるべく付けない、シンプルな内容がよいでしょう。

迷ったら私のブログを見てください。何かのヒントはあると思います。
次回は保険の用語を説明します。

続く

保険に入るための基礎知識(その1)

保険に入るための基礎知識(その3)

保険に入るための基礎知識(その4)


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。

2010年6月2日水曜日

保険に入るための基礎知識(その3)

保険の用語を知りましょう。

【告知】
22年4月1日から、新たに制定された「保険法」が施行されました。
第4条に告知義務があります。
(告知義務)
第四条  保険契約者又は被保険者になる者(あなたのことです。)は、・・・省略・・・保険者になる者(保険会社)が告知を求めたものについて、事実の告知をしなければならない。

つまり、保険会社が規定した告知書に事実を書かなければなりません。(告知書に真実を書いてもらうことで、健康な人たちの被保険者集団ができますから、結果として保険料が安くなります。これを適当にしている会社は、被保険者の中に持病の人がまじるため、給付金を払う段階でネチネチと時間をかけて審査されます。)

でも入院や手術をした年を勘違いしてたり、営業から詳しく書かないでいいですよとか言われたりして告知書を書いた場合はどうなるのでしょう。

この法律では、そのようなときに保険契約者等を保護するための規定が設けられています。
○契約締結時の告知について,「保険者からの質問に答えれば足りる」のであり,「保険募集人による告知妨害等」があった場合には,原則として保険者(保険会社)は告知義務違反を理由に契約を解除することはできません。

告知妨害等とは、保険募集人が「手術をしていることは告知書に書かないでください。」などと保険契約者に対して告知義務違反を勧めたりすることなどです。

また、「保険者からの質問に答えれば足りる」のですから、告知書の質問以外には一切答える必要はありません。(告知書の質問事項に「YES」があると補足説明や資料の提出が求められます。)

○告知義務違反があった場合の保険会社の契約解除権
保険契約者の故意または重大な過失(かなり悪質な告知義務違反のこと。)による告知義務違反があったとしても、保険契約の締結時に保険会社がその事実を知っていた(保険募集人に話してある場合など)かまたは過失によって知らなかったとき(提出した健康診断書等が社内で紛失していたか連絡ミスなど)は、保険会社は保険契約を解除することはできません。

○その他の契約解除権が失効する場合
保険会社が解除の原因があること(告知にウソがあったことなど)を知ってから1ヶ月間解除をしなかったとき。または保険契約締結の時から5年を経過した時は、解除をすることはできません。

続く

保険に入るための基礎知識(その1)

保険に入るための基礎知識(その2)

保険に入るための基礎知識(その4)


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。

2010年6月1日火曜日

保険に入るための基礎知識(その4)

保険用語の説明です。
[一般]
○純保険料、付加保険料:こちらをご覧ください。

○配当金の仕組み:こちらをご覧ください。

○有配当保険:剰余金の80%以上が契約者配当として契約者に還元される保険、保険料が割高

○無配当保険:3つの予定基礎率に安全率を見込んでいないため、予定利率が有配当保険よりも高く、有配当保険よりも保険料は割安

○積立配当方式:契約者から請求があるまで配当金を保険会社に積み立てておく方式(利回りはよくなります。)

○保険金買増方式:配当金で保険金額を増額する方式

○猶予期間と失効:こちらをご覧ください。

○復活:失効してから3年以内に、被保険者の健康状態が異常のないことを前提に、保険会社承認のうえ未払い保険料を支払い元の状態に戻すことができます。

○自動振替貸付制度:保険料に未払いがあると、保険会社が解約返戻金の範囲で自動的に保険料をたてかえ払いしてくれる制度(金利が高いので注意)(掛け捨ての保険はありません。)

[保障の見直し]
○払済保険:保険料払込期間の途中で保険料の払い込みを中止し、その時の解約返戻金をもとに、残りの期間を保険期間とする養老保険または、変更前の同種類の保険で小型の保険に変更する方法

例:1000万円の養老保険(残り10年)の保険料が支払困難になったとき
解約 → 解約返戻金をもらい、保障はなくなります
払済 → 保障500万円、10年の養老保険に変更

○延長保険:払済保険に同じ、ただし保険内容は変更されず、保険期間を短縮した保険に変更する方法(満期保険金がなくなります、特約は消滅します。)

例:200万円の養老保険(満期まであと10年)の保険料が支払困難になったとき
解約 → 解約返戻金をもらい、保障はなくなります
延長 → 保障200万円のまま定期保険(5年)に変更

○減額:死亡保障などを減額する方法で、契約は維持されますが特約は消滅し、保険料を下げることができます。保障期間は同じです。

[契約転換制度]
契約転換制度とは、所得や家族構成の変化にあわせ、現在加入の保障額を増額したり、新しい保険に変えることです。
切り替え(別の保険に加入)に比べ、利点としては現契約の責任準備金や配当金を新契約に充当でき、転換後の保険料を安くできます。また長期継続契約における特別配当の権利は、新契約に引き継がれます。

定期付終身保険の場合は3つの転換方法があります。
○基本転換
転換価格(解約返戻金相当額)の全てを転換後の保険の終身保険部分(貯蓄部分)に充当する方法です。転換後の保険料を少し下げることができ、また充当したお金が目減りすることはありません。

○定特転換
転換価格(解約返戻金相当額)の全てを転換後の定期保険特約(掛け捨て)に充当する方法です。転換後の保険料を大きく下げることができますが、そのために充当したお金のすべてがなくなってしまいます。
営業が転換を勧めるときに、お客にお得感を持ってもらうためよく使う方法で、保険料は下がりますが、実態はバカ高い保険料になっていますから、充当したお金を食いつぶす仕組みになっています。

○比例転換
基本転換と定特転換を併用した方法で、転換後の終身保険部分と定期保険特約の両方にお金を充当する方法です。利点、欠点はそれぞれのやり方の中間となります。

○中途増額制度
既に契約している保険の保険金などをアップすることです。ただし減額する場合と異なり、申込書や告知書の提出等、手続きは新規申込と同じなので、病気などがあると増額できません。増額後の保険期間などは一緒です。


保険に入るための基礎知識(その1)

保険に入るための基礎知識(その2)

保険に入るための基礎知識(その3)



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。