アフラックについては、昨年の週刊ダイヤモンド特集記事『アフラックの“欺瞞”にメス 金融庁が前代未聞の長期検査』の中で「保険金支払い体制のずさんさ、過度な営業姿勢、不透明な保険料の運用」が指摘されています。
がん保険では寡占的な地位を保持し、がん保険及び医療保険を含めた個人保険でもアフラックは業界1位の保有契約件数を誇っていますが、2005年の不払い事案発覚以降、他生保とは一線を画した「独自路線(つまり収益至上主義)」を強力に推し進めていることを金融庁に見咎められたようです。
2011年に「生きるためのがん保険Days」が発売されましたが、当ブログでも分析したようにその保障内容は「改悪」と云っていいものでした。
収益至上主義の経営姿勢が色濃く出た商品と私は考えています。
8月19日に医療保険「新EVER」がリニューアルされましたが、上っ面を撫でるような商品の評価よりもこの際本質的な部分をしっかりと見極めたいと私は考えアメリカンファミリー生命保険会社を研究してみることにしました。
でもこのブログの読者としては「ちゃんと応える医療保険EVER」はどーなの?と思っておられることは十分承知していますので、いずれこの新商品についてちゃんと応えたいと思っています。(この研究の投稿は(その3)ぐらいまで続く予定ですから、EVERの分析はその後となりそうなのでご理解の程よろしくお願いします。)
アフラックの「ちゃんと応える医療保険EVER」の評価はこちらです。
さてアフラックのCMに「ブラックスワン」が登場しています。
「ブラックスワン」はアフラックダックの強力なライバルで、前向きに取り組もうとしている人を見ると、挑発的な発言をせずにはいられないひねくれ者なのだそうです。
アフラック社内や代理店(アソシエイツ)の人たちにとってはこの「ブラックスワン」ってあの人のことじゃないのと思っているのかも知れません。
あの人=チャールズ・レイク氏(日本における代表者 会長)について政治的な手腕においては刮目すべき実績を持たれていますが、はたして保険会社の会長として適任なのかどうなのか・・・
いずれにしろアフラックが日本のがん保険分野でシェア85%(1999年当時)という圧倒的地位になれたのはレイク氏のおかげであり、その政治力は今回の日本郵政グループとのがん保険の販売提携にも強く表れています。
参考
チャールズ・D・レイク二世の経歴
1962年生まれ
1985年 ハワイ大学マノア校からアジア研究と政治学の学士号を取得
1990年 ジョージ·ワシントン大学ロースクールから法学博士の学位を取得
1990年 米国・通商代表部(USTR)の特別顧問
1992年 USTR日本部長
日米包括協議の米側代表として日本に圧力をかけ日本における米国保険会社の優先的な地位の確保に貢献。(1996年保険業法改正により米国保険会社のみが医療保険(第3分野の商品)を扱えることとなった。)
1999年 アフラック日本に入社(いわゆる天下り)
2003年 アフラック日本社長
2008年 同社会長
金融庁も迂闊には手を出せないチャールズ・レイク氏の今の肩書き
*Chairman of the U.S.-Japan Business Council 日米経済協議会会長
*A board member of the Coalition of Service Industries
CSI会役員(貿易摩擦における米国側圧力団体であるサービス業界の役員)
*Chairman of the American Council of Life Insurers’ International Committee
生命保険会社国際委員会のアメリカ評議会会長
*President emeritus of the American Chamber of Commerce in Japan (ACCJ).
在日米国商工会議所の名誉会長
蛇足
ちなみにブラック・スワンとは、金融用語で事前にほとんど予想できず、起きた時の衝撃が大きい事象のことをいいます。(1697年にオーストラリアで白くない白鳥(黒鳥コクチョウ)が発見されるとヨーロッパ諸国に大きな衝撃となって伝わった故事によります。)
「ブラックスワン」のお話はこのくらいにしてアフラックの経営の実態を見てみましょう。
Aflacグループは、持ち株会社がAflac Incであり、ジョージア州コロンバス市にあるAflac米国本社の下に「アメリカンファミリー生命保険会社」があり、Aflac Japanは「日本支社」となります。(Aflac Incの100%子会社)
Aflac Incの会長、社長は創業家のダニエルP.エイモスとポールS.エイモスII世です。
同族会社ですからレイク氏は現在の地位からAflac Incの会長に出世することはほぼ「ない」と考えられます。(とすると現在51歳のレイク氏はAflac Japanでの実績を踏み台にどこかの会社のCEOにヘッドハントされたがっているのかも・・・)
参考
時事通信 2014/1/25 09:55
アフラック・インターナショナル社長にレイク氏
Aflac Incの株式はニューヨーク(ティッカーAFL)と東京(東証1部外国会社8686)に上場され公開されています。
アフラック日本の業績については次回分析しますが、直近10年の業績を概観的に要約すると看板商品であり保有契約件数の65%を占める「がん保険」の契約件数が頭打ちとなり、この「がん保険」のてこ入れと共に経営の軸足を医療保険や終身保険に移しつつあるようです。
アフラックの研究(その2)
アフラックの研究(その3)
アフラックの研究(その4)
2013年9月2日月曜日
2013年9月1日日曜日
アフラックの研究(その2)
(グラフはクリックすると拡大します。)
1 新契約の状況
24年度の新契約件数(個人保険分野計)は23年度に比較し約3万件(-1.8%)減少したものの、20年度以降は年率5.4%程度で成長をしています。
新契約が伸びている主因は、終身保険他が21年度以降年率37%という驚異的伸びを記録しているためです。
この主力が終身保険のWAYS(ウエイズ)であり、高い利回りを武器に銀行などの窓販を通じ急速に伸びています。
一方がん保険及び医療保険については「Days(デイズ)」や「もっと頼れる新EVER」などのてこ入れも効果無く、新契約は60万~80万件で低迷しています。
この結果、24年度末、がん保険約65万件、医療保険約56万件、終身保険他約54万件とこの3種類の保険が新契約件数ではほぼ横並びとなっています。
2 年換算保険料(新契約)
(グラフはクリックすると拡大します。)
このグラフより、驚くことにアフラックの稼ぎ頭は第3分野(がん保険+医療保険)ではなく終身保険他となっています。
第3分野の保険料収入は5年連続で前年割れとなっています。
アフラックはがん保険や医療保険のCMに巨費を投じていますが、このグラフを見る限りCMの効果はあまり無かったと言わざるを得ないのでは?
WAYSはCMを流さなくても銀行などが一生懸命売ってくれ、医療保険のように給付金の支払いに手間暇かかることもないので、アフラックとしては楽ちんな儲かり商品のようです。
(その分銀行などにはとても魅力的な手数料が支払われています。)
3 保有契約の状況
(グラフはクリックすると拡大します。)
なんと言ってもアフラックは個人保険保有契約件数2257万件、業界1位の会社です。
その主力はがん保険であり、この分野のシェアは75.3%もあります。
社内においてもがん保険が保有契約件数の65%を占めます。
(医療保険は23%、終身保険他は12%)
しかしこのグラフが示しているのはがん保険の保有契約件数がまったく伸びていない現実です。
個人保険分野計は年率約3.3%で伸びていますが、この主力は医療保険が年率約12%、終身保険他が21年度以降年率約18%で伸びているためです。
このことを新契約との関係で考えると、
保有契約件数の増加分=新契約件数-解約件数
となりますから、この考え方より独自に解約率を試算した結果は次のとおりです。
(グラフはクリックすると拡大します。)
保険業界の方にとっては興味深いデータではないでしょうか。
まずこのグラフから言えることは、がん保険については24年度解約率がほぼ100%となっていることです。
つまりがん保険については自転車操業状態であり、65万件の新規契約を取っても解約が65万件もあるため、保有契約がまったく伸びないのです。
23年度にDAYSを発売していますが評判の悪い商品のためなのか解約率は急増しています。
(もしかしてアフラックとしてフォルテからの乗り換えを進めているのかも知れませんが、契約者にとっては有利な商品から不利な商品に乗り換えさせられ、保険料もその年齢で計算されるので、もしそうならまさしく踏んだり蹴ったりの扱いと言えます。)
医療保険の解約率も50%ラインに近づきつつあります。
終身保険についてはリーマンショック時に解約率が急増していますが、この保険を契約する目的が長期の資産形成にあるので、現状では20%程度と安定しています。
つづく
1 新契約の状況
24年度の新契約件数(個人保険分野計)は23年度に比較し約3万件(-1.8%)減少したものの、20年度以降は年率5.4%程度で成長をしています。
新契約が伸びている主因は、終身保険他が21年度以降年率37%という驚異的伸びを記録しているためです。
この主力が終身保険のWAYS(ウエイズ)であり、高い利回りを武器に銀行などの窓販を通じ急速に伸びています。
一方がん保険及び医療保険については「Days(デイズ)」や「もっと頼れる新EVER」などのてこ入れも効果無く、新契約は60万~80万件で低迷しています。
この結果、24年度末、がん保険約65万件、医療保険約56万件、終身保険他約54万件とこの3種類の保険が新契約件数ではほぼ横並びとなっています。
2 年換算保険料(新契約)
(グラフはクリックすると拡大します。)
このグラフより、驚くことにアフラックの稼ぎ頭は第3分野(がん保険+医療保険)ではなく終身保険他となっています。
第3分野の保険料収入は5年連続で前年割れとなっています。
アフラックはがん保険や医療保険のCMに巨費を投じていますが、このグラフを見る限りCMの効果はあまり無かったと言わざるを得ないのでは?
WAYSはCMを流さなくても銀行などが一生懸命売ってくれ、医療保険のように給付金の支払いに手間暇かかることもないので、アフラックとしては楽ちんな儲かり商品のようです。
(その分銀行などにはとても魅力的な手数料が支払われています。)
3 保有契約の状況
(グラフはクリックすると拡大します。)
なんと言ってもアフラックは個人保険保有契約件数2257万件、業界1位の会社です。
その主力はがん保険であり、この分野のシェアは75.3%もあります。
社内においてもがん保険が保有契約件数の65%を占めます。
(医療保険は23%、終身保険他は12%)
しかしこのグラフが示しているのはがん保険の保有契約件数がまったく伸びていない現実です。
個人保険分野計は年率約3.3%で伸びていますが、この主力は医療保険が年率約12%、終身保険他が21年度以降年率約18%で伸びているためです。
このことを新契約との関係で考えると、
保有契約件数の増加分=新契約件数-解約件数
となりますから、この考え方より独自に解約率を試算した結果は次のとおりです。
(グラフはクリックすると拡大します。)
保険業界の方にとっては興味深いデータではないでしょうか。
まずこのグラフから言えることは、がん保険については24年度解約率がほぼ100%となっていることです。
つまりがん保険については自転車操業状態であり、65万件の新規契約を取っても解約が65万件もあるため、保有契約がまったく伸びないのです。
23年度にDAYSを発売していますが評判の悪い商品のためなのか解約率は急増しています。
(もしかしてアフラックとしてフォルテからの乗り換えを進めているのかも知れませんが、契約者にとっては有利な商品から不利な商品に乗り換えさせられ、保険料もその年齢で計算されるので、もしそうならまさしく踏んだり蹴ったりの扱いと言えます。)
医療保険の解約率も50%ラインに近づきつつあります。
終身保険についてはリーマンショック時に解約率が急増していますが、この保険を契約する目的が長期の資産形成にあるので、現状では20%程度と安定しています。
つづく
アフラックの研究(その1)
アフラックの研究(その3)
2013年8月31日土曜日
アフラックの研究(その3)
3 保有契約の状況(続き)
アフラックでは、儲けの主力であるがん保険の保有契約が伸びず、終身保険のWAYSが伸びても逆ざやとなり、トータルとして24年度には減収となってしまいました。
そうした状況下で、8月に投入された「ちゃんと応える医療保険EVER」に対するアフラックの期待は非常に大きなものがあるようです。
(グラフはクリックすると拡大します。)
グラフは既存の契約者からの保険料収入及び資産運用による利益の推移を示しています。
第三分野(がん保険+医療保険)からの保険料収入は21年度に1兆円を超えて以降まったく伸びていません。
第三分野の年換算保険料は1兆233億円、個人保険の保険料全体に占める割合が約78%にもなるので、これが伸びていないことは深刻な状況と言えます。
一方終身保険他は18年度にWAYSを投入以来約3倍に保険料収入が増加しています。
このため個人保険合計の年換算保険料は順調に伸びているように見えます。
アフラックの24年度決算報告でも「保有契約が順調に増加したことや前納契約が増えたことなどにより、保険料収入は増加しました。」と記されています。
また保有契約については「解約・失効が低水準(4.2%)で推移していることなどから、保有契約は順調に増加しました。」と記されています。
しかし、保有契約が増加したからと言って利益が増えた訳ではありません。
それは次項で解説しますが、アフラックの利益構造には大きな問題があります。
その一つが解約・失効率です。
解約・失効率の計算にはカラクリがあり、この計算の分母は保有契約数になります。したがってアフラックのように保有契約数が大きいと相対的に解約・失効率が小さく見えることになります。
具体的に計算をしてみましょう。
保有契約数を2257万件として、解約・失効率が4.2%なので、1年間の解約・失効件数は、
2257万件×4.2/100=95万件
個人保険新規契約件数が約175万件ですから、これを分母とすると新契約ベースの解約率は約54%となります。
(前記のとおり、利益の主体であるがん保険について、新契約ベースの解約率がほぼ100%ですから、まったく儲かっていないことになります。)
アフラックは、過年度との比較において解約・失効率4.2%は低水準と考えているようですが、これを改善しないと今後の利益の伸長は望めないのではないでしょうか。
決算報告がこのようなお座なりになっているのは、アフラック日本の株主がAflac Incだからだと考えられます。
微々たる日本の株主に対する決算報告は、適当にごまかしているとしか思えません。
わたしはアフラックの決算報告は「不正直」だと思います。
4 基礎利益の状況
保険会社が本業で儲けているのかどうかは基礎利益で見ます。
基礎利益=危険差損+費差損+順・逆ざや額
参考
危険差損、費差損、順・逆ざや額のことを三利源と言い、保険会社が儲けるための3つの利益の源泉です。
・危険差損:死亡率などの統計値から計算される保険金額よりも実際の支払額が少ないと儲かる
・費差損:事務費などの経費が予定額よりも少ないと儲かる
・順・逆ざや額:積立準備金の運用が予定利率よりもよい利回りのときに儲かる(順ざや)
基礎利益の状況は次のグラフのとおりです。
(グラフはクリックすると拡大します。)
このグラフより、24年度の基礎利益は23年度と比較し405億円の減収(-20%)となっています。
「危険差損」が304億円の減収(-16%)、順・逆ざや額は、30億円の順ざやが-94億円の逆ざやとなっています。
その原因として考えられることは、
○終身保険の保険料の大部分は将来契約者に払い戻すための貯蓄(責任準備金)となりますから、保険会社としての儲けが少ない
○医療保険が売れてもがん保険ほどの利はばが取れないのであまり儲からない
(23年度に危険差損が大きくのびた理由は、主力のがん保険の売り上げがのびたこと及び解約率が低下したためと考えられます)
また-94億円の逆ざやとなった原因は、
責任準備金の運用先である日本国債の金利(長期金利)が2011年9月以来1%を下回るような状況が続いているためです。
長期金利低下によりアフラックでは、2012年8月1日より人気のWAYS(5年払済)の販売を停止せざるを得なくなっています。
保有契約のグラフから、24年度の年換算保険料は順調に増加しているように見えますが、基礎利益は405億円の減収ですから、実態はあまり儲かっていないようです。
アフラックでは、儲けの主力であるがん保険の保有契約が伸びず、終身保険のWAYSが伸びても逆ざやとなり、トータルとして24年度には減収となってしまいました。
そうした状況下で、8月に投入された「ちゃんと応える医療保険EVER」に対するアフラックの期待は非常に大きなものがあるようです。
参考
アフラックでは2013年4月2日より予定利率が変更されています。
WAYS 1.85% → 1.25%
個人年金 1.65% → 1.15%
2013年8月30日金曜日
アフラックの研究(その4)
5 契約単価と利益
1契約当たりの平均月額保険料と利益額を次のグラフに示しています。(独自に推計)
(グラフはクリックすると拡大します。)
終身保険は貯蓄性があるため1件当たりの月額保険料は1万2千円を超えていましたが、リーマンショック後はやや低下しています。
がん保険及び医療保険などの第三分野の平均月額保険料は年々低下し、23年度には4000円以下となりましたが、がん保険DAYSの投入により24年度は歯止めがかかったように見えます。
個人保険の平均月額保険料は、終身保険の恩恵により21年度以降回復傾向にあり、24年度は6000円台に乗せています。
しかし1契約当たりの利益額(年額)は7~8千円付近で足踏み状態です。
このグラフより、アフラックとしての今後の課題は第三分野商品(がん保険+医療保険)の契約単価を引き上げ、しっかりと利益が上がる態勢にすることと考えられます。
その方向でアフラックはEVERもDAYSもリニューアルするのではと私は推測しています。
6 保険料関係収支
保険料収入と保険金の支払い額の状況を次のグラフに示しています。
(グラフはクリックすると拡大します。)
保険料収入(個人保険計)のオレンジの線は右目盛り、保険金等支払い額の紫の線は左目盛りとなっています。(単位は億円)
右目盛りは左側の2倍となっていますから、グラフが重なる所では、保険料収入の半分(50%)を保険金として支払っていることになります。
このグラフより、19年度以前は保険金支払い額は保険料の50%を下回っています。
アフラックは19年度に調査結果として不払い件数が19,169件、保険金等の不払い額が19億円あったことを公表しています。
この不払い事案を反省してなのか20年度、21年度は保険金等の支払い額が保険料収入の50%を超え良くなりましたが、22年度以降は50%を下回り、もとの状態(50%以下)に戻ってしまいました。
金融庁の検査が入った原因はこんな所にあるのかも知れませんね。よく分かりませんが。
7 アフラックの今後の経営について
その1で記したように、日本のアフラックの株主はAflac Incであり、Aflac Incの元に米国本社と日本支社があります。
Aflac Incの事業報告によると、2013年1月から6月までの税引前事業利益は、アフラック米国社5.6億ドルに対して、日本支社は19.3億ドルと3.4倍の利益を稼ぎ出しています。
米国の人口は日本の2.5倍3.1億人ですから、アフラックは本国よりも日本で8.5倍も割の良い商売をしていることになります。(日本人の保険好きとアフラックに有利な経営環境による効果と言えます。)
Aflac Incはニューヨーク証券取引所に上場していますから、四半期ごとに事業報告を公表しています。
報告内容は、日本社の「不正直」な内容と比較すると「株主利益」に対してとても真剣に応えています。
一部を抜粋すると、
「当社の予想通り、2013年第2四半期の日本社の全体的な販売は、2012年第2四半期に比べ減少した。この減少は、主として以下の二つの要因によるものである。一番目の要因は、予定利率の引き下げを反映した「WAYS」及びその他の第一分野商品の保険料率の引き上げであり、二番目の要因は、株式及び確定利付証券の投資リターンが改善し、銀行の顧客の多くが「WAYS」のような保険商品から投資信託へ目を向けるようになったことである。」
「2013年の当社の販売の目標及び重点施策は、引き続き、がん保険及び医療保険商品を含む、日本社の第三分野商品の販売に集中している。予想通り、第2四半期の第三分野商品であるがん保険及び医療保険商品の販売は減少したが、引き続き当社は、その第三分野商品への消費者の反応が、主として日本社が8月に発売する新しい医療保険商品によって、2013年下半期、特に第4四半期に強くなるものと確信している。従って、当社は日本社の第三分野商品の通年の販売が、対前年比横ばいから5%増となると引き続き確信している。」
「2013年7月26日、日本社は2008年に最初に設定された郵便局とのパートナーシップをさらに拡大するため、日本郵政株式会社と新たな契約を締結した。この提携を通じて、日本社のがん保険商品を販売する郵便局を、現行の1,000局から20,000局まで順次増加させていく予定である。また、かんぽ生命は、関係当局の認可取得を条件として、日本社のがん保険商品をかんぽ生命の79の直営店全店で販売開始するための代理店契約を日本社と締結する。日本郵政グループとの協議に基づき、日本社は郵便局及びかんぽ生命専用のがん保険商品の開発を検討する。」
今後アフラックとしてはWAYSをあきらめ、主力の第三分野商品の新商品(がん保険も?)を投入してこ入れするとともに、販売チャネルの拡大に邁進するようです。
完
アフラックの研究(その1)
アフラックの研究(その2)
アフラックの研究(その3)
1契約当たりの平均月額保険料と利益額を次のグラフに示しています。(独自に推計)
(グラフはクリックすると拡大します。)
終身保険は貯蓄性があるため1件当たりの月額保険料は1万2千円を超えていましたが、リーマンショック後はやや低下しています。
がん保険及び医療保険などの第三分野の平均月額保険料は年々低下し、23年度には4000円以下となりましたが、がん保険DAYSの投入により24年度は歯止めがかかったように見えます。
個人保険の平均月額保険料は、終身保険の恩恵により21年度以降回復傾向にあり、24年度は6000円台に乗せています。
しかし1契約当たりの利益額(年額)は7~8千円付近で足踏み状態です。
このグラフより、アフラックとしての今後の課題は第三分野商品(がん保険+医療保険)の契約単価を引き上げ、しっかりと利益が上がる態勢にすることと考えられます。
その方向でアフラックはEVERもDAYSもリニューアルするのではと私は推測しています。
6 保険料関係収支
保険料収入と保険金の支払い額の状況を次のグラフに示しています。
(グラフはクリックすると拡大します。)
保険料収入(個人保険計)のオレンジの線は右目盛り、保険金等支払い額の紫の線は左目盛りとなっています。(単位は億円)
右目盛りは左側の2倍となっていますから、グラフが重なる所では、保険料収入の半分(50%)を保険金として支払っていることになります。
このグラフより、19年度以前は保険金支払い額は保険料の50%を下回っています。
アフラックは19年度に調査結果として不払い件数が19,169件、保険金等の不払い額が19億円あったことを公表しています。
この不払い事案を反省してなのか20年度、21年度は保険金等の支払い額が保険料収入の50%を超え良くなりましたが、22年度以降は50%を下回り、もとの状態(50%以下)に戻ってしまいました。
金融庁の検査が入った原因はこんな所にあるのかも知れませんね。よく分かりませんが。
7 アフラックの今後の経営について
その1で記したように、日本のアフラックの株主はAflac Incであり、Aflac Incの元に米国本社と日本支社があります。
Aflac Incの事業報告によると、2013年1月から6月までの税引前事業利益は、アフラック米国社5.6億ドルに対して、日本支社は19.3億ドルと3.4倍の利益を稼ぎ出しています。
米国の人口は日本の2.5倍3.1億人ですから、アフラックは本国よりも日本で8.5倍も割の良い商売をしていることになります。(日本人の保険好きとアフラックに有利な経営環境による効果と言えます。)
Aflac Incはニューヨーク証券取引所に上場していますから、四半期ごとに事業報告を公表しています。
報告内容は、日本社の「不正直」な内容と比較すると「株主利益」に対してとても真剣に応えています。
一部を抜粋すると、
「当社の予想通り、2013年第2四半期の日本社の全体的な販売は、2012年第2四半期に比べ減少した。この減少は、主として以下の二つの要因によるものである。一番目の要因は、予定利率の引き下げを反映した「WAYS」及びその他の第一分野商品の保険料率の引き上げであり、二番目の要因は、株式及び確定利付証券の投資リターンが改善し、銀行の顧客の多くが「WAYS」のような保険商品から投資信託へ目を向けるようになったことである。」
「2013年の当社の販売の目標及び重点施策は、引き続き、がん保険及び医療保険商品を含む、日本社の第三分野商品の販売に集中している。予想通り、第2四半期の第三分野商品であるがん保険及び医療保険商品の販売は減少したが、引き続き当社は、その第三分野商品への消費者の反応が、主として日本社が8月に発売する新しい医療保険商品によって、2013年下半期、特に第4四半期に強くなるものと確信している。従って、当社は日本社の第三分野商品の通年の販売が、対前年比横ばいから5%増となると引き続き確信している。」
「2013年7月26日、日本社は2008年に最初に設定された郵便局とのパートナーシップをさらに拡大するため、日本郵政株式会社と新たな契約を締結した。この提携を通じて、日本社のがん保険商品を販売する郵便局を、現行の1,000局から20,000局まで順次増加させていく予定である。また、かんぽ生命は、関係当局の認可取得を条件として、日本社のがん保険商品をかんぽ生命の79の直営店全店で販売開始するための代理店契約を日本社と締結する。日本郵政グループとの協議に基づき、日本社は郵便局及びかんぽ生命専用のがん保険商品の開発を検討する。」
今後アフラックとしてはWAYSをあきらめ、主力の第三分野商品の新商品(がん保険も?)を投入してこ入れするとともに、販売チャネルの拡大に邁進するようです。
完
アフラックの研究(その1)
アフラックの研究(その2)
アフラックの研究(その3)
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