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2019年9月3日火曜日

オリックス生命の新保険はお得なのだろうか?


はじめにお断りしておきますが、「オリックス生命の新保険」についての細部の説明はしていません。

ここでは2018年「標準生命表」から死亡保険の原価(純保険料)を計算し、それとの比較に於いて「オリックス生命の新保険」などのコスパを皆さんがお考えください。

では、2018年「標準生命表」から死亡保険の原価(純保険料)は次のとおりです。(金利は無視しています。)





  (表はクリックすると拡大します。)

この表より40歳の場合について見てみます。


40歳男性の死亡率は0.00118であり、これは40歳の男性が10万人いたとすると、1年間に118人が事故や病気などで死亡することになります。

この118人に死亡保険金100万円が支払われるとすると、合計1.18億円のお金が必要となりますから、これを10万人が均等に負担するとして、1人あたり1年間に1,180円の保険料を徴収することになります。

参考
死亡者からは保険料が徴収できませんが、その金額の最大値は約14万円程度ですから、これを加味しても保険料が1.4円程度上がるだけです。

40歳の女性については、1年間の保険料が880円です。

それぞれの月額保険料は、男性98円、女性73円です。

これを10年の定期保険とした場合、男性の月額保険料は148円、女性は104円です。

生命保険金額を1,000万円とした場合は、月額保険料は10倍されて、
男性1,480円、女性1,040円になります。

ちなみにライフネット生命の「かぞくへの保険」
保険金額1,000万円の保険料は、

40歳男性10年定期の月額保険料は
 1,925円(原価率76.9%)

40歳女性10年定期の月額保険料は
 1,463円(原価率71.1%)

参考
女性の死亡率は低く、生命保険料は割安なのですが、事務経費については男女の別がありませんから、これを保険料に上乗せすると、女性の原価率は多少男性よりも悪くなります。

さてオリックス生命の新保険「ファイン・サポート・プラス(定期保険)」について、

特徴は、
○持病や入院・手術の経験がある方が加入しやすい一定期間を保障する死亡保険
○解約払戻金がない定期型のため、終身型の引受基準緩和型商品に比べてお手頃な保険料を実現
○保険金額や保険期間をニーズに合わせて選べる
○保険金額の削減期間がなく、加入時から 100%保障

具体例(10年定期)・・・オリックス生命の資料より
40歳男性、保険金額500万円
 月額保険料 3,755円
 (純保険料は740円、原価率19.7%)

40歳女性、保険金額500万円
 月額保険料 2,950円
 (純保険料は520円、原価率17.6%)


持病や入院・手術の経験がある方が加入できるので、割高になっています。

注意
持病や入院・手術の経験がある方の死亡率は、標準生命表と異なりますが、標準生命表はあらゆる人々を包含した死亡率となっています。(大数の法則)
したがって、健康な人だけ加入できる保険に標準生命表を適用することは、不健康な人たちが加入する保険にこれを適用するのが間違いであることと同様に間違いです。

以上ご参考としてください。


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。




2014年7月17日木曜日

保険会社の原価率比較

2014/7/17更新
メディケア生命「メディフィット定期」が最安値(1,612円)となりました。

2014/6/18 更新
アクサダイレクト生命保険「カチッと定期2」の保険料を更新しました。
保険金1千万円当たりの保険料は1,640円となり、ほぼかぞくへの保険の保険料1,631円と並びました。



10年定期保険(無配当)について以下の各社の原価率を比較してみました。

メディケア生命「メディフィット定期
アフラック 「Lightフィットプラン
メットライフ 「スーパー割引けんこう
オリックス生命 「Bridge(ブリッジ)
オリックス生命 「ファインセーブ
かんぽ生命 「新普通定期保険
アクサダイレクト生命保険「カチッと定期2
ライフネット生命 「かぞくへの保険
富国生命 「無配当定期保険
明治安田生命「個人定期保険
日本生命 ニッセイみらいのカタチ「定期保険
NKSJひまわり生命「無配当定期保険
楽天生命「楽天生命ラブ



原価(純保険料)については、前回投稿のデータを使用しています。

最新の生命保険の原価はこちらにあります。


前回投稿のデータより、保険金1千万円、10年定期の原価(月額)
35歳(男)  1,199円
30歳(男)    857円


原価率=純保険料(原価)÷月額保険料


純保険料とは、保険料のうち、保険金や給付金として契約者に返される金額(原価)です。

つまり原価率100%とは、保険料のすべてを保険金や給付金として契約者に返してくれることになります。(とてもすばらしい保険と言えます。)

原価率が30%とは、保険料の70%を保険会社が取り、30%を保険金や給付金として契約者に返してくれるということです。(こういう保険をぼったくり保険と言います。)


算出した原価は20年簡易生命表(統計データ)から計算していますから、実際に保険会社から給付された保険金額から計算された原価率(単年度決算における原価率)とは異なります。

ネット生保などは、保険の販売開始から年数が経っていないため、契約はあっても、保険金の給付がまだ発生していないか少ないので、保険料収入と給付ベースで原価を出すことは適切ではありません。
このため各社を比較する方法としては、前回投稿の統計値を使用するのが最も公平と考えます。


保険料は35歳(男)について各社のシミュレーションから算出しています。

かんぽ生命は有配当、日本生命、富国生命及び明治安田生命は30歳(男)の場合になります。

ニッセイみらいのカタチ「定期保険」は、15年定期、30歳男性のデータですので、この場合1000万円の定期保険の原価として、1083円(独自に計算)をもとに補正し試算しています。


さて各社の原価率をグラフに示しました。



(表はクリックすると拡大します。)

原価率の高い順(優良な保険)に左から並べています。
優良体などの割引の場合は下の表をご覧ください。




メットライフの非喫煙優良体は原価率が90%と驚異的によい値(割安)です。
NKSJひまわり生命も非喫煙者健康体では82%となっています。(グラフでは標準体の値を示しています。)

メットライフの非喫煙優良体とは、身長、体重、血圧が規定範囲内に入れば適用されますが、私の感覚ではけっこう多くの人がクリヤーできそうな気がするものの、この数値を見ると、意外に少ないのかも知れません。

NKSJひまわり生命の非喫煙者健康体の基準は、BMIと血圧が規定値内とされています。BMI25以下の方はチャレンジする価値ありです。


以上の割引の場合を除いて順位を付けるとグラフに示したとおりになります。



1位は2014/7/17に発売されたメディケア生命「メディフィット定期」です。

これまで1位だったライフネット生命の「かぞくへの保険」よりも19円安くなっています。

19円は微妙な金額ですが、10年間では2280円の差となります。

3位は、2014年6月に保険料を値下げしたアクサダイレクト生命保険「カチッと定期2」です。1位の「メディフィット定期」よりも28円高くなります。

4位はNKSJひまわり生命「無配当定期保険」。見積りは3千万円で行っていますから、1千万円の場合は表の金額よりも多少割高となっているかも知れません。
(非喫煙者健康体なら保険金1千万円当たりの保険料は1,480円となり、ダントツ1位となります。)


保険金額を3千万にすると、1千万円当たりの保険料はこの表の価格よりも安くなります。
楽天生命ラブは、保険金額が3千万の場合、保険料は4,590円であり、1千万円あたりの保険料が1,530円となります。


上位はネット生保が鎬を削っており、原価率70%越えが6社となりました。(年内にはSBIホールディングスもネット生保に再参入するとアナウンスされており、激戦となりそうです)

定期保険についてはネット生保で価格競争が激化しているため、原価率が40%以下の大手生保は苦しい戦いを強いられそうです。

参考
メディケア生命保険は住友生命保険の子会社であり、実質的には国内大手である住友生命が本格的にネット生保に乗り出してきたと言えます。



一方ネット生保もここに来て新契約が伸び悩んでいます。

価格競争で保険料が下がることは良いと思いますが、ネット生保同士でつぶし合うことは、消費者にとっての利益にはなりません。

国内大手生保もやっと低価格化の動きが出始めていますから、ネット生保はここは踏ん張りどころだと思います。

ネット証券のように価格競争だけではなく、大手に対抗するための協力も必要なのではないでしょうか。

ネット生保の次なるビジネスモデルを期待しています。


最低の原価率はやはり国内大手生保の「明治安田生命」です。

対面販売のため手間暇がかかり「付加保険料」が下げられないのでしょう。

保険会社の財産は営業社員であり、そして最大のコスト(付加保険料の主因)がその営業社員への給与です。

しかし世の中がコスト削減に血のにじむ努力をしていると言うのに、原価率が32%とは国内大手生保には未だに護送船団(国の庇護のもと生保各社横並び政策)の感覚が染みついているのかも知れません。

ブービーはかんぽ生命です。
有配当なので保険料の割引が少ないのでしょうが、それにしても、殿様商売(郵便局での窓販)をしているかんぽ生命なら還元率がもっとよくてもいいのではと思うのですが。

いまだに国有企業ですから、親方日の丸的な非効率な経営体質がまだ残っているのかもしれません。

月額保険料で比較すると「メディフィット定期」はかんぽ生命の約半額となります。

かんぽ生命の原価率が35%しかないぼったくり保険であることには間違いありません。


続いての日本生命及び富国生命は、大手生保にしては◎(二重丸)の数値というところでしょうか。

日本生命のニッセイみらいのカタチは、これまでのパッケージタイプを止め、組み立て型の単品保険として発売された最初の商品です。

それなりに努力をしたのでしょうが、原価率39%ではネット生保の商品に比較すると、まったく勝ち目のない価格です。


いずれにしろ、賢い消費者の皆様には、保障性などであまり差の出ない定期保険では原価率で保険を選ばれることをおすすめします。


日本生命、明治安田生命及び富国生命については必要な補正をした後、横並びの比較をしています。




保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。



2010年12月7日火曜日

損保ジャパンDIY生命の保険は安いか?

2015/10/18
損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生命保険株式会社は、2014年9月 株式譲渡により第一生命保険株式会社の100%子会社「ネオファースト生命」となりました。


DIY生命の保険は、契約者のニーズに適するよう保険期間1年の定期保険を組み立てることで、自由な設計が可能となり、1年ごとに見直しができる利点があるユニークな保険です。

保険期間が1年の定期保険であり、支払も年払いですから、他の保険に比べてお得感があると思います。

さてDIY生命の保険はほんとうにお得かどうか検証してみます。

具体例として、30歳男性の遺族補償の保険について純保険料(保険の原価)を計算してみます。
標準生命表2007を基礎データとして使用します。

30歳男性の1年間の死亡者数は、人口10万人あたり85人になります。
1人に保険金1,000万円を支払うと8憶5千万円必要です。
この費用を生存者数98,434人と死亡者85人の計98,519人で公平に分担すると、8,628円(1年あたり)が純保険料となります。

これに対して、DIY生命の遺族補償の保険料は1年間で22,080円です。
原価率を計算すると、
8,628円÷22,080円=0.39(39%)

同様に、40歳男性の場合は、
純保険料  14,764円
DIY生命  30,020円
原価率   49%

50歳男性の場合は、
純保険料  36,323円
DIY生命   55,320円
原価率   66%

ちなみにライフネット生命の「家族への保険」(10年定期)の見積りを示します。
30歳 15,936円
40歳 30,960円

家族への保険では、30歳の場合、保険期間が10年にもかかわらず、DIY生命の遺族補償の保険より 6,144円も安くなっています。

以上の計算結果から、30歳男性の場合の原価率39%はぼったくりの保険と言えます。
40歳の49%はかろうじてセーフと判定しますから、ぼちぼちのお勧めです。
50歳の66%は優秀ですから、「お勧め」です。

結論として、DIY生命の保険は若い人にはきわめて損な保険と言えます。


参考
保険会社の原価率比較

おすすめの収入保障保険

死亡保障を割安な保険料にする方法


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。

2010年5月12日水曜日

生命保険の原価

(表はクリックすると拡大します)

生命保険の原価(純保険料)を計算してみました。
標準生命表2007(男)のデータを使用しています。

保険金額が1,000万円、
10年定期保険の原価になります。
予定利率は1.5%としています。

死亡者についての保険料の徴収方法など厳密な計算ではありませんが、当たらずといえども遠からずの金額にはなっているはずです。

参考として各社の実際の保険料と比較してみます。
35歳(男)の場合
保険金額1200万円、10年定期として算出します。

参考
最新(2018年)の生命保険の原価はこちらです。

第一生命㈱の堂々人生
主契約分保険料  【 8,178円 】
表よりこの保険の原価は 1,199円×1.2倍=1,439円
原価率  1,439円÷(8,178円-1,667円)= 22
(堂々ファンド20万円を含む、このファンドの積立分として1,667円を保険料から除きます。)

ライフネット生命の定期保険
月額保険料   【 2,066円 】
表よりこの保険の原価は 1,199円×1.2倍=1,439円
原価率  1,439円÷2,066円= 70

両社には大きな原価率の開きがあります。
原価率が大きいほど保険としてのコストパフォーマンスに優れていると言えます。

大手生保は、積年の非効率な会社経営の結果として、「お客様」から保険料を搾取することを平気で行っています。

原価率が30%以下を「常識」として保険を売っている会社があることを多くの人に知ってもらいたいと思い私はこのブログを書いています。

注:原価率の計算において使用した保険料には、保険金額1200万円に直接関係しないものが含まれている可能性もあり、厳密に正しい数値ではありませんので、参考値としてお考えください。


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。