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2019年11月25日月曜日

高金利の外貨建て保険商品は儲かるのか?


いよいよ2020年1月より標準利率が現状の0.25%から0%になります。

保険会社はこの標準利率をもとに保険商品の予定利率を設定します。

このため、年明けから貯蓄性の保険商品の貯蓄性はなくなってしまいます。

利回りが0%付近ですから、10年たっても利子は付きません。

「保険料は一生上がりません」と言っている保険も予定利率が0%ですから、支払った保険料は増えることはなく、その中から手数料として70%を取られ、30%程度が給付されることになります。

それなら保険ではなく貯蓄をしていれば、貯蓄額の100%が、病気でも介護でも海外旅行でもリフォームでもなんにでも使えるお金になります。

また貯蓄では、世の中の金利が上昇すると利子が付き始めます。利子が2%なら1年後の返戻率は確実に102%になります。(税抜きで101.8%)

保険は契約した時点の予定利率が一生適用されるので、2020年に契約すると、いつまで経っても予定利率は0%のままです。(お宝保険ではなく「お荷物保険」)

したがって2020年に貯蓄性の保険に入ろうとする人は、とりあえず止めた方がよさそうです。

反対に10年の定期保険はおすすめです。死亡率の低下などにより割安になっています。


この超低金利は保険会社も苦しめています。

終身保険が売れないため、責任準備金がどんどん目減りし、運用資産が減ってしまいます。

そこで高金利の外貨投資に踏み出していますが、リスクも増大します。

しかし外貨を契約者に買って貰えば、リスクは契約者へ、リターンは保険会社がゲットできますから、左うちわの商売ができます。

もしかしてあなた!・・・外貨建て保険、買ってないでしょう?

いずれにしても保険会社はガッチリ儲け、保険を買う人が騙されるのです。

でも契約者は高利回りの投資ができてハッピーだよ!・・・と言う銀行員がいそうですが、そういう為替を理解していない馬と鹿が売っているから金融庁は怒っているのです。

なぜ馬と鹿なのか。

為替レートが不変ならば「高金利商品」はとても魅力的です。

世界中を見渡して米国債の利回り1.8%は極めて魅力的です。

なにしろEUのギリシャやイタリア国債までもが1%付近ですから、ほぼノーリスクの米国債を世界中の投資家が買いたがるはずです。

そうすると世界各国の投資家はこぞって米ドルを買い、そのお金で米国10年債に投資することでしょう。

さてその時、為替レートはどうなるのか?

プロの世界では「裁定取引(Arbitrage)」といいますが、人気の米ドルは値上がりし、人気の無い(売られる通貨)は値下がりします。

この為替の裁定取引により、米国10年債の利回りは、これを買う国の国債の利回りと同じになるまで低下します。

参考
詳しくはこちらの投稿をご覧ください。

そして理論的には、表面的な利回りにかかわらず、為替の裁定取引により各国の金利差は解消され、どの国の国債も利回りは同じレベルになってしまうのです。

もしそうでなければ、日本国債を買う外国人投資家はいなくなってしまいます。

この結果、外貨建ての貯蓄性保険商品の利回りは、ほぼ日本国債と同程度の利回りになる可能性が高いと言えます。

注意
為替は常に変動していますから、ときどきで儲かったり損したりしますが、契約時点の高利回りで円貨の利子を受け取れると思っていると、がっかりします。おおざっぱには日本国債より儲かる確率が50%、損する確率が50%と見ておくと無難です。


2020年は世界各国で利下げ競走となりそうです。

そうすると債券投資で利子を稼ぐ事が困難になります。

銀行などは高利回りの外貨投資を強力に勧めてきますが、騙されてはいけません。

ではどうしたらよいのか?

私のおすすめは「個人向け国債(変動10)」です。

安心安全な投資商品であり、最低金利保証(0.05%)、変動金利のためインフレにも強く、いつでも中途換金ができます。

銀行窓口などではこの商品を鼻で笑う輩がいますが、「おすすめしない」担当者は腹黒く、「いい商品です」とすすめてくれる担当者は善人です。

そして川島FPも善人なのです・・・(^^;)


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。








2019年9月3日火曜日

オリックス生命の新保険はお得なのだろうか?


はじめにお断りしておきますが、「オリックス生命の新保険」についての細部の説明はしていません。

ここでは2018年「標準生命表」から死亡保険の原価(純保険料)を計算し、それとの比較に於いて「オリックス生命の新保険」などのコスパを皆さんがお考えください。

では、2018年「標準生命表」から死亡保険の原価(純保険料)は次のとおりです。(金利は無視しています。)





  (表はクリックすると拡大します。)

この表より40歳の場合について見てみます。


40歳男性の死亡率は0.00118であり、これは40歳の男性が10万人いたとすると、1年間に118人が事故や病気などで死亡することになります。

この118人に死亡保険金100万円が支払われるとすると、合計1.18億円のお金が必要となりますから、これを10万人が均等に負担するとして、1人あたり1年間に1,180円の保険料を徴収することになります。

参考
死亡者からは保険料が徴収できませんが、その金額の最大値は約14万円程度ですから、これを加味しても保険料が1.4円程度上がるだけです。

40歳の女性については、1年間の保険料が880円です。

それぞれの月額保険料は、男性98円、女性73円です。

これを10年の定期保険とした場合、男性の月額保険料は148円、女性は104円です。

生命保険金額を1,000万円とした場合は、月額保険料は10倍されて、
男性1,480円、女性1,040円になります。

ちなみにライフネット生命の「かぞくへの保険」
保険金額1,000万円の保険料は、

40歳男性10年定期の月額保険料は
 1,925円(原価率76.9%)

40歳女性10年定期の月額保険料は
 1,463円(原価率71.1%)

参考
女性の死亡率は低く、生命保険料は割安なのですが、事務経費については男女の別がありませんから、これを保険料に上乗せすると、女性の原価率は多少男性よりも悪くなります。

さてオリックス生命の新保険「ファイン・サポート・プラス(定期保険)」について、

特徴は、
○持病や入院・手術の経験がある方が加入しやすい一定期間を保障する死亡保険
○解約払戻金がない定期型のため、終身型の引受基準緩和型商品に比べてお手頃な保険料を実現
○保険金額や保険期間をニーズに合わせて選べる
○保険金額の削減期間がなく、加入時から 100%保障

具体例(10年定期)・・・オリックス生命の資料より
40歳男性、保険金額500万円
 月額保険料 3,755円
 (純保険料は740円、原価率19.7%)

40歳女性、保険金額500万円
 月額保険料 2,950円
 (純保険料は520円、原価率17.6%)


持病や入院・手術の経験がある方が加入できるので、割高になっています。

注意
持病や入院・手術の経験がある方の死亡率は、標準生命表と異なりますが、標準生命表はあらゆる人々を包含した死亡率となっています。(大数の法則)
したがって、健康な人だけ加入できる保険に標準生命表を適用することは、不健康な人たちが加入する保険にこれを適用するのが間違いであることと同様に間違いです。

以上ご参考としてください。


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2017年8月14日月曜日

「一時払い外貨建て保険」を買ってはいけない明確な理由


金融庁がそう言っています。

庶民の味方「金融庁(森信親長官)」が、貯金大好きな国民のために、どうしたら老後資金を増やすことが出来るのか、懇切丁寧に説明?している「金融レポート」についてご紹介します。

これまでの金融庁は、銀行や保険会社、証券会社などにちやほやされて、まったく国民のための行政をして来ませんでしたが、森長官に代わってからは銀行などに背を向け、国民にきちんと向き合う姿勢を鮮明にしています。

どうしてなのかと言えば、デフレ、超低金利の経済状況の中で、預貯金だけでは国民の老後生活が悲惨なものとなることは十分に予測されることから、国は「貯蓄から投資へ」と一生懸命に旗を振っているものの、年金保険などの投資商品はどれもひどいものばかりで、儲かるのは販売をしている銀行、保険、証券会社だけであり、国民が得るのは「リターンのないリスクだけ」となっているからなのです。

世の中の金利がほぼ0%ですから、いろいろな投資商品を設計したところで、ごく僅かな利益は販売側が吸い取ってしまい、多くの投資商品では国民が得られる利益は0円以下となっており、あまりにもひどい状況にあります。

そのようなことから、国は銀行、保険、証券会社の利益のために「貯蓄から投資へ」と旗を振っているように見られることを反省し、姿勢を正すため、金融庁は国民の側に立ち「金融レポート」を作成しているのです。

そこで今回の「金融レポート」では蛮勇を奮い、それぞれの投資商品について、はっきりとだめだしをしています。

例えば投資信託について、

「金融機関においては、短期的な利益を優先させるあまり、顧客の安定的な資産形成に資する業務運営が行われているとは必ずしも言えない状況にある。」

つまり顧客は長期的に資産を増やしたいのに、手数料の高い毎月分配型の投資信託を売りつけられ、割高な手数料と信託報酬を取られたあげく、全く増えない投資信託を買わされているのです。


さて投資信託についてはまだ序の口で、もっと悪い商品がここ最近倍増しています。

それが「一時払い外貨建て保険」なのです。

こちらの投稿にも書きましたが、類似の商品では一時払い1,000万円の保険が売れると、銀行には80万円ぐらいの手数料が支払われ、担当者には30万円ぐらいが翌月に支払われることになります。

私は過去に同種の保険商品を販売していましたから、これほどうま味のある保険は他に見当たりません。

ですから銀行としては全力でこの保険を顧客に勧めていることでしょう。

「金融レポート」の分析でも銀行の販売手数料でダントツに伸びているのが「一時払い外貨建て保険」なのです。

言い訳ではないのですが、外貨建ての保険商品自体は決して悪いものではありません。

問題なのは、一時払いの段階で10%近い金額を、銀行と保険会社がサヤ抜きしていることなのです。

参考
保険の営業が個人としてお客を見つけ、一時払い1,000万円の契約を取るのはかなり苦労しますが、銀行には信用力があり、エアコンのきいた窓口で待っていれば、カモネギさんが相談に来ますから、その手数料は5,000円ぐらいでよいと私は心から思っています。(つまり30万円の手数料の内、29万5千円はぼったくりだ~~!・・・個人的見解です(^^;)


毎月分配型の投資信託は手数料が高いと言っても、販売手数料は投資額のせいぜい2~3%程度ですから、10%もぼったくる外貨建ての保険商品は超悪質です。(ファンドラップの手数料も2~3%程度)

そうは言っても、「一時払い外貨建て保険」の仕組みからそのような手数料が合理的に説明できるのならやむを得ないかも知れませんが、「金融レポート」では銀行の手数料稼ぎの実態を次のように辛辣な文章で書いています。

「銀行における金融商品別の手数料収益を見ると、販売額以上に、保険の占める比率が高く推移している。この背景として、一時払い保険の販売手数料率が、投資信託等の金融商品と比べ、高めに設定されていることが挙げられる。特に、外貨建一時払い保険の手数料は、複雑な仕組みの商品販売が増えていることもあり、年々上昇傾向にある。」

「貯蓄性保険商品の中でも、近年、運用を定額部分と変額部分に分けた一時払い外貨建 保険* の販売が伸びている。仕組みとしては、定額部分を外国政府が発行する債券等で運 用し、運用期間終了時に、当初払い込んだ(外貨建の)保険料全額を最低保証するととも に、変額部分は元本保証のない投資信託等で運用しており、それに外貨建の死亡保険を 組み合わせるといった、内容が複雑なパッケージ型の商品となっている。 一方、このパッケージ商品を構成する外国債券と投資信託、(掛け捨ての)死亡保険を別々に購入・契約することでも、このパッケージ商品と同等の経済効果を得ることができる。 例えば、豪州ドル建ての一時払い保険と、それと同程度の経済効果を得られるように豪州国債と低コストの投資信託(あるいは ETF)、掛け捨ての死亡保険を組み合わせた場合とで、顧客の支払いコストを比べると、後者の方が10年で10%程度低くなることがある。また、比較的単純な商品を個々に説明することで、説明の負荷もパッケージ商品より軽くなるものと考えられるが、今回の検証においては、金融機関代理店の中で、このような代替策を提案しているところは見られなかった。このように、比較的単純な商品を個々に提供することで、より低コストで同じ経済効果を得られる選択肢があるにもかかわらず、顧客に対し、そうした情報提供を行わないまま、商品構成が複雑なパッケージ商品を提供し、高い手数料を徴収するといった行為は、顧客のニーズよりも、販売・製造者側の論理で金融サービスを提供しているのではないかとの見 方ができる。」

つまり割高で複雑な保険を買うより、単純な投資信託と掛け捨ての保険を組み合わせれば10%も安いですよ!と言っています。1,000万円の10%は100万円ですから、保険を買うことで100万円も損をしていることになります。

*ニッセイ外貨建て一時払い変額年金保険「ラップドリーム」のことかも知れません。

金融庁もここまで言うかね~~

参考
銀行の窓口のお姉さんは「代替策を提案なんて言われてもムリ ---」と思っていることでしょう。私が保険屋さんだったときの同僚も外貨建て保険商品の仕組みを正しく理解している人は皆無(円高・円安などの為替がまったく分かっていない)でしたから、つまり仕組みを知らない人が「一時払い外貨建て保険」を売っているのです。ただしこれが売れたらいくら儲かるかは爪の先まで良く理解していました。

この他にも、

「また、顧客は金融機関が販売する商品のリスクがどこにあるかが分かりづらい、といった「情報の非対称性」も存在している。」

情報の非対称性=顧客はアホで銀行は悪賢いということ

つまり高額な手数料にはまったく根拠は無く、この保険販売は、顧客の無知につけ込んだ悪徳商法だ・・・と言っているように私には思えます。


ところで、顧客の目的が「お金を増やしたい」とするなら、なぜ投資信託に「生命保険」を付ける必要があるのでしょうか。

一説には相続税を下げるためと言われていますが、しかし大半は保険会社の都合と言うのが正しい見方だと私は考えます。

顧客がお金を増やしたいのであれば、正しい選択支は、手数料の安い投資信託を買うことです。

余計な保険部分はいらないのです。

たぶん一時払いで1,000万円を払える人は、生命保険も十分に掛けているはずですから、それ以上保険に入る必要はないのです。

ではなぜ投資信託に生命保険を付けた「一時払い外貨建て保険」として販売されているのか。

保険業法によると、生命保険会社が扱える商品として「人の生存又は死亡に関し、一定額の保険金を支払うことを約し、保険料を収受する保険」と規定されており、保険会社は投資信託だけの販売はできないのです。

学資保険も同様に、加入する父母は子供の教育費を手当てしたいと思っているだけなのですが、「かんぽ」は保険会社ですから、どうしても「保険」の部分をくっつけて商品化しないと売れないため、しょうもない「生命保険」もパッケージで加入者は買わざるを得ないのです。

つまりお金を増やしたいだけの人は、手数料の安いインデックスタイプの「投資信託」が最も賢い選択であり、高額な手数料をぼったくられ、おまけにいらない保険まで付けられている「一時払い外貨建て保険」などは買ってはいけないのです。

しかし多くの国民はこのような裏の状況をまったく理解していません。

FPの立場からすると、投資信託などの「投資」が避けられ、まったく同じリスクでかつ割高な「保険」が売れている現状は不可思議と言うほかありません。

つまり日本国民は証券会社は怪しくて、銀行は信用できると思っているのでしょうが、いかに金融知識(ファイナンシャル・リテラシー)が不足しているのかつくづく実感させられます。

そこでFPとして、私ははっきり言います。

「一時払い外貨建て保険」は買ってはいけません。


参考
つみたてNISA・・・金融庁がお勧めする老後資金作りの決定版


参考
私が考える保険会社の超低金利対策
<貯蓄性保険>
円建て年金商品 → 「トンチン年金」化により、保険会社のリスクは回避
変額年金  →  外貨建て+一時払いにより利回り改善、窓販の販売手数料上乗せ
介護保険等  →  定期保険との抱き合わせ販売強化
従来商品   → 値上げ
<定期保険>
生命保険  → 値下げ、多様化、貯蓄性保険とのパッケージ化



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。




2016年8月18日木曜日

これからの保険の選び方


保険会社はマイナス金利に苦しめられています。

保険会社のビジネスモデルは、長期の保険契約(長期負債)に対して長期の投資(主として長期国債への投資)を行い、負債と資産をバランスさせることで、金利リスクを避けつつ毎年一定の利幅が確保出来るよう運営されています。

しかし10年国債の利回りは-0.09%と水面下に沈み、30年国債は0.34%とかろうじて水面ギリギリとなっていますが、この利回りでは契約者に約束する予定利率1.0%~1.5%の維持が極めて困難な状況となりつつあります。

この保険会社の苦境を救うため、金融庁は2017年4月より標準利率を引き下げる予定です。

標準利率をマイナスにすることはできないでしょうから、たぶん0.25%ぐらいとなりそうです。

現在30年国債の利回りが0.34%、予定利率を0.25%とすると、その差は0.09%となります。

10年前、30年国債の利回りは2.5%、予定利率1.5%、その差は1%もありました。
つまり毎年の利益(利差益)が1/11になってしまうのです。

保険会社としては、もうやってられないぎりぎりまで追い詰められています。

そこでどうするのかと言えば、貯蓄性のある保険を売り止めにし、定期保険ばかりにしてしまうことを考えているようです。

参考
かんぽ生命では、一時払い定期年金保険、学資保険の一部の販売を停止。
アフラックでは、学資保険の取り扱いをやめ、ソニー生命でも一時払い終身保険や学資保険などの販売を停止。
また予定利率の低下は、貯蓄性保険の保険料の値上げに直結しますから、2017年4月は保険の値上げラッシュとなりそうです。

なぜ定期保険にするのかと言うと、例えば1年の定期保険の場合、その年の保険料収入からその年の保険金を支払った残りが利益となり、責任準備金の運用などの手間暇と金利リスクのコントロールをしなくてよいので、金利動向に左右されずほぼ確実にその年の利益を予測することができます。

したがって1年~5年程度の定期保険だけにしてしまえば、保険料を長期運用しなくて済みますから、保険会社としての収益構造がとてもシンプルになります。

しかし保険商品を定期保険ばかりにしてしまうと、巨額な責任準備金の運用がなくなってしまうため、将来的には3利源のうち利差益が0円になってしまいます。

そうすると「ザ生保」と言われ世界中の投資ファンドから一目置かれる存在であった保険会社の資産運用部門のお金は、貯蓄性の保険が無くなることでどんどん目減りし、このままいくと20年後には、保険会社すべてがちっぽけな会社になってしまうかも知れません。

いずれにしても、このような状況を踏まえると、これまでのような保険の選び方も変わって来ます。

そこで皆様におすすめする、賢い保険の選び方は次のとおりです。

1 当面予想される営業トークへの対応

「来年4月に保険料が値上げになるので今のうちに保険に入っておいた方がお得ですよ。」

ウソです。お得なことはなにもありません。

現状の超低金利では、貯蓄性の保険(終身保険、介護保険、年金保険など)でお得な保険などありませんから、だまされてはいけません。


2 これからの正しい保険の選び方

◎原則は保険に「貯蓄性」を求めないことです。

貯蓄したいのであれば「預金」がベストです。

参考
銀行に預金するよりも個人向け国債(変動10年)がよいでしょう。インフレ対策になります。
貯金額が200万円以上ある方は、貯蓄の一部は外貨(米ドル)で持ちましょう。(インフレ対策)


◎死亡保障、医療保障などは1年~10年程度の定期保険を選びましょう。

寿命の延び、医療技術の向上などから、定期保険については、今後保険料の引き下げが見込まれています。

参考
収入保障保険も値下げが見込まれています。
終身の「医療保険」「介護保険」などは値上がりします。
ですから、割安となった定期保険はとてもおすすめです。


◎定期保険選びで最も重視する点は「自動継続」できるのかどうかです。

「自動継続」できるものは、更新時に診査のある保険に比べて割高となりますが、一生涯の保障が得られます。

ただし定期保険なので、更新のたびに保険料は上がります。

今後10年を見通した場合、定期保険が保険会社の主戦場となりますから、保障性に優れ、割安な商品がどんどん出てくるものと考えられます。

たぶん大手生保は主契約であった終身保険を一切なくして、定期保険のてんこ盛りパッケージを提案してくるのでしょうが、定期保険で月額5千円を超えるような保険は検討する価値はまったくありません。

500円から3,000円のお手頃な保険なら検討してもよいでしょう。

銀行では、円建ての貯蓄性の保険が無くなってしまいますから、一時払いの外貨建て終身保険・変額年金保険にますます全力投球するものと考えられます。

しかし保険会社の変額年金保険は割高ですし、その上銀行が手数料をぼったくりますから、銀行の扱う保険はできる限り避けるべきです。(同種の投資信託(ETF)がおすすめです。)


一方CO・OP共済や県民共済がどうなるのか・・・です。

無風状態といってもよかった定額1年更新の共済のマーケットはこれからめちゃくちゃに荒らされそうです。

合理的に考えて60歳まで保険料を定額にできる訳がありませんから、まずこの方式が崩されて行きそうな気がします。

いずれにしろ、保険は年齢が上がれば保険料が上がるのが合理的なのです。


これまで保険会社は、個人の様々なリスクをブラックホールのごとく飲み込み、保障を提供してきましたが、その実態はどんぶり勘定であり、手厚い安全率などに守られぬくぬくと経営して来れたのです。

しかし現下のマイナス金利はその余力を削ぎ落とし、保険会社に「保障性」だけ売ることを迫っています。

保険会社とは、本来「保障性」を売る会社なのですが、貯蓄志向の強い国民性から、終身保険、年金保険、介護保険などが伸び、責任準備金が膨れあがり、実態として銀行や投資ファンドのような会社になってしまっていたのです。

保険会社が本業に回帰することは消費者にとって必ずしも悪いことではありません。

なぜなら保険商品が単純で割安になり、割高で「分からない保険」からコストパフォーマンスのよい「選びやすい保険」になるからです。


2017/2/13
「イールドカーブ・コントロール」により「標準利率」を下げる必要性は無くなった!


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2016年5月3日火曜日

人生の後半で必要な医療費と介護費用はいくらか(その1)


2016/5/13
データの更新「介護給付費等実態調査(平成26年5月審査分~平成27年4月審査分)」
健康保険の自己負担割合の修正
国民介護費推計要領の間違いを訂正


一生のうち医療費はいくら必要なのだろうか?」はすでに投稿しました。

この際使用したデータは「人口一人当たりの国民医療費(平成21年度)」でしたが、平成25年度のデータに更新し、また小学校入学前及び70歳以上の方の健康保険負担割合を2割に修正して、グラフをアップデートしてみました。

出典元は、厚生労働省「平成25年度 国民医療費の概況」です。

前回の投稿と今回の違いは、前回のグラフは保険者(健保組合など)が医療機関などに支払った国民一人当たりの医療費をグラフにしており、今回はそれぞれの年齢階級に応じた被保険者の負担割合(原則3割、その他1割または2割負担)の金額をグラフにしています。


ここに示した自己負担額は、(入院+入院外)の合計額です。

このグラフに示した数値の計算要領は、

例えば65~69歳の年齢階級でみると、
この階級で、保険者が支払った医科診療医療費は30,192億円(約3兆円)でした。

またこの階級の人口は、8,699,000人ですから、人口ひとり当たりの国民医療費は、

30,192億円÷8,699,000人=34.71万円

自己負担を3割(30%)とすると、

34.71万円×0.3=10.413万円

したがって、65~69歳の年齢階級では、一人当たり1年間に約10万円の支払額となっています。(グラフの左目盛り)

注意
この金額は、医療費を870万人で割り勘にした場合の金額ですから、実際に入院した方の支払額はもっと高額となります。

これより、65歳の方は1年間で一人あたり約10万円、66歳の方も10万円・・・69歳の方も10万円の支払となります。

同様に70歳は9.2万円(2割負担)・・・75歳からは1割負担とすると5.7万円・・・(グラフではこの金額を表示しています。)

これを累積計算すると、65歳の方の余命までの医療費合計額は、約202万円となります。

同様に50歳の方の余命までの累積医療費は約298万円となります。(グラフの右目盛り)

したがって一般的には、65歳の定年までは医療保険が必要と考えてよいと思います。

65歳以降は貯蓄で対応するか、貯蓄が少ない方はガン保険がよいかも知れません。

しかし50歳以降に一般の医療保険に加入したり、緩和型のガン保険などに加入すると、保険料がバカ高く、保障はわずかしか出ませんから、支払った保険料がムダになるので私はおすすめしません。

保険料として支払うよりも老後資金として貯蓄に回した方がたぶん90%以上の確率でお得になります。

50歳以降で保険に加入するとしたら、県民共済がベストな選択支です。

なぜなら保険料が一律ですから、若い人にとっては割高となり、中高年にとっては割安となっているからです。

一般の医療保険に加入するのなら50歳まで、健康なときに加入しましょう。


人生の後半で必要な医療費と介護費用はいくらか(その2)

人生の後半で必要な医療費と介護費用はいくらか(その3)


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。




2016年5月2日月曜日

人生の後半で必要な医療費と介護費用はいくらか(その2)



では介護保険について同様の分析を行ってみます。
 出典元は、厚生労働省「介護給付費等実態調査(平成26年5月審査分~平成27年4月審査分)」です。

介護給付費等実態調査では、介護サービス受給者1人当たり費用額(保険者が施設等に支払う月額)が示されており、このデータより受給者一人当たりの1年間の自己負担額は、年齢階級別に次のようになります。



80~84歳の年齢階級では、介護保険の受給者は、平均すると1年間に約21万6千円の自己負担額となっています。

このグラフを介護度別により細分化すると、


80~84歳の年齢階級で見ると、要介護2の受給者の1年間の自己負担額は平均約17万円ですが、要介護5の受給者の平均は約35万円となっています。

次に介護サービス区分別の経費は次のようになっています。


居宅介護支援とは、ケアマネージャーがケアプランを作成し、その実行のための連絡調整を行うことです。(グラフでは自己負担となっていますが、利用者の負担はありません。)

居宅サービスとは、訪問介護、訪問入浴、訪問看護などです。

地域密着型サービスとは、定期巡回、夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護などです。

施設サービスとは、介護福祉施設サービス、介護保健施設サービス、介護療養施設サービスなどです。

 参考
 <介護療養施設>:カテーテルを装着している等の常時医療管理が必要で病状が安定期にある要介護者(定員約10万人 → 将来は0人)

 <介護福祉施設>:要介護3以上、常時介護を必要とする方が対象で在宅生活が困難な人(定員約42万人)

 <介護保険施設>:病状安定期にあり、入院治療をする必要はないが、リハビリテーションや看護・介護を必要とする要介護者(定員約32万人)


介護サービスについては1ヶ月当たりの給付限度額があるため、介護保険に関わる1年間の受給者一人当たりの自己負担額は10~35万円の範囲に収まっています。

ちなみに1ヶ月当たりの給付限度額は、

要介護1 166,920円
要介護2 196,160円
要介護3 269,310円
要介護4 308,060円
要介護5 360,650円

この金額は受給者が貰えるお金ではなく、1ヶ月にこの金額を限度に現物給付(介護サービス)を受けることができます。

そしてその内の1割は自己負担となります。(例えば施設において1万円分の介護サービスを受けたとすると、自己負担額は千円になります。)



人生の後半で必要な医療費と介護費用はいくらか(その1)

人生の後半で必要な医療費と介護費用はいくらか(その3)



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。




2016年5月1日日曜日

人生の後半で必要な医療費と介護費用はいくらか(その3)


以上は実際に介護給付を受けた受給者一人当たりの平均額ですが、国民医療費と同様の考え方、つまり年齢階級別に介護給付の期待値(国民介護費)を算出してみます。

参考
 公式には「国民介護費」という用語はありません。私のオリジナルです。


注意
国民介護費の集計要領に興味のない方は、途中を飛ばして最後の結論部分をお読みください。
きっとあなたのマネープラン作成のお役に立ちます。


では国民介護費を計算してみましょう。

まずその年齢における要介護となる発生確率と期待値は、

合計受給者数 ÷ 人口 = 発生確率

発生確率 × 一人当たりの自己負担額 = 期待値(国民介護費)


介護給付費等実態調査では、1年間の年齢階級別受給者数のデータがありませんので、推計しています。

推計には次のデータを使用しています。

年間継続受給者数 約366万人
(この方たちは1年間を通して介護給付を受けたことになります。)

名寄せによる介護サービス年間実受給者数 約471万人

この471万人のうち366万人は1年間を通して受給者でしたが、残りの105万人は年の途中で介護認定され、数ヶ月間だけ介護給付を受けた方々になります。

したがってこの105万人は平均して6ヶ月間給付を受けたものと考えると、

366+105/2=418.5万人

1年間の合計受給者数としてこの推計値を使うことにします。

参考
1年間の受給者の延べ数としては5,969万人になります。

合計受給者数を年齢階級別、要介護度別に案分し集計すると、国民医療費と同様の次のグラフが得られます。


40~64歳の階級では、数値が小さすぎて棒がなくなってしまいましたが、次のような金額となっています。

要支援1,2 94円
要介護1  50円
要介護2  93円
要介護3  91円
要介護4  89円
要介護5 114円
合計     531円

531円が40~64歳の階級の国民介護費(右の目盛り)となります。

ここで国民介護費の意味は何かというと、起こりうる確率にその際の金銭的なリスク額をかけたものなので、期待値と同じです。

例えば80~84歳の年齢階級では、統計的に1年間に介護費用として自己負担する金額が4万5千円くらいとなります。

保険会社の介護保険では要介護2以上の場合に給付金がもらえますから、要介護2以上の場合で計算すると2万8千円となります。(これが介護保険の原価、純保険料に相当します。)

グラフより、95歳以上では国民介護費が約19万円になっています。

現実的には、この年齢において要介護5、施設サービスを受けると、1年間の自己負担額は約35万円ぐらいとなりますが、受給者数の人口比が約60%(つまり40%の人は受給者ではない)ですから、35万円に人口比(発生確率)を掛けると20万円前後まで下がってしまうのです。

最後に平均寿命まで国民介護費を累積した金額を折れ線グラフに示しています。(左目盛り)

介護保険は平均寿命後に出番が来ますから、国民医療費の統計が85歳以上で年齢階級を切っているのに対して、年齢階級が90~94歳、95歳以上と2つも階級を増やしています。

このグラフでは、国民医療費と横並びで85歳以上の年齢階級に90~94歳、95歳以上の階級も集約しています。

グラフより、65~64歳の年齢階級で平均寿命までの累積介護費は約95万円となります。

つまり平均寿命まで生きたとすると、介護費用として50%の人は合計95万円以下の支出で収まり、50%の人は95万円よりも高い支出になります。

この試算結果より介護費用として300万円、400万円も支出する方はそれほど多くはないと考えられます。

 ちなみに70~74歳の方が要介護となられても、高額介護合算療養費を適用すると、世帯全員の1年間の医療費と介護費用を合計した支払額が56万円を超えないようになっています。(仮にこの限度額の支払いが5年続いたとしても合計280万円です。)

 ですから家計として医療費+介護費合わせたリスクの最大は、1年間で56万円ぐらいと考えてよいのです。

 75歳以降の後期高齢者についても限度額は56万円であり、被保険者の負担能力に応じてきめ細かく(つまりもっと安くなるよう)限度額が設定されています。

 注意
 介護サービスもピンキリですから、当然高級な介護施設を利用した場合には数千万円の支払いとなることもあります。


<結論>

以上より人生の後半に必要な累積医療費は、65歳を基準として計算すると約202万円、累積介護費用は約95万円が一つの目安となります。

夫婦二人の世帯の老後生活資金として1ヶ月25万円、1年間で300万円、貯蓄300万円以上が確保されているとすると、この程度の家計のリスクはそれほど深刻な額とは言えません。

したがってこれまでの分析結果から言えることは、老後生活資金の準備(公的年金と貯蓄を増やすこと)に全勢力を注ぎ込むことで、医療や介護のリスクも十分にカバーできるのです。

不安が大きいとつい「介護」や「年金」などのことばに引き寄せられて保険を買ってしまいそうですが、その行動は不幸への入り口に入ってしまう行為なのです。

はっきり言ってこの超低金利の世の中で買っていい保険などありません。

地道に国民年金や厚生年金の保険料を支払い、将来に備えてこつこつと貯蓄すればきっと明るい未来がやって来ます。


人生の後半で必要な医療費と介護費用はいくらか(その1)

人生の後半で必要な医療費と介護費用はいくらか(その2)



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。



2016年2月12日金曜日

外貨建て一時払い年金保険の手数料の実態


1月末「金融庁が銀行での保険窓販の手数料率開示を保険会社に要請」したとのこと。

待っていました。 金融庁ガンバレ!

しかし保険業界や銀行は総力を挙げて「手数料率開示」を潰すか、法案を骨抜きにしてしまうかも知れませんね。

この業界にとっては、現状のマイナス金利で青息吐息ですから、稼ぎ頭の保険の窓販は死活問題となっています。

2016/5/25
案の定、金融庁は銀行に泣きつかれて、今年10月から予定されていた「手数料率開示」を先送りしてしまいました。極めて残念です。

2016年9月1日
市場リスクを有する生命保険の販売手数料を開示するにあたって特に留意すべき事項


でもいつまでも消費者を欺き続けることはできないことをこの業界は知るべきであり、米国の実情からすると、遅かれ早かれ保険販売の手数料は白日の下にさらされることでしょう。

証券業界では、投資信託の販売手数料や信託報酬が明示されており、保険に比べるとその透明性は高く、しかもその金額は1%程度と割安です。

一方保険は、営業者や銀行、保険相談窓口などが幾らぐらい手数料を貰っているのかまったく契約者に知らされていません。

 したがって保険の窓口や銀行などではこれを隠れ蓑に、お客様に最適と言いつつ、担当者の手取り収入が高くなる商品をおすすめしています。

 今かりに、保険の営業者が、平均月に2件(月額保険料1万円×2件)の契約を取ることで15万円の給料をもらっているとすると、1年間では保険会社に156万円の保険料収入があり、給与として180万円を支払っていることになります。

 つまりこの段階では手数料は115%(保険料収入を上回る)ととんでもない高い割合となっています。

 これでは保険会社はまったく儲かりませんが、2年目になると既契約者数の増加に伴い保険料収入が合計732万円に増え、給与は180万円のままですから、保険会社としてはかなり儲かり始めます。(この段階でも手数料の割合は25%です。)

 この2年間について営業者一人が取った契約を合計すると、保険料収入が合計888万円、その内3割が解約したとすると、保険料収入は約620万円となり、給与の支払額は360万円ですから、手数料の割合としては58%になります。

 保険契約は長期の契約であり、保険の営業者は最初の2年間について契約が継続している場合にのみ給与に反映されますから、相対的に手数料の割合は50%以下に低下します。

 ネット生保が割安となる理由がこの営業者に支払われる50%近くの手数料をなくせるからなのです。

 さて今回の金融庁のお達しは「銀行窓口で販売している貯蓄性保険の販売手数料率」だけのようですが、なにを隠そう私も保険会社にいたときは、この種の保険を売って儲けさせていただきました。

注意
儲けたのは私だけではありません。私がこの商品を売っていた頃は、リーマンショック直後で、超円高であり、外貨の金利も高かったので、ご契約頂いた皆様は超ハッピーとなられたものと思われます。

 私は、お陰様で外貨建て保険の販売により優績者セミナーに参加でき、新宿で懐石料理をご馳走になり、ルミネtheよしもとを見たり、シェラトン東京ベイに1泊し浅草を観光させてもらったりと良い経験をさせていただきました。

 この頃に私がいただいた手数料は、一時払い1000万円の契約に対して25万円~30万円でした。

 保険会社は、年金保険の一時払いの段階で6%の鞘を抜いていますから、その内の2.5%~3%(保険会社の利益の半分程度)を私は手数料としていただいたことになります。

 ニッセイのロングドリームGOLDは手数料として7%も鞘を抜いていますから、銀行への手数料はたぶん4%~5%ぐらいが支払われているものと思われます。

参考
一部情報によると、一時払い額の8%も銀行に支払っている保険会社があるとのこと。(1000万円の外貨建て年金保険を契約した方は、ばからしいことに銀行に手数料として80万円も支払っているのです。)

 しかも銀行は一時払い(円から豪ドルへ)の段階で為替手数料もぼったくりますから、例えば1000万円を豪ドルに替える際に1豪ドルあたり50銭の手数料を取るので、合計約67,600円の手数料収入となります。(この手数料は豪ドルから円に替える際にも取られます。)


 ということで保険を売っている側からすると、これを売ったら来月の給料が幾らになるのかしか考えていないのです。

 あなたの将来のことなど知ったことではない! ・・・が本音なのです


  ですから一日も早く手数料を開示させなくては・・・と善良な(^^;)FPは思っています。



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。




2015年8月3日月曜日

寿命が延びることで保険会社はぼろ儲け!


日本人の平均寿命が延びています。
女性が86・83歳(世界1位)、男性80・50歳(3位タイ)
いずれも過去最高となりました。

大変めでたいお話なのですが、寿命の伸びは保険会社に巨額の利益をもたらしています。

アフラックの研究にも書きましたが、保険会社の3利源(費差益、利差益、死差益)のうちもっとも儲かっているのが「死差益」です。(アフラックの平成23年度の基礎利益約2028億円のうち危険差益が1859億円(92%)もあります。)

死差益とは、保険契約時点で見積もられた将来の死亡数よりも実際の死亡数が少なければ保険金の支払いが減り保険会社の儲けとなります。

参考
危険差益とは、死差益の他に医療保険などでは見積もられた入院や手術の件数よりも給付金の請求が少ない場合などが有り、それら全体を含めたものが危険差益となります。

保険金は一般に高額ですから、一人1,000万円とすると、死亡者が見積もりよりも10人少なければ、保険会社の利益(死差益)は1億円増えることになります。

バブル崩壊後、保険会社は長い間逆ざや(利差益の赤字)に苦しめられてきましたが、その苦境を救ったのが死差益なのです。

そこで平均寿命が延びることで、どのくらい保険会社が儲けているのか調べてみました。

データ元は厚労省の簡易生命表(平成19年、平成26、男性の場合)で比較しています。



この表の読み方として、最初0歳の時点で10万人がいたとして、それぞれ各年齢における死亡数を示しています。

最初の10万人は毎年死亡数だけ減少しますから、最後には0人となります。

この表をグラフ化したものを次に示しています。


最初に生まれた10万人もやがては最後の時がやってきます。
これはいつの時代も変わりがありませんが、表とグラフが示しているのは82歳までの死亡数は減少し、83歳以降でお亡くなりになる人が増えていることです。(死亡する年齢が上がっている。)

82歳までで見ると、死亡数は4,995人も減っています。

注意
ここではデータ期間が7年間となっていますが、一般に保険契約から死亡保険金がもらえるまでは数十年にもなりますから、契約当初見積もられた死亡数と実際の死亡数の差はこの数値よりも遙かに大きくなります。


この間に10万人が1000万円の定期保険を契約していたとすると、当初見積もられた死亡数よりも4,995人少なくなるため、保険会社は4,995人×1000万円=約500億円もの利益が得られます。

参考
終身保険については、平均寿命の延びは関係ありませんが、責任準備金の運用期間が延びるため、保険会社としては予定外の利差益が得られます。


ちなみに第一生命(株)の2015年3月期決算報告では、基礎利益 4,582億円のうち危険差益が3,548億円(基礎利益の77%)となっています。

濡れ手で粟の3,548億円、ソニーやバナソニックなどの製造メーカーから見ると信じられないような棚ぼた利益、世の中には何の努力もしないでばく大な利益を得ている会社があるのです。

平均寿命について、現在の医療技術の進歩を考えれば、10年後にはますます伸びているでしょうし、短くなる可能性は極めて低いと考えられます。

注意
エボラ出血熱などの致死性の高い感染症が大流行(pandemic)した場合には、もしかして死差益が赤字になるかも知れませんが。

しかしiPS細胞の応用技術の目覚ましい進歩を考えれば、2050年には平均寿命が100歳に伸びているかも知れませんし、もしかして人類は死ななくなる可能性だって十分に考えられます。

それならばこれまでの実績を踏まえ、平均寿命は定率で伸びるものとして保険料を計算してもよいと思うのですが、残念ながら保険会社はそのようには計算していませんし、しなくてよいように制度が作られているのです。

参考
保険料の算出は将来を予測し金利など様々な計算方法や定数が設定されていますが、平均寿命の延び率だけはあえて設定されていないようです。(保険数理の世界にはタブーがありそうです。)

これは消費者保護を名目に、保険会社の利益となるよう、将来がどのようになっても保険会社は潰れず、きちっと保険金が支払われるように法律などができているためなのです。(これって契約者の利益なのか保険会社の利益なのか・・・かなり疑問ですね。)

つまり現状の保険業法等がある限り、将来も「死差益」は保険会社にばく大な利益を与え続けるものと考えられます。(金融庁と保険会社の蜜月が続く限り・・・)

近年保険会社では、長年の懸案であった逆ざやが解消し順ざやとなったのですから、巨額の利益の源泉となっている危険差益をいつまでも金融庁は見逃していてよいのでしょうか。


危険差益の見直しがされないとすると、賢い消費者として死亡保険には入らないことがよい選択となります。

もしも加入せざるを得ない場合は1年更新の定期保険(自動継続のあるもの)がおすすめとなります。

そして定年後に定期保険に入ろうとするとバカ高くなりますから、その時には一切の保険と縁を切ることがよい選択となります。

定期保険のベストな選択支としてはこちらをご覧ください。

一方終身保険はおすすめかと言うと、この超低金利の世の中ですから私ならこちらを選びます。

2016/8/15
これからの保険の選び方








2014年9月12日金曜日

みんなが騙されているがん保険(医療保険の選び方)

「2人に1人はがんになる!」そうです。
だからがん保険に入りましょうと保険屋さんはすすめます。

でも入院してお金がかかるのはがんだけではありません。

医療保険は、入院したときの経済的負担を担保してくれるものなので、いろいろな病気の経済的リスクの大きさを知らないと、がんにばかり保険料をつぎ込んだ結果「ハズレ」が出てしまい、大きな出費となる危険性があります。

次の表は、病気の種類別に「経済的リスクの大きさ」を順番に並べたものです。

データソースは、全日本病院協会の疾患別の主な指標(2013.1-3)です。



表の医療費は、保険点数に×3円(3割負担)とした額です。


経済的リスクとは、各疾病の発生確率にその疾病の入院費用を掛けたもので、考え方として期待値と同じです。

経済的リスクが高い病気ほど、医療保険や貯蓄で備えなければならないものと言えます。

各疾病の発生確率は、2013年1月-3月の入院患者数3,976人を分母として、各疾患の患者数を分子として算出しています。

具体例:脳梗塞の経済的リスクの計算
入院患者数 282人
医療費  159,628(点)(3割負担\478,884)
経済的リスク =(282人÷3,976人)×478,884円 =33,965円


この表より、ベスト5にはがん(悪性新生物)がありません。
乳がんなどは13位です。

1位は脳梗塞、3位が脳出血となっており、入院日数は28日、40日といずれもかなり長期となっています。そしていずれの病気も男女差はありません。

つまり三大疾病の中で経済的リスクが高いのは、1位が脳疾患で2位が狭心症、3位ががんとなっています。

それぞれの入院患者数は、胃の悪性新生物が181人、脳梗塞が282人、脳出血が114人、狭心症は358人となっています。

脳梗塞は胃がんより患者数が1.6倍、入院費用も1.6倍なので、これを掛け合わせた経済的なリスクは、脳梗塞は胃がんの2.6倍も高いのです。

医療保険を選ぶときにがんの保障ばかり手厚くしていると、最もありそうな現実は脳梗塞や脳疾患で入院してしまい、長期かつ高額な入院費用に対して保険からの給付金では不足してしまう事態なのです。

胃がんなどの入院費用は30万円以下ですが、脳梗塞は約48万円、脳出血は約80万円もかかるのです。

このデータが示していることを合理的に考えれば、がん保険よりも脳疾患保険の方が必要性が高いと言えます。(そんな保険はありませんが・・・)

表から、2位は肺炎となっています。

肺炎の平均入院費用は約18万円と安いのですが、入院患者数が690人もいますから、発生確率が高くなるため、経済的なリスクが高くなっています。

4位の大腿骨頸部骨折は女性にぜひ知っていただきたい病気です。
高齢の女性に発生しやすく、長期入院かつ高額な医療費がかかります。

乳がんの入院費用は約23万円程度ですが、大腿骨頸部骨折は約59万円にもなるのです。
そして入院患者数は、乳がんが109人に対して大腿骨頸部骨折は123人もいるのです。

80歳を過ぎてから、この病気により入院せざるを得なくなると、肉体的にも経済的にも深刻な影響があります。

終身の医療保険が最も必要になる状況とはこのような場合なのです。

*保険会社へのアドバイス
大腿骨頸部骨折と膝関節症は女性の割合が高いので女性疾病に加えるべきです。
(乳がん患者の0.9%は男性が含まれているのに女性疾病に入れているのですから、考え方としては同じだと思うのですが・・・)

したがって女性は乳がんばかり気にして終身の医療保険を選んでしまうと、将来とんでもないことになるかも知れません。

また医療保険に女性疾病特約を付ける方が多くおられますが、経済的リスクから見た結論は男女ともに「三大疾病特約」の付加が正解となります。


最後に、この表があなたの医療保険選びにお役に立てることを願っています。



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。




2014年8月20日水曜日

30代、40代の独身女性へ・・・FPの心からのアドバイス



女性の保険加入率が毎年増加しています。

少子高齢化により全般の保険加入率は頭打ち状態なのですが、男性が減少傾向なのに反して女性の伸びが顕著なようです。

女性には特に介護保険と年金保険が売れています。

その原因として、社会保険(公的保障)、具体的には公的介護保険や厚生年金・国民年金に対して不安があり、自分の老後への備えは自助努力でと考える人が増えているようです。

そうした女性の不安な心理状況は十分に理解できますが、30代40代で介護保険や年金保険に加入することが適切かというと、FPとしての意見は「その判断は間違っています」ということになります。

その理由は、

1 現状の介護保険と年金保険の商品性に問題あり

 現在は超低金利です。したがってこの状況で発売される保険は史上最低の予定利率の商品であり、貯蓄性はほとんどないと言ってよいものです。

参考
貯蓄性の高い保険の販売停止相次ぐ

生まれたときからデフレ経済で、一度もインフレ経済を経験していない世代にとって、30年間こつこつと貯蓄し、返戻率が116%の商品がとても魅力的に見えるかも知れませんが、20年前までは保険の予定利率は4~6%もあったのです。

もし予定利率が5%(実質利回り4%)の年金保険とすると、30年後の返戻率は187%になります。

参考
月額保険料を1万円とすると、30年間の累計保険料は360万円となるので、返戻率116%なら約418万円、返戻率187%なら約673万円となります。

また日本を除く先進国の保険商品の予定利率も3~5%があたりまえなのです。

なぜなら、そのぐらいの予定利率にしないと投資信託などにお金が流れてしまい、保険がまったく売れなくなってしまうからなのです。

ですから長期の契約において常識的な利回りは3~5%と考える必要があります。

日本にも徐々にインフレが来つつあり、今後30年間を見通せば必ずインフレとなりますから、この考え方から史上最低利率かつ長期固定金利である現在の介護保険と年金保険は買ってはいけない商品と言えます。

もしインフレとなった場合、現在の介護保険や年金保険がどうなるのか試算してみました。

月額保険料はどうなるのか
将来インフレとなり、予定利率が5%(実質4%)となった場合、同じ給付額でも月額保険料は現在よりも格段に安くなります。(つまり同一の保障内容の保険でも格安のものが売られることになります。あなたの保険料はそのままで、新規に加入する人の保険料がすごく安くなります。)

現在 
給付額418万円、返戻率116%とすると・・・月額保険料は10,000円

将来 
給付額418万円、返戻率187%とすると・・・月額保険料は6,200円

物価はどうなるのか
インフレ率を2%と仮定すると、30年後の物価は1.81倍になります。
従って、30年後に満期となった年金保険から418万円受け取っても、物価が高くなっているため実質的な価値は約230万円に減ってしまいます。(つまり実質的な返戻率は64%に下がります)

2015/7/1より一時払い終身保険の標準利率が1.0%から0.75%に切り下がります。ますます増えない終身保険となってしまいます。


2 タンス預金のほうが使い勝手が格段に良い

東京海上日動あんしん生命の「長生き支援終身」が売れているようですが、人気の理由は、万一の場合(死亡保障)の他に、介護保障、健康祝い金など多様な給付形態が提供されていることにあるようです。

でももしタンス預金をしていたら、返戻率は100%と多少見劣りしますが、介護費用、マンション購入費、旅行費用、入院費用、・・・と、いつでも、何にでも使えるお金になります。

そしてもしインフレとなり、銀行の定期預金(3年)の金利が6%となったら、タンス預金をまるごと預けると、3年後の返戻率は119%にもなります。

30年という長い期間で考えれば1度ぐらいはそのようなチャンスは来ると考えてよいと思います。

したがって私は、現在の介護保険や年金保険がタンス預金よりも優れているとは言えないと考えています。


3  公的年金に勝てる年金保険はない

 詳細はこちらをご覧ください。

確定利回り43%・・・なぜ使わない!


4 公的年金の上乗せとしては確定拠出年金がおすすめ

 企業型、個人型がありますが、加入資格についてはこちらをご覧ください。



5 介護に備えるなら医療保険+貯蓄

女性の場合、各年齢において要介護2以上となる割合は、

40歳~64歳・・・0.21%
65歳~69歳・・・1.32%
70歳~74歳・・・2.62%
75歳~79歳・・・5.71%
80歳~84歳・・・12.41%
85歳~89歳・・・25.04%
90歳~94歳・・・44.16%
96歳以上・・・・・66.42%

厚生労働省「介護給付費実態調査2012年度」

女性の平均寿命は86.44歳(平成21年簡易生命表)ですから、平均寿命を過ぎる年齢から要介護状態となる割合が急増しています。

この資料より、40歳の女性では介護状態となるのは80歳以降と考えてよいので、それまでの40年間は貯蓄がもっとも適切な備え方と言えます。

もし介護保険として積み立てた場合、利回りは最低であり、お金がもらえるのは約款に書かれている場合だけとなりますから、生活に困った場合やリフォーム費用などとして自由に使うことができません。

貯蓄では時々の状況に応じて、より高利回りの預け先に替えることで、40年間で120%の返戻率を実現することはそれほど困難なことではありません。

したがって40歳の女性では、当面は乳ガンのリスクへの準備、60歳以降は老後生活及び入院リスクへの準備が必要で有り、介護については、老後生活のための生活費をしっかり確保することで備えることが賢い方法と言えます。



30代、40代の独身女性にとって将来への不安がとても大きいことと思います。
でも人生は長く、今あなたが考えている明るくはない未来だけが待っているのではありません。

もしかしたら3年後には結婚しているかも知れません。

5年後には、海外で生活しているかも知れません。

長い人生ですから、引っ越しすることも当然あるでしょう。

明るい未来を信じて、そのための様々な選択支に柔軟に対応できるよう、心もお金も固定してしまわないことが大切です。



参考

人生の後半で必要な医療費と介護費用はいくらか

介護保険の基礎

介護保障は必要でしょうか?

お得な自分年金の作り方



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。






2014年8月18日月曜日

「貯蓄があれば保険は不要」の嘘・・・の検証

8月11日付「マネーの達人」のコラムについて考えて見ました。


コラム氏の主張は整理すると以下の論点のようです。

○生命保険は「相互扶助」であり「非定型・非定量」的なリスクに対処する場合に有効

○高額療養費制度があっても貯蓄が少なければ明日や明後日に起こるリスクへの備えが必要

○人生にはいろいろなリスクがあり、治療費以外の支出が必要。長期入院による収入の途絶、後遺症による離職、要介護状態など

○そのための費用は300万円では足りない場合もある。

○リスクの性質や規模にバラツキがあるのだから、特定の個人にとって平均値化した数値には意味が無い。

○「非定型・非定量」的なリスクに対処するのに最も有効な手段が生命保険

○生命保険とは、「万が一当たれば、保険金が支払われる宝くじ」であり損とか得とかの見方がある訳がなく、「オプション」や「権利」の内容・要件が、各社各様で一社も同じものがない訳ですから、それぞれの価格に見合うかどうかの議論があるに過ぎない


1 「非定型・非定量」的なリスク・・・?

 コラム氏は、「非定型・非定量」的なリスクとはリスクの内容や規模がはっきり決っていないリスクといっています。

 病気をしたときの経済的損失は、単に「病気の治療費用」だけでなく、収入の途絶や、長期入院、後遺症、要介護、最悪は失職する場合などもあり、連想ゲームにより考えれば考える程、キリがなくなるので、リスクの内容や規模を最初から特定はできないと考えているようです。


 まあ心配性の人はそうかも知れませんね。

でもそのような人はあらゆる保険に加入しなければ気が済まなくなるのではないでしょうか。

そうしたら月額保険料が給料では足りなくなることは十分に想像ができます。

 でもはっきり言って、保険を設計・販売している保険会社では、保険とは厳密に「定型・定量」化して商品化しています。

 保険会社は、どんな場合に保険金を支払うのかを詳細に「約款」書き、書いていないことには一切保険金は支払いません。

 そのため、アクチャリーは約款の条項すべてについて定量的に計算し、純保険料を算出しているのです。

 もしそうではない「非定型・非定量」的な保険があるとしたら、その保険会社は博打の胴元になってしまいます。


2 人生にはいろいろなリスクがある!

  だから何?
 あらゆる保険に入りましょう!ってことなの?

 この論理は保険営業のセールストークそのものです。

 相手の不安を煽り、身近な事例を紹介し、架空の話ではないことを実感させ、・・・ですから保険が必要なんですと売りつけるやり方です。

 私も保険会社に居ましたから、このシナリオは使っていましたが(^^;)・・・

 でもこの言い方は少し乱暴で、本当の営業のプロはよりエレガントな言い方をしていました。

 いずれにしろ営業トークですから無視するのが適切な対応の仕方だと思います。


3 特定の個人にとって平均値化した数値には意味が無い?

一人一人の人間は、リスクの性質や規模にバラツキがあるのだから、平均値がどの人間にもあてはまる訳ではない、というのはそのとおりです。

 結果論として「保険に入っておけば良かった。」という事例は当然あります。

でもこの論理が問題なのは、事前に一人一人の将来がどうなるのか分からないことなのです。

 将来自分ががんになり、そのがんが転移し、5回も手術を受け、寝たきりになり、仕事もなくなり、離婚し・・・連想ゲームには際限がありません。

もし確実にそうなるのなら、そのための保険に加入することもよいでしょう。

でも一人一人が将来どうなるのかは分からないのです。

 そうすると全員が起こりそうもない0.01%の可能性(いわゆるテールリスク)のために、あらゆる保険に入らなければなりません。

 連想ゲームにより心配事は無限にあるのですから、どうやって保険を選ぼうと言うのでしょう。

 毎月支払える金額には限度があることが分かっていないのではないでしょうか。


4 それぞれの価格に見合うかどうかの議論?

 コラム氏の論理では、どの保障を選ぶのかの評価要素が欠けています。
  どのように「価格に見合う」と判断するのかの観点を述べていません。

 私には「高額なテールリスクにはすべて備えなければならない」と言っているように思えます。

 月に1万円しか支払えない人に、コラム氏は何とアドバイスするのでしょう?

  妄想を広げるのは勝手なのですが、「価格に見合う」と判断する基準がないものは、保険の選び方としてはまったく役に立ちません。

  総じてコラム氏の論理には、コストパフォーマンスの視点が欠けています。


5 生命保険は宝くじ、買わなきゃ絶対当たらない!

  それはそうだと思います。

 それに保険はコラム氏の言うとおり「オプション取引(売建)」そのものです。

参考
「オプション取引」とはデリバティブの一種で、株式などを特定の値段で売るまたは買う「権利」を売買することです。

 オプション取引と保険について、コラム氏の触れたがらないコスト(手数料)で比較すると、「オプション取引」は手数料が0.42%ですが、保険は57%(原価率43%)なので、保険はオプション取引よりも100倍も高い手数料を取っています。

なぜそんなに高いのかって?
だって一軒一軒営業職員が訪問し、必要性を感じていない人たちを説得しながら保険は売られているのでとても手間暇がかかるからなのです。

  宝くじは買う必要性は議論になりませんが、生命保険は「リスクの移転」になり、万が一の場合人々を救ってくれるとても大切な買い物(高い買い物)であり、どのような保障を買うべきなのか慎重に選ばなければなりません。

 何かあったら「当たり」がもらえるので兎に角買っておきましょう・・・ではいいかげん過ぎると思うのは私だけでしょうか?



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2014年3月15日土曜日

通院保障はほんとうに必要なのだろうか?

アフラックを初めとして保険会社は「医療技術の進歩により入院日数が減り、通院日数が増えている。」と言っています。


本当かどうか調べてみました。


データソースは厚生労働省の「患者調査の概況」などです。

次のグラフは昭和40年以来の外来患者総数と入院患者総数の推移状況です。



数値は人口10万対(人口10万人当たり1年間に入院、通院した人数)となっています。(日本の人口を1.27億人とすると、人口10万対の数値×1270で実際の患者数が計算出来ます。)

左目盛りが「外来」患者数であり、平成23年患者調査では5784人でした。
右目盛りが「入院」患者数であり、平成23年患者調査では1068人でした。

長期的に見ると入院患者数は平成2年の1214人をピークに下がり始めています。

特に平成17年(2005年)以降、入院患者数の低下傾向が顕著となっています。

これは昭和50年以来、国民医療費が急増し、国家財政に深刻な影響を与え始めたため、厚労省は診療報酬の改定やベット数の規制などさまざまな手段により入院患者数を押さえにかかったためです。

国民医療費の状況(厚生労働省作成)


しかし入院患者数の伸びは押さえ込んだものの、図のとおり平成2年以降も国民医療費は伸び続けており、その主因は一人当たりの入院期間が長期化したことにあります。

入院期間が長期化した原因は、入院患者が高齢化し、本来は医療のためのベッドが介護のためのベッドになってしまっていたためです。(このような入院を社会的入院といいます。)

そこで厚生労働省は、病院内の介護療養病床の削減のため平成18年に医療制度改革関連法案を成立させています。

この法律により平成24年度末までに療養病床を38万床から15万床に激減させることとなったのです。(平成23年に民主党政権によりこの削減計画が凍結、先送りされています。)

この大改革により介護療養病床(23万床)は病院などから切り離され、代わりに老人保健施設や有料老人ホーム、ケアハウスなどの介護施設に転換される流れができたのです。

つまり姥捨て山状態の病院から本来の医療施設に戻そうとする改革なのです。

この改革により入院患者数が平成17年の1145人から平成23年の調査時には1068人と9.3%減少し、また入院期間も短期化しているのです。

この期間についてもう少し詳細に見てみます。


このグラフは平成8年以降の外来患者数の推移状況とその内訳の疾患別の通院患者数の推移状況を示しています。

外来患者総数は右目盛り、疾患別の外来患者数は左目盛りで見ます。

いずれも人口10万対(人口10万人あたりの年間外来患者数)で示しています。

外来患者総数は平成8年以降減少傾向を示しますが、平成23年調査結果では5784人となり、平成8年の5824人と同レベルまで上昇しています。

疾患別に見ると、外来患者数が最も多いのが消化器系の疾患であり、次が筋骨格系及び結合組織の疾患、循環器系の疾患となっています。



保険会社の論理から考えると、患者数の多い歯肉炎及び歯周疾患(消化器系)や骨折した患者(筋骨格系)が平成17年から医療技術が進歩したため入院期間が短くなり通院治療が増えたという説明になりますが、この説明は正しいでしょうか?

私にはウソ八百としか思えません。

だいたい、新生物合計は平成23年調査では175人しかいません。(グラフの黄線)
万が一新生物の治療において医療技術の進歩により入院患者が減り、外来患者が増加しているとしても、外来患者総数5784人の3%ですから、その影響は無視しうる程度でしょう。

これが現実のデータなので、保険会社としては通院保障を売るための根拠作りに苦慮しています。

アフラックが当初に使用した通院のデータを引っ込めた裏にはそのような事情がありそうです。

参考
アフラックが通院保障の必要性を説明した当初の文書は、
「医療技術の進歩などにともない、近年入院日数は短期化の傾向にあります。」
その後本質的な間違いに気づき訂正した文書が、
「医療技術の進歩や、医療制度の変化などにともない、入院日数は短くなる傾向にあります。」
私の分析では医療技術の進歩で通院が増えた割合は1~2%で、98%は医療制度の変化によるものです。

入院期間が短期化しているもう一つの原因として、「医療費適正化計画」があります。
そのネライは、とにかく国民医療費の伸びを押さえ込みたいということで、平均在院日数が最も短い都道府県を基準として、入院日数の長い県はそこに近づけるよう圧力をかけているのです。

ただし、入院期間が短縮されたからと言って治療中の患者を放り出している訳ではなく、無用な治療や検査を省き、入院治療の効率化を図ることが目的ですから、通院患者が増加する原因とはならないのです。

このように最近の入院患者数や通院患者数の増減は、主として医療行政により影響を受けているのであって、自公政権や民主党政権などの政策によって大きく変化しているのです。

参考
はっきり言って入院日数は厚労省がさまざまなインセンティブを病院に与えることでコントロールしているのであって、医療技術が進歩したからと言って単純に入院日数を減らすほど病院はアホではないのです。

したがって保険屋さんのいい加減な説明を真に受けて終身の医療保険に通院保障を付けてしまうと、保険料のムダとなります。

このことの裏付けとして次のデータをご覧ください。

東京大学政策ビジョン研究センター作成



このグラフは将来の患者数を予測したものですが、赤線で示された外来患者数は平成31年をピークに下がり始めるとしています。

つまり通院患者が増加するのはあと5年程度であり、その後は長期的に減少すると予測しているのです。

この予測が正しいとすると「通院保障」を使うチャンスもかなり減ってしまいます。

保険会社はそのことを十分に知っているので、減り始めるまでの5年の間に「通院が増えています。」と消費者を煽り立てて通院保障を売りまくっているのです。

そしてその通院保障は将来、通院する人が大きく減って来るので、保険会社に大きな利益をもたらします。


以上より私は通院保障はいらないと考えます。



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。





2013年7月22日月曜日

入院したら1日平均でいくらぐらいか-厚労省データからご紹介します

厚労省のデータから医療保険の入院日額などを選ぶ上で参考となる資料を見つけましたのでご紹介します。

データソースは「平成24年社会医療診療行為別調査の概況」です。


このデータは、入院患者に行った診療行為について保険医療機関(病院など)から国保連合会(審査機関)などに提出されたレセプト(診療報酬明細書)から集計されたものです。

レセプトには診療行為別点数が記載されていますが、医療費としては1点が10円に換算されます。

また入院患者が窓口で支払う金額は、3割負担の場合には1点が3円として計算されます。

以下の表では3割負担の金額(75歳以上は1割)として独自に換算した金額を表示しています。

被保険者の負担割合は、現状では小学校就学前は2割、70歳以上の一般の場合は1割または3割負担となっているので、この表の年齢階級では正確な換算が困難なのですが、大雑把な目安として前記割合で換算してみました。

参考
70歳以上75歳未満の方(高齢受給者)の自己負担割合は2割(平成25年7月31日までは1割)」となります。ただし平成26年3月31日までは負担割合が「1割」に凍結されています。
小中学生への医療費助成については、自治体が行っています。(例 千葉県では中学3年生までを対象に入院医療費などを助成しています。)

表1は年齢階級別にみた入院1回あたりの平均の費用(自己負担額)です。

(表はクリックすると拡大します)

表の右側には生命保険文化センターの資料より「胃がん」と「乳がん」の場合の3割負担額を比較のため併記しています。

この表より40歳~64歳では、入院したときの自己負担額の平均は151,488円となっています。

注意
高額療養費を考慮すると1回でこの金額を支払った場合、82,480円に減額されます。


その内訳は、初・再診123円、医学管理等1,275円、検査2,349円・・・・・です。

参考
表下段の「診断群分類による包括評価等(DPC)」とは、これまで医療行為の内容はお医者さん任せ(つまり出来高)であったため、とても検査が好きな先生は高い医療費を請求していました(つまり同じ病気の治療でも割高と割安がありました)が、それはおかしい(つまりぼったくりを防止するため)ということで、基準を設け(包括評価 → 定額制)その上で多少の裁量(出来高)も認める方式に変更となりました。この診断群分類による包括評価が逐次普及しつつあります。こうすることで全国一律の診療内容となり、医療費も安くなると厚労省は考えているようです。(でもカリスマ医師はご不満かも知れませんね。)


内訳としては、40歳~64歳の蘭で見ると、入院料が最も高く46,857円、次いで手術が32,120円となっています。

ですから医療保険は入院日額と手術が給付の中心となっているのです。

これからは日帰り手術、通院による投薬治療が多くなるので手術給付をなくして通院給付に切り替えましたという保険がありますが、手術給付金を少なくして会社が儲けるための口実にすぎないので用心しましょう。

また表から65~74歳の医療費が40~64歳の医療費よりも1万円程度高くなっていますが、これはいずれの年齢階級も3割負担として計算しているためです。

しかし実際は、70歳以上は1割負担(一部は3割)であり、また高額療養費の限度額も44,400円に下がりますから、自己負担額は逆転し65~74歳の医療費の方がかなり安くなっていると考えられます。

ただ入院1件あたりの点数としては40~64歳が50,496点、65~74歳の点数は54,109点となっており、高齢になるほど診療行為は増えています。


75歳以上の後期高齢者については自己負担が1割なので年齢階級別に見ると入院費用はもっとも安い50,423円となっています。


一方この表と生命保険文化センターの資料(胃がん、乳がん)を比較すると、ちょっと高すぎるような気がします。

生命保険文化センターの資料では包括評価方式を採用していませんが、医療費が高くなるようにだいぶ盛っているのもしれませんね・・・・・・よく分かりませんが。

さて次に年齢階級別にみた入院1日当たり費用を(表2)に示しています。
また(表3)には平均の入院日数と平均の食事療養費を示しています。



(表はクリックすると拡大します)

表2、表3より40歳~64歳の場合、入院日数の平均は15.5日、平均日額は11,493円(食事を含む)となっています。

もし入院日額5千円、手術10万円の医療保険に入っていると、給付見込額は、

5,000円×15.5日+100,000円=177,500円(平均日額は11,452円)

差額ベッド代を考慮しなければ自己負担額にぴったりの給付額となります。

でもがんなどの医療費が高い入院に備えるには、がん保険を別契約するよりも三大疾病特約か入院日額を2千円ぐらい上げた方がコストパフォーマンスがよくなります。


75歳以上の後期高齢者については1日あたりの自己負担額は2,755円です。(月額は高額療養費が適用され44,400円を超えることはありません。)

この程度なら年金だけの収入からでもなんとかなるかも知れませんね。

この国の社会保険の充実ぶりがよくわかります。

ですから定年退職された方が新たに医療保険を考える必要はまったくありません。
ましてや持病があっても入れる保険などは保険料をぼったくられるだけで、なんの得にもなりませんし、いざという時にも給付金は僅かであり、役にたちませんから入らないようにしましょう。

高齢者の方が考えるべきは、貯蓄をなるべく減らさないことだけです。


胃がんの場合入院1日あたり33,428円となっていますが、これは3割負担額を入院日数26日で割った金額であり、高額療養費を考慮すると実質は7,070円となります。(乳がんの場合の実質日額は3,737円です。)

ですから入院日額5千円、手術10万円の医療保険からは平均日額8,846円くらいが給付されますからそこそこ安心できる金額ではないでしょうか。

胃がんの場合の給付見込額
5,000円×26日+100,000円=230,000円
(入院26日として平均日額は8,846円)

乳がんの場合の給付見込額
5,000円×25日+100,000円=225,000円
(入院25日として平均日額は9,000円)


この例から入院日額1万円+がん入院日額1万円という保障がどれほどばかげているのかよくご理解いただけるのではないでしょうか。

保険を選ぶときには「保障性」だけに注目してしまいますが定性的そしてEmotional(感情的)な判断は保険屋さんを儲けさせるだけです。

このデータなどを参考に定量的、合理的に判断をしましょう。


参考

一生のうち医療費はいくら必要なのだろうか?

医療保険とがん保険を検討するときに参考となる入院日数、医療費等の資料

医療保険を選ぶ基準



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。







2013年6月8日土曜日

日帰り入院保障はいらない !

 実は、私は30歳のころ明治生命(現明治安田生命)の定期付き終身保険に加入していました。

当時単品の医療保険はなく、入院給付金は生命保険の特約となっていて、しかも7泊8日以上の入院の場合にしか給付金は出なかったのです。

このためちょっとした短期の入院では給付金がもらえず悔しい思いをした方がけっこういました。

ちなみに私は40日間入院したことがあり、給付金でガッチリ儲けたのでビデオカメラが買えました。

参考
単品の医療保険(第3分野の商品)は、米国の対日圧力により外資は販売できました(アフラックのがん保険など)が国内生保については1996年の保険業法が改正されてから(実態は2001年から)単品の医療保険の販売が解禁されています。


 第3分野の自由化とともに儲かる医療保険に内外の保険各社が怒濤のごとく参入し、その結果、7泊8日以上だった不担保日数が5日、3日、1泊そして日帰り入院まで保障するようになってしまいました。

新発売される医療保険はどれも「日帰り入院も保障!」「その日から」と声高にアピールしています。

 「日帰り入院」は消費者が切実に求めている保障だから医療保険に付けるのはあたりまえと保険会社は考えているのでしょうが、実はその裏側には儲かり戦略が当然あるのです。

 はたして「日帰り入院」は7泊8日の保障と比較しお得なのか検証してみました。

このグラフは中医協の報告書にあったものです。(中医協 総-1 23.11.25)


(クリックすると拡大します。)

 ある月に退院した人たちがそれぞれ何日間入院していたのかを平成20年「患者調査」のデータをもとに作成されています。

1ヶ月間の退院患者数は合計106.4万人です。(0歳~90歳以上)

横軸は入院していた日数、縦軸はそれぞれの入院日数に対応した人数(単位千人)です。

例えば、グラフより退院した人の中で7日間入院(7泊8日)していた人が約5万1千人いたことになります。

横軸の目盛りは、0日が日帰り(0泊1日)、1日が1泊2日に対応しており、中央値(メジアン)8日とは8泊9日になり、106.4万人の真ん中の53.2万人目の人がこの中にいることになります。


 このグラフを元に入院給付金(期待値)と保険料を試算してみます。
入院日額は1万円とします。

7日間入院(7泊8日)していた患者について、5.1万人に入院日額1万円×8日分が給付されたとすると、

給付金合計額=5.1万人×8万円=40.8億円

40.8億円を日本の人口1.26億人(12,600万人)に均等に分けたら、

平均値=40.8÷1.26=32.4円

となります。
また期待値として計算すると、7日間入院する発生確率は、

発生確率=5.1万人÷1.26億人=0.000405

期待値=発生確率×給付金額=0.0004×8万円=32.4円(平均値と同じ)

 この結果より、入院給付金1万円の医療保険に加入すると、7日間(7泊8日)の入院では平均すると32.4円もらえることになります。(平均給付額)

参考
日本の人口1.26億人がすべて保険加入者とはなりませんが、被保険者数が100万人と考えた場合でも大数の法則より発生確率は同じとなります。
ただし、中医協のデータには0歳児や100歳の人また保険加入が困難な人も含まれていますから、保険診査により選択されることを考慮すると、この発生確率は多少低下するかも知れません。


 期待値は全ての場合の総和なので、入院日数が0日から120日までの全期間について同様の計算をした結果が次のグラフです。


(クリックすると拡大します。)

 グラフでは30日、60日のところで折れ線が枝分かれしていますが、30日型は30日を過ぎると、それ以降は30日分しか給付金が出ないので60日型や120日型よりも折れ線が下側(給付金が少ない)になってしまいます。

60日型も60日を過ぎると120日型よりも折れ線が下側になります。

 中医協のグラフでは1日目が最大値となっていますが、このグラフでは入院日数に応じて給付額が増えるので、8日前後に期待値のピークがあり、前記計算のとおり32.4円となっています。

 入院限度日数120日(120日型)について0日から120日までの全期間の平均給付額の総和を取ると、1,374円となります。

この金額が120日型の純保険料(月額)となります。

同様に60日型の純保険料は、1,292円、30日型では1,056円となります。

ちなみにライフネット生命の「じぶんへの保険(60日型)」では、20歳男性、入院日額1万円、終身払いとすると、保険料は2,297円ですから、純保険料を1,292円とすると原価率は56%ぐらいになります。


 さて、「日帰り入院」について検討評価してみましょう。

日帰り入院は大腸ポリープなどの軽易な手術で行われつつありますが、まだまだ発生確率は高くありません。

発生確率と平均給付額は、

発生確率=3万人÷12,600万人=0.00024

平均給付金額=0.00024×1万円=2.4円

 したがってこの2.4円をもらうためには、保険料としてじぶんへの保険では4.3円(1.8倍)を支払い、大手生保では8円(3.3倍)を支払うことになります。(この倍率は7泊8日の場合も同じです。)

しかし入院給付金をもらうためには診断書が必要ですから、診断書が8千円とすると、給付金を1万円もらっても実質は2千円の利益にしかなりませんから、平均給付金額は、

平均給付金額=0.00024×2千円=0.48円

この0.48円をもらうためにじぶんへの保険では4.3円を支払い、大手生保では8円を支払うので、得られる金額の9倍から17倍の保険料を払っていることになります。

これは保険会社がぼったくりをしているのではなく、契約する人が賢くないのです。

 そもそも、日帰り入院は保険診療なら1~2万円(例:内視鏡的大腸ポリープ(2センチ未満)切除術15,000円)程度ですから、貯金から支払うのがもっとも賢い方法なのです。

 それに日帰り入院を重視される方も、自動車保険(任意保険)では車両保険を付けると高いので、5万円の損害までは不担保(保険が出ない)として、保険料を安く抑えているのではありませんか。

 車ではチョットしたへこみやキズなどの修理にも保険が使えるようにすると保険料が高く、また等級も下がってしまうので、皆さんは賢く不担保金額を設定し、なるべく保険を使わないようにしていませんか?

 ですから保険の賢い使い方は、「ドカンと事故ったら」「大金が必要になったら」助けてくれる保険に限定することなのです。

わずかな給付金をもらおうとすると、そのコストはべらぼーに高いのです。

 昔々の定期付き終身保険の入院特約が7泊8日だったのは、そのころの保険会社は経営も考え方も健全だったので、常識として保険を使うべき基準というものをちゃんと考えて設計していたのです。

消費者ニーズになんでも応えることが絶対に正しいわけではないと思います。



保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。





2012年12月23日日曜日

宝くじ症候群


年末は宝くじの季節です。
キムタクのCMが目を引きます。


宝くじは不思議なもので、なぜかしら自分だけは「当たる」と思ってしまいます。

私は「期待値」のことも、宝くじの当たる確率が1等は1000万分の1であることも、そして還元率が45.7%しかないこともよく知っています。

でも、それでも私だけは特別で「当たる」気がしてしまいます。

知識では分かっているつもりでも、宝くじを見ているとなんとなくワクワクした気分になり、抽選会までは本当に「当たる」気分になってしまいます。(これを主観確率といいます。)

そして、年が明けるとやっぱり・・・「夢」でした。


保険も逆の意味で「当たり」がでたらどうしようという心情が大きく影響します。

合理的に考えればこんな損な契約をなぜ続けるのか理解できないのですが、でも万一(かなりの確率で起こりそうな気がして)何かあったらとの「思い」から保険を止められない方が多くおられます。

それはまさしく「安心」という宝くじを買っておられるのでしょう。(この場合「ハズレ」となればハッピーとなります。)

わたしはその心情は十分理解できますし、契約を継続されることも精神衛生上良いと思います。
毎日心配なくぐっすり眠れるのであれば、お金の問題はともかく、これに勝ることはありません。


一方、保険料の負担が重く保険を止めたいのだけれど、どの保障もいざとなると切り捨てることが出来なくて、思い悩んでおられる方も多いと思います。

この悩みの解消はなかなか難しいのですが、一つ一つの「不安」について具体的に考えてみると「保険」だけが解決策とは限らないことを納得して行くのも一つの方法です。

「うちはガンの家系なので、医療保険の他にがん保険はしっかり確保しておきたい。」と言われる方が多くおられます。

たぶんそのとおりで、ガンになる可能性は低くないと思います。

でもそうなった時に、家計のリスクとしては40万円程度です。

現在、ガンは「死」に至るリスクはかなり低くなり、ガンのリスクとは家計負担となるこの「40万円の出費」なのです。

この出費に対して医療保険とがん保険双方から100万円を遙かに超える給付金がもらえたらとてもハッピーかも知れませんが、そのために200万円を超える保険料を支払っているとしたら、あまりお得とは言えないのではないでしょうか。

それなら貯金から40万円を支払った方が長い人生ではお得になります。

参考
ガン診断給付金をもらった直後に保険を解約した場合、差し引き保険料を上回る給付金がもらえ、得したことになりますが、ガンで手術した直後にそのような「決断」をできる人はめったにいないと思われます。


長い人生には病気などの「不幸」もありますが、結婚や出産などの「幸福」がとてもいっぱいあります。

「不幸」ばかりに心を捕らわれるより「幸福」への備えを充実させることで、人生も家計もハッピーになれるかも知れません。

特に独身の方は、社会保険がしっかりしているのなら、将来の幸せに備えて貯蓄を第一優先にすることをお勧めします。


でも合理性だけで生きて行けないのが人生ですから、時には「宝くじ」も必要なのです。

私は知っています「宝くじ」は当たらないことを。
ですから1等前後賞ネライで300枚も買うようなバカなことはしません。

賢く(?)10枚ぐらいで・・・・・

2012年10月28日日曜日

来店型保険ショップの実体

おもしろい記事がありました。

来店型保険ショップに相談したいと思っている方はぜひご一読ください。

週刊ダイヤモンド

2014/12/12 02:00   【共同通信】
保険の乗り合い代理店を一斉検査 金融庁方針、来月にも10社


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。


2011年10月23日日曜日

保険の正しい使い方

保険ほど横並びの比較がむずかしく、またお得かどうか分からない商品はないと思います。

保険の保障内容も用語が難解なため、積極的に勉強し理解して契約される方は少ないのが現状だと思います。

テレビや車は高くても色や格好良さに満足できればそれはそれで良いと思いますが、形のない保険ではずーと「この保険にして良かったのだろうか?」という疑問が晴れないのではないでしょうか。

つまるところ「皆さんこのくらい加入されてますよ!」「これで一生ご安心ですね!」とか言う保険屋さんの言葉を信じている方が多数だと思います。

したがって「そこが狙い目」とばかりに保険屋さんは「2人に1人はがんになる」ことを知っていますか?
胃がんになったら医療費は約300万円もかかるんですよ!

などと脅しを掛けて来ます。

そのように言っている保険屋さんは「保険は手厚いほどよい」と考えているのです。

まじめに保険を営業している人ほどそうなのかも知れません。
いざと言うときにしっかり保険金がもらえる方がよいと信じきっているのです。

保険営業としての喜びは「保険金」や「給付金」が支払われたお客様から「ありがとう」と言われることです。

その反対が、給付金の問い合わせに対して「保険は出ません。」と言わざるを得ないときです。

したがって経験を積むほど保険屋さんは手厚い保障を売ろうとします。
当然そうすることで自分の収入も増えます。

このような状況ですから、「保険は保障が手厚いほどよい。」という考えがまだまだ多くあります。

事実日本では90%を超える人が保険に加入しており、しかも高額な保障に加入しており、保険大国と言えます。

一方長引く不況から「保険は安ければよい」という考え方もだんだん増える傾向にあります。

では適切な保険とはなんでしょう。
その正しい使い方はどうしたらよいのでしょうか。

正解は難しいのですが、私の考え方は次のとおりです。

1 まず保険には加入しない。
2 人生において必要となる住宅資金、教育資金、老後資金などは計画的に貯蓄する。
3 病気や事故などの人生のリスクに対して「基本は貯蓄から支出」し、貯蓄が少ない時期、必要保障額が大きい時期に「必要最小限度の保険に加入」する。

必要最小限度の保険とは、
死亡保障(必要保障額)については、遺族の生活費と教育費が目的となります。
 
厚生年金の加入者であれば必要とする金額の70%程度は遺族年金でカバーできますから、不足する30%程度を必要とする期間だけ保険に加入すればよいのです。
                           
医療保障についても、健康保険の高額療養費制度傷病手当金などからの給付が手厚いので、毎月の負担額も約9万円に抑えられ、また収入保障が66%もありますから、医療保険からは入院10万円+手術10万円ぐらいが給付されれば十分です。

以上を大雑把なライフプランとして記せば、
独身時代 保険は不要、貯蓄に重点

結婚、子育て時代 死亡保障に加入、貯蓄

40代後半 死亡保障の減額、医療保険に加入、貯蓄と資産運用

定年後  保険は不要(医療保険は継続)、資産の運用

この考え方で保険に加入されれば、9割超の方は「やっぱり得した!」となり、1割未満の方は「入っとけば良かった!」となります。

ついでに、
保険の悪い利用の仕方その1
30代前後で終身保険や年金保険に加入すること。
理由:低金利かつ固定金利の商品であり、万一の場合の流動性がない。
正しい方法:財形貯蓄、確定拠出年金、外貨MMF、その他預貯金

保険の悪い利用の仕方その2
年代にかかわらず介護保険に加入すること。
理由:こちらを見てください。

保険の悪い利用の仕方その3
銀行や郵貯の勧める保険に加入すること。
理由:窓口販売のコスト分だけ付加保険料が高い。
正しい方法:自分で調べてネット通販から買う。

保険も金融商品ですのでご加入は自己責任でお願いします。

保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。

2011年10月8日土曜日

保険選びをする時の基本的な考え方

保険選びに関する私の考え方を記します。

行動ファイナンス理論に「メンタルアカウンティング」という分析結果があります。

「心の会計」と訳されていますが、いわゆる「お金に色を付けて管理したがる」傾向が多くの人に観察されるそうです。

毎月の支出が多く節約に努力している人でも、臨時的な収入があると、理由にならない理由を付けて、たとえば「自分へのご褒美」と言って無駄遣いをしてしまう人。

未来の10万円よりも目先の1万円をうれしがる人。

でもはっきり言って「お金」には色がついていません。

ただ現在価値の比較として「損」なのか「得」なのか、「多い」か「少ない」か、または「同じ」なのかがあるだけです。

仕事で汗水垂らして得た10万円もパチンコで稼いだ10万円も、保険のお祝い金の10万円も「絶対的な価値」は等しく10万円なのです。

毎月の給料が支払われたときは「当然」と思い、思いがけない臨時の収入があると「舞い上がるほど嬉しい」と思ってしまうのが普通なのかも知れませんが、「お金」を考えるときには「感情的」に見てしまうと「損」となる場合が多くあります。


貯蓄の場合、「これは使えないお金」と考え、心にカギを掛けてしまうような場合も「メンタルアカウンティング」なのですが、これはたいへんよい習慣だと思います。


個人を相手にするビジネス(金融)の世界では、商品開発やマーケティングにこの「メンタルアカウンティング」が応用(悪用)されています。

つまりお客様に「お得感」を持たせつつ利益率を拡大する方法として利用されています。

一番良い例が「毎月分配型の投資信託」です。

合理的に考えれば、「毎月分配型の投資信託」は毎回配当に掛かる税金及び長期的な複利効果がないため「損」な商品であることは明らかです。(証券会社の人には常識となっています。)

また保険商品としては、特約の「お祝い金」や「女性疾病」などがあります。

「お祝い金」や「女性疾病」などについては、基本となる疾病の保障は確保されているのに加えて追加の保険料が上乗せされるので、保険会社側としては客単価のUPが図れる強力な武器となっています。

千円程度のわずかな保険料で付けられる特約という印象を契約者に持たせ、「お得感」をアピールしていますが、事実はお得ではまったくなく、原価が40%程度なので、保険料の60%は保険会社(営業社員)のもうけとなっています。
(たとえば特約としてお祝い金10万円を契約した場合、その保険料分を貯蓄していたら20万円以上貯まっていることになりますから、金融商品としての特約は「損」な商品であるといえます。)

なぜそのような「損」な契約をしてしまうのでしょうか?

それは契約者側には「支払」と「見返り(配当、給付)」との均衡が取れているのかどうか判断できていない所をうまく利用されているのです。

一方、保険会社側は、死亡確率や疾病の確率など詳細なデータを保有しており、どの特約の原価が何円で利益率何パーセントで売るのかが計算されています。

付加保険料に関する投稿で説明したように、保険は確実に保険会社側が儲かるように設計されているのです。

金融商品については、法律でリスクや資産の運用状況、手数料などの詳細について販売業者に説明責任が課されており、透明性が格段に進歩しましたが、保険における保険会社と消費者間の情報格差はいまだ極めて大きなものがあります。

というより、保険の実体はいまもって厚いベールに包まれていると言ってよいでしょう。


では一般消費者は保険選びをどうしたらよいのでしょうか?

それは、「必要とする金額」がもっとも安い保険料でもらえる商品を選ぶことです。

「必要とする金額」とは「死亡したとき」に必要なお金。(遺族補償)

そして「病気になったとき」に必要なお金です。

死亡したとき+三大疾病+介護+身体障害+・・・このような特約は典型的な「ムダ」です。

病気になったとき+女性+がん+お祝い金+・・・これも「ムダ」の典型です。

保険金や給付金が支払われる原因は「特約」により様々あります。

しかし家計のリスク管理を考えた場合、病気のときなどに支払った合計金額に対して、理由はともかく保険からその額に等しい現金が支払われればよいことになります。

病気の種類と特約がうまく一致しなくても、とにかく必要なお金が給付されればよいのです。

女性疾病やがんなどの場合、不安に駆られてとにかく特約を付けたがる人がいますが、主契約の医療保険の入院日額と手術給付でほぼすべての病気をカバーできるようにするのが保険選びでは正解になります。

特約に関する誤解として、主契約で足りないところを特約で埋め合わせると考えておられる人がいますが、正しい理解として、特約は主契約の「上乗せの保障」になります。

以上から保険選びは、質(給付理由)は重要ではなく、量(金額)が重要なのです。

一方「主契約+特約」の組み合わせで支出を賄っても、「主契約」だけで賄っても保険の原価率は「同じ」なので損得はないと考える方がおられるかも知れません。

厳密にはそのとおりなのですが、多くの方は、主契約で保障が十分なのに、更に「特約」を上乗せしてしまう(保障をふくらましてしまう)ことが「ムダ(損)」なのです。

「特約」選びにはまり込むと、「感情(不安心理)」や「お得感」によって判断してしまいます。

賢い保険選びのためには「主契約は必要(額)を満たしているか?(支出=収入)」だけを考えて判断することが大切です。

また蛇足として、「保険に何を求めているのか」をお客に言わせて、それに合いそうな保険をお勧めし利益を得ているFPがいますが騙されてはいけません。

保障内容などの「質」の世界にはまり込むと高額な保険を契約させられてしまいます。

大切なことは保険料と給付内容の「量」の比較なのです。

でもこれができるFPはほとんどいないのが現状です。
(保険屋さんは、他社の商品と比較し誹謗中傷にあたるような行為は法律で禁止されています。)


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。


2010年12月4日土曜日

死亡保障を割安な保険料にする方法

死亡保障(いわゆる生命保険)には2種類あります。
貯蓄タイプの終身保険と掛け捨てタイプの定期保険です。
保険料は定期保険が断然安くなります。
理由はこちらをご覧ください。

終身保険は割高であり、低金利の現状ではあまりお勧めできる商品がありません。
詳しくはこちらをご覧ください。

ですから現状では、死亡保障には定期保険をお勧めします。

定期保険は一定期間、死亡または高度障害になったときに契約した保険金を受け取れますが、その保険金は残された遺族のための生活費や教育費です。

したがって、子供の成長と共に教育費は減り、妻の余命もだんだんと短くなり合計の生活費は減って行きますから、保障額(保険金額)は被保険者の年齢と共に低下します。

最近では、このように必要補償額の低下に合わせ、合計の保険金額がだんだん低下して行くタイプの生命保険(収入保障型の保険)に人気があります。

収入保障型の保険は、被保険者が熟年になるにしたがって保険金額が低下して行きますから、むだが少なく、通常の定期保険よりも割安な保険料となります。

収入保障型の保険のしくみは、遺族補償として保険金をまとめて貰うのではなく、家族の生活費として毎月一定額(つまり月の収入を保障してくれる。)を契約満期まで受け取れるものです。

被保険者の死亡年齢が上がるほど、契約満期までの期間が短くなるので、結果としてその間の受取額がだんだん少なくなるという訳です。

注:この保険については、被保険者が死亡したときに相続税が、年金受取時に所得税が課税されていましたが、最高裁で二重課税は違法と判断が出たので、今後は所得税が課税されませんから(配当金には課税されます。)よりお得度が増します。

さて、ここまでは一般的なお得情報ですが、より徹底して保険料を下げたい方へのアドバイスです。
ご紹介するのは勤め先の会社で加入する「総合福祉団体定期保険・団体定期保険」です。
いわゆる「団体保険」と言われている、会社などの同一組織内の人たちだけが入れる割安な保険のことです。

団体定期保険は、企業(団体)の従業員や役員の方を被保険者として一括で保険会社と契約し、被保険者の死亡・高度障害に対して保険金を支払う1年更新の定期保険です。

その目的は、社員の万が一の場合に対して、会社として死亡退職金や弔慰金などを支払うとともに、その上乗せの給付を行うもので、会社などの団体において広く活用されている割安かつ手軽な保険です。

保険料を企業が負担し、従業員全員の加入を原則とする「総合福祉団体定期保険(Aグループ保険)」と従業員が保険料を負担する任意加入の「団体定期保険(Bグループ保険)」があります。

注:「団体扱いの保険」とは異なります。出入りの保険屋さんと契約する保険は「普通保険」であり、保険料の払方が給与天引きとした場合に「団体扱い」として多少の割引があります。会社を退職しても「団体扱い」の割引がなくなるだけで、契約は継続します。

「総合福祉団体定期保険」の特徴は、

○保険料は無料(会社負担)

○業務内、業務外にかかわらず災害や疾病による死亡・高度障害を保障

○簡単な告知書に記入(保険加入の同意書が必要です。)

○災害総合保障特約の付加(事故による身体障害または入院について給付がある。)

○加入時期が限定

○企業にとっては保険料は全額損金算入が可能(個人企業では必要経費)

○会社を退職したら保障はなくなります。

保険料が無料ですから、これは絶対お得です。
会社にこの制度があるなら、是非加入すべきです。
ただし、保険金額は400万円~1000万円程度なので、これだけで十分とは言えません。

「総合福祉団体定期保険」がない会社では「団体定期保険」があります。
その特徴は、

○保険料は従業員の負担(かなり割安です。)

○保険料は天引き

○簡単な告知書に記入(高額な場合でも医師による診査はありません。)

○保険金額は任意(加入口数により上下し、高額な保障も可能 *)

○年齢にかかわらず一定の保険料

○1年ごとに自動更新

○1年ごとに決算され、配当金(割戻金)がある(10~30%程度)

○会社を退職したら保障はなくなります。

*  加入口数には限度があります。

具体例
私は、航空自衛隊に勤務していましたので、その間防衛省の「団体定期保険」に加入していました。
この保険は国内最大規模の「団体定期保険」で、加入者が25万人(全自衛官及び全防衛省職員)もいます。

私の加入状況
1口100円の保険に100口加入
保険料は毎月1万円が天引き

さて保険金額はいくらくらいだと思いますか?

合計で 6,000万円(病気死亡)
災害で死亡すると  8,000万円にもなります。

割安な保険料で知られるライフネットの「かぞくへの保険」と比較します。
30歳男性
保険金額 6,000万円
保険期間 20年間(50歳まで)
保険料  9,568円
注:この保険金額では定期健康診断の結果表(コピー)を提出する必要があります。

防衛省の「団体定期保険」では、
保険料 10,000円(年齢にかかわらず一定)
簡単な告知だけです。

一見すると「かぞくへの保険」が安いように見えますが、「団体定期保険」では配当金が30%ぐらいあります。
(毎年度決算し、配当金は6月のボーナス前に現金で還付されます。私の場合は100口で約4万円ぐらいでした。)

したがって、実質の保険料は 7,000円程度になります。
それに災害死亡は8,000万円ですから、断然「団体定期保険」が割安です。
たぶん国内最安値の保険だと思います。
特に40歳、50歳になっても1口100円のままなので、50歳過ぎはほぼ純保険料に近くなります。

(なんと驚くことに日本生命がこの保険の幹事会社です。団体定期保険は薄利多売の保険ですが、日生さんは普通保険でも薄利多売の保険を売ってもらいたいものですね。)

この保険だけで、家族への保障は十分すぎるので、私は普通保険には一切加入していませんでした。

団体定期保険は、勤務先の会社(労働組合)が斡旋している保険です。
割安かつ給与天引きがこの保険の利点なのですが、積極的に売り込む人(担当部署)がないのでいまいち普及していないようです。

団体定期保険がいかにお得なのかを知らないため、出入りの保険屋さんに騙されて高額な保険に入ってしまっている人を私は多く見ています。

多少の知識と算数ができるならば、自分が数百万円も損をしていることに気が付くはずなのですが、日々の100円の節約には努力しても、「保険」の節約は避けてしまっているようです。

たぶん「めんどうくさい!」「保険はどれもみんな同じ」と思っているのでしょうが、とんでもないことです。

私は、「総合福祉団体定期保険・団体定期保険」を声を大にして「お勧め」します。


参考
保険会社の原価率比較


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