機構団体信用生命保険(機構団信)が正式名称です。
機構とは、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)のことで、現在は法律に基づき設置された独立行政法人となっています。
機構の業務はフラット35などの債権買い取りとともに、住宅ローンを借りる人と直接、生命保険(機構団信)の契約も行っています。
生命保険の一種である機構団信は、フラット35や機構等の融資を受ける人が任意に加入できます。
機構団信の契約内容は次のとおりとなっています。
・契約形態
住宅金融支援機構が保険契約者および保険金受取人となり債務者(住宅ローンを借りる人)を被保険者(加入者)とする団信契約を生命保険会社(全共連)との間に締結し、生命保険会社から支払われる保険金によって残債務を弁済する形態となっています。
・保障範囲
死亡・高度障害(3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)の場合も保障する3大疾病付機構団信もあります。)
・加入金額(保障金額)
借入額(住宅ローン残額)と同額(万が一の場合には、遺族等にローン返済義務が残らない。)
・対象年齢
満15歳以上 満70歳未満
・保険料
年払い、加入年齢に係わらず同一料金(加入者の増減や年齢構成等により、将来変更される場合があります。事実2009年4月に3割アップしています。)
注:税法上の生命保険料控除の対象となりません。
・告知内容(一般の生命保険よりは軽易な内容です。)
最近3ヶ月以内の医師の治療・投薬の有無
過去3年以内の手術、2週間以上にわたる医師の治療・投薬の有無
手足の欠損・機能障害の有無
背骨・視力・聴力・言語・そしゃく機能の障害の有無
注:告知書の内容に基づき、加入の諾否を地域幹事生命保険会社が決定します。
さて、機構団信がお得なのかどうかを、次回に純保険料及び一般の生命保険と比較してみます。
続く
住宅ローンを借りるときの団体信用生命保険はお得か?(その2)
2010年12月24日金曜日
2010年12月23日木曜日
住宅ローンを借りるときの団体信用生命保険はお得か?(その2)
機構団信がお得かどうかを判断するのに、次の前提と、データを使用しています。
前提は、フラット35の借入額2000万円、期間35年、金利3%(固定)としています。
計算モデルとしては、30歳男性で2000万円借りた場合と40歳で2000万円借りた場合の2通りについて試算をした結果です。
保険料の算出に当たっては、借入後の加入者の年齢とその時点の借入残額を元に試算しています。
できるだけデータを集めて試算しましたが、一部は比例配分によりデータを補完したり、保障額を2000万円ピッタリにすることができませんでしたので、参考値として見ていただければよいと思います。
試算結果を上図に示しています。(図をクリックすると拡大できます。)
図の縦軸は年間の保険料になります。
【純保険料】
基礎資料として標準生命表2007を使用しています。
30歳で借入した場合(青色)と、40歳で借入した場合(水色)の純保険料(純粋に保険給付に必要な保険料のみ)の推移を示しています。
30歳の青色に比べ40歳の水色が大きく上がっていて、10歳の違いにより保険料が2倍ぐらいになってしまうことが分かります。
【機構団信】
機構団信の保険料の推移を30歳の場合(オレンジ色)で示しています。
純保険料が年齢と共に一旦増加した後急低下しているのに比較し、機構団信では、経過年数とともに保険料が低下しているのが大きな特徴となっています。
50歳以降の保険料は純保険料を下回るほどに低下しています。
機構団信は、加入年齢にかかわらず、借入額だけで保険料が決まりますから、40歳の場合も同様の推移となります。
【1年定期保険】
DIY生命の「1年組立保険」の保険料をピンク色の線で示しています。
濃いピンク色が30歳の場合、薄いピンク色が40歳の場合です。(70歳以降は加入出来ませんから、純保険料率80%として推算しています。)
グラフの傾向は純保険料と同じになり、30歳から44歳までは機構団信よりも安い保険料となっています。
40歳からの場合(薄いピンク色)は、当初4年間は機構団信よりも安い保険料となりますが、15年後には機構団信の2倍、21年後に3倍、30年後に7.4倍の保険料となります。
払込総額の比較は(その3)に投稿します。
続く
住宅ローンを借りるときの団体信用生命保険はお得か?(その1)
2010年12月22日水曜日
住宅ローンを借りるときの団体信用生命保険はお得か?(その3)
保険がお得かどうかはやはり支払総額を比較しないと分かりませんので、以下にその比較をしてみました。
【払込総額の比較】
還元率(=純保険料÷保険料)を払込総額の後の(%)に示しています。
%の値が大きいほど「お得」になります。
純保険料
30歳の場合 99万円(100%)
40歳の場合 233万円(100%)
機構団信
30歳の場合 149万円(66%)
40歳の場合 149万円(156%)
1年定期保険
30歳の場合 165万円(60%)
40歳の場合 321万円(73%)
以上の他に参考として収入保障保険の場合を以下に示します。
具体例としては、ネクスティア生命の「カチッと収入保障」で試算しています。
年金受取に代えて一括受取額を2224万円、災害割増500万円、保険期間35年として試算しています。
30歳加入の場合
保険料月額 2,878円
年間保険料 34,536円
累計保険料 1,208,760円(82%)
40歳加入は試算が出来ませんが、35歳加入の場合は累計保険料が175万円になります。(機構団信よりも26万円アップします。)
以上からの結論は次のとおりです。
・1年定期保険は44歳までは機構団信よりも安い保険料となりますが、払込総額では機構団信が16万円お得になります。
・34歳ぐらいまでは、収入保障保険が機構団信に比較し払込総額で(30歳の場合で約28万円)安くなります。
・35歳以降については断然機構団信がお得です。
・40歳で加入した場合、機構団信の保険料は純保険料よりも安くなり、いまの世の中にこれほどお得な保険はありません。
注意1:機構団信の保険料は逐次見直しされています。この試算は現時点のものであり、払込総額は増加することがあります。
注意2:1年定期保険については、勤務先に「団体保険」があれば、そちらの方がもっと割安となる可能性があります。
注意3:機構団信に2000万円で加入した場合、既契約の生命保険については原則的に2000万円を減額できます。(同じ死亡保障ですから、2重に掛ける必要はありません。)
その他の機構団信に関する注意事項はこちらをご覧ください。
住宅ローンを借りるときの団体信用生命保険はお得か?(その1)
住宅ローンを借りるときの団体信用生命保険はお得か?(その2)
保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。
【払込総額の比較】
還元率(=純保険料÷保険料)を払込総額の後の(%)に示しています。
%の値が大きいほど「お得」になります。
純保険料
30歳の場合 99万円(100%)
40歳の場合 233万円(100%)
機構団信
30歳の場合 149万円(66%)
40歳の場合 149万円(156%)
1年定期保険
30歳の場合 165万円(60%)
40歳の場合 321万円(73%)
以上の他に参考として収入保障保険の場合を以下に示します。
具体例としては、ネクスティア生命の「カチッと収入保障」で試算しています。
年金受取に代えて一括受取額を2224万円、災害割増500万円、保険期間35年として試算しています。
30歳加入の場合
保険料月額 2,878円
年間保険料 34,536円
累計保険料 1,208,760円(82%)
40歳加入は試算が出来ませんが、35歳加入の場合は累計保険料が175万円になります。(機構団信よりも26万円アップします。)
以上からの結論は次のとおりです。
・1年定期保険は44歳までは機構団信よりも安い保険料となりますが、払込総額では機構団信が16万円お得になります。
・34歳ぐらいまでは、収入保障保険が機構団信に比較し払込総額で(30歳の場合で約28万円)安くなります。
・35歳以降については断然機構団信がお得です。
・40歳で加入した場合、機構団信の保険料は純保険料よりも安くなり、いまの世の中にこれほどお得な保険はありません。
注意1:機構団信の保険料は逐次見直しされています。この試算は現時点のものであり、払込総額は増加することがあります。
注意2:1年定期保険については、勤務先に「団体保険」があれば、そちらの方がもっと割安となる可能性があります。
注意3:機構団信に2000万円で加入した場合、既契約の生命保険については原則的に2000万円を減額できます。(同じ死亡保障ですから、2重に掛ける必要はありません。)
その他の機構団信に関する注意事項はこちらをご覧ください。
住宅ローンを借りるときの団体信用生命保険はお得か?(その1)
住宅ローンを借りるときの団体信用生命保険はお得か?(その2)
保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。
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