2010年12月23日木曜日
住宅ローンを借りるときの団体信用生命保険はお得か?(その2)
機構団信がお得かどうかを判断するのに、次の前提と、データを使用しています。
前提は、フラット35の借入額2000万円、期間35年、金利3%(固定)としています。
計算モデルとしては、30歳男性で2000万円借りた場合と40歳で2000万円借りた場合の2通りについて試算をした結果です。
保険料の算出に当たっては、借入後の加入者の年齢とその時点の借入残額を元に試算しています。
できるだけデータを集めて試算しましたが、一部は比例配分によりデータを補完したり、保障額を2000万円ピッタリにすることができませんでしたので、参考値として見ていただければよいと思います。
試算結果を上図に示しています。(図をクリックすると拡大できます。)
図の縦軸は年間の保険料になります。
【純保険料】
基礎資料として標準生命表2007を使用しています。
30歳で借入した場合(青色)と、40歳で借入した場合(水色)の純保険料(純粋に保険給付に必要な保険料のみ)の推移を示しています。
30歳の青色に比べ40歳の水色が大きく上がっていて、10歳の違いにより保険料が2倍ぐらいになってしまうことが分かります。
【機構団信】
機構団信の保険料の推移を30歳の場合(オレンジ色)で示しています。
純保険料が年齢と共に一旦増加した後急低下しているのに比較し、機構団信では、経過年数とともに保険料が低下しているのが大きな特徴となっています。
50歳以降の保険料は純保険料を下回るほどに低下しています。
機構団信は、加入年齢にかかわらず、借入額だけで保険料が決まりますから、40歳の場合も同様の推移となります。
【1年定期保険】
DIY生命の「1年組立保険」の保険料をピンク色の線で示しています。
濃いピンク色が30歳の場合、薄いピンク色が40歳の場合です。(70歳以降は加入出来ませんから、純保険料率80%として推算しています。)
グラフの傾向は純保険料と同じになり、30歳から44歳までは機構団信よりも安い保険料となっています。
40歳からの場合(薄いピンク色)は、当初4年間は機構団信よりも安い保険料となりますが、15年後には機構団信の2倍、21年後に3倍、30年後に7.4倍の保険料となります。
払込総額の比較は(その3)に投稿します。
続く
住宅ローンを借りるときの団体信用生命保険はお得か?(その1)