2014年7月17日木曜日

保険会社の原価率比較

2014/7/17更新
メディケア生命「メディフィット定期」が最安値(1,612円)となりました。

2014/6/18 更新
アクサダイレクト生命保険「カチッと定期2」の保険料を更新しました。
保険金1千万円当たりの保険料は1,640円となり、ほぼかぞくへの保険の保険料1,631円と並びました。



10年定期保険(無配当)について以下の各社の原価率を比較してみました。

メディケア生命「メディフィット定期
アフラック 「Lightフィットプラン
メットライフ 「スーパー割引けんこう
オリックス生命 「Bridge(ブリッジ)
オリックス生命 「ファインセーブ
かんぽ生命 「新普通定期保険
アクサダイレクト生命保険「カチッと定期2
ライフネット生命 「かぞくへの保険
富国生命 「無配当定期保険
明治安田生命「個人定期保険
日本生命 ニッセイみらいのカタチ「定期保険
NKSJひまわり生命「無配当定期保険
楽天生命「楽天生命ラブ



原価(純保険料)については、前回投稿のデータを使用しています。


前回投稿のデータより、保険金1千万円、10年定期の原価(月額)
35歳(男)  1,199円
30歳(男)    857円


原価率=純保険料(原価)÷月額保険料


純保険料とは、保険料のうち、保険金や給付金として契約者に返される金額(原価)です。

つまり原価率100%とは、保険料のすべてを保険金や給付金として契約者に返してくれることになります。(とてもすばらしい保険と言えます。)

原価率が30%とは、保険料の70%を保険会社が取り、30%を保険金や給付金として契約者に返してくれるということです。(こういう保険をぼったくり保険と言います。)


算出した原価は20年簡易生命表(統計データ)から計算していますから、実際に保険会社から給付された保険金額から計算された原価率(単年度決算における原価率)とは異なります。

ネット生保などは、保険の販売開始から年数が経っていないため、契約はあっても、保険金の給付がまだ発生していないか少ないので、保険料収入と給付ベースで原価を出すことは適切ではありません。
このため各社を比較する方法としては、前回投稿の統計値を使用するのが最も公平と考えます。


保険料は35歳(男)について各社のシミュレーションから算出しています。

かんぽ生命は有配当、日本生命、富国生命及び明治安田生命は30歳(男)の場合になります。

ニッセイみらいのカタチ「定期保険」は、15年定期、30歳男性のデータですので、この場合1000万円の定期保険の原価として、1083円(独自に計算)をもとに補正し試算しています。


さて各社の原価率をグラフに示しました。



(表はクリックすると拡大します。)

原価率の高い順(優良な保険)に左から並べています。
優良体などの割引の場合は下の表をご覧ください。




メットライフの非喫煙優良体は原価率が90%と驚異的によい値(割安)です。
NKSJひまわり生命も非喫煙者健康体では82%となっています。(グラフでは標準体の値を示しています。)

メットライフの非喫煙優良体とは、身長、体重、血圧が規定範囲内に入れば適用されますが、私の感覚ではけっこう多くの人がクリヤーできそうな気がするものの、この数値を見ると、意外に少ないのかも知れません。

NKSJひまわり生命の非喫煙者健康体の基準は、BMIと血圧が規定値内とされています。BMI25以下の方はチャレンジする価値ありです。


以上の割引の場合を除いて順位を付けるとグラフに示したとおりになります。



1位は2014/7/17に発売されたメディケア生命「メディフィット定期」です。

これまで1位だったライフネット生命の「かぞくへの保険」よりも19円安くなっています。

19円は微妙な金額ですが、10年間では2280円の差となります。

3位は、2014年6月に保険料を値下げしたアクサダイレクト生命保険「カチッと定期2」です。1位の「メディフィット定期」よりも28円高くなります。

4位はNKSJひまわり生命「無配当定期保険」。見積りは3千万円で行っていますから、1千万円の場合は表の金額よりも多少割高となっているかも知れません。
(非喫煙者健康体なら保険金1千万円当たりの保険料は1,480円となり、ダントツ1位となります。)


保険金額を3千万にすると、1千万円当たりの保険料はこの表の価格よりも安くなります。
楽天生命ラブは、保険金額が3千万の場合、保険料は4,590円であり、1千万円あたりの保険料が1,530円となります。


上位はネット生保が鎬を削っており、原価率70%越えが6社となりました。(年内にはSBIホールディングスもネット生保に再参入するとアナウンスされており、激戦となりそうです)

定期保険についてはネット生保で価格競争が激化しているため、原価率が40%以下の大手生保は苦しい戦いを強いられそうです。

参考
メディケア生命保険は住友生命保険の子会社であり、実質的には国内大手である住友生命が本格的にネット生保に乗り出してきたと言えます。



一方ネット生保もここに来て新契約が伸び悩んでいます。

価格競争で保険料が下がることは良いと思いますが、ネット生保同士でつぶし合うことは、消費者にとっての利益にはなりません。

国内大手生保もやっと低価格化の動きが出始めていますから、ネット生保はここは踏ん張りどころだと思います。

ネット証券のように価格競争だけではなく、大手に対抗するための協力も必要なのではないでしょうか。

ネット生保の次なるビジネスモデルを期待しています。


最低の原価率はやはり国内大手生保の「明治安田生命」です。

対面販売のため手間暇がかかり「付加保険料」が下げられないのでしょう。

保険会社の財産は営業社員であり、そして最大のコスト(付加保険料の主因)がその営業社員への給与です。

しかし世の中がコスト削減に血のにじむ努力をしていると言うのに、原価率が32%とは国内大手生保には未だに護送船団(国の庇護のもと生保各社横並び政策)の感覚が染みついているのかも知れません。

ブービーはかんぽ生命です。
有配当なので保険料の割引が少ないのでしょうが、それにしても、殿様商売(郵便局での窓販)をしているかんぽ生命なら還元率がもっとよくてもいいのではと思うのですが。

いまだに国有企業ですから、親方日の丸的な非効率な経営体質がまだ残っているのかもしれません。

月額保険料で比較すると「メディフィット定期」はかんぽ生命の約半額となります。

かんぽ生命の原価率が35%しかないぼったくり保険であることには間違いありません。


続いての日本生命及び富国生命は、大手生保にしては◎(二重丸)の数値というところでしょうか。

日本生命のニッセイみらいのカタチは、これまでのパッケージタイプを止め、組み立て型の単品保険として発売された最初の商品です。

それなりに努力をしたのでしょうが、原価率39%ではネット生保の商品に比較すると、まったく勝ち目のない価格です。


いずれにしろ、賢い消費者の皆様には、保障性などであまり差の出ない定期保険では原価率で保険を選ばれることをおすすめします。


日本生命、明治安田生命及び富国生命については必要な補正をした後、横並びの比較をしています。




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