(グラフはクリックすると拡大します。)
2016/5/3
CO・OP共済「コープの介護保険」の参考情報はこちらにあります。
CO・OP共済(コープ共済)《たすけあい》医療コースについて分析します。
コープ共済は、他の共済と同様、組合員の相互扶助を理念にしており、《たすけあい》は保険料一律、死亡、医療、火災がパックされたお手軽総合保険です。
特徴は、年齢・性別にかかわらず保険料が一定であり、保障期間が64歳までの定期保険(終身保険に比較し保険料が割安)です。
死亡保障220万円、火災保険60万円ですので、保障の手厚さよりもお手軽感を全面に出した保険と言えます。
《たすけあい》医療コースは、総合保障+入院・手術保障を充実させた内容となっています。
入院日額1万円、手術16万円、270日以上の長期入院の場合60万円給付などです。
入院給付金は日帰りから給付され、入院限度日数が184日までとなっていますが、60日型全盛の医療保険の中にあって184日型や長期入院270日などの長すぎる保障期間には疑問があります。
しかし保険料が割安なのであまり気にしなくてもよいのかも知れません。
さてコープ共済《たすけあい》医療コース全体を俯瞰するため、同じ定期保険である「県民共済」とアリコの「やさしくそなえる医療保険(定期型)」を比較してみました。(表を参照)
「やさしくそなえる医療保険(定期型)」は【50歳男性】の保険料です。
医療保険の比較(レーダーチャート参照)
レーダーチャートの見方
6種類の病気や怪我になったときに支払うお金(自己負担額=医療費+差額ベッド代等)を100%とした場合の各保険からの給付率を6角形のグラフとして示しています。
グラフが100%の薄紫色の6角形よりも外側なら、支払ったお金よりも多くの給付金がもらえることになります。
COOP共済の評価
「《たすけあい》医療コースは薄紫色の6角形(自己負担額)をほぼカバーしており、全般的にバランスがよくとれています。
参考
がんなどの入院費用はいくらかかるか?
(乳がん) (脳梗塞) (急性心筋梗塞) (胃がん)
これは入院日額が1万円と高く、また手術給付金が手術内容により4万円から16万円が給付されることで、この6種類の病気などに対して適切な給付額となっています。
しかしニーズの大きい先進医療がないのが残念です。
手術給付金についても1000種類に拡大していないので、全般の印象としては「古い保険」です。
コストパフォーマンスがこの3商品中最も低くなっているのは、死亡保障や住宅火災の保証のために保険料が使われていることと、入院限度日数が184日と無駄に長くしているためです。
県民共済の評価
「総合保障2型」に特約として「がん特約」と「三大疾病特約」を付加し、保険料は2000円+1000円+1200円=4200円となっています。
入院日額は1万円ですが、三大疾病については5日目より日額が1.5万円となり、がん診断給付金も50万円が給付されるので、乳がんでは自己負担額の約2.3倍にもなります。
欠点は、手術給付金が1000種類に対応していないこと、先進医療が特約を合わせても300万円しか出ないことです。
コストパフォーマンスはこの3商品の中では最もよい値となっていますが、その原因はがん診断給付金が50万円上乗せされているためです。
アリコの評価
「やさしくそなえる医療保険(定期)」の特徴は、手術給付金が一律に20万円給付されるため、三大疾病では自己負担額を余裕でカバーするとともに、日常的な軽易な病気などではかえって給付割合が高くなり、虫垂炎では自己負担額の約2.3倍も給付金がもらえます。
また手術給付金は1000種類に対応しているので、日常的な病気への十分すぎる内容と言えます。
先進医療については2000万円も必要かどうかは別として十分な保証と言えます。
コストパフォーマンスが2位となっていますが、この原因は手術給付金を一律にばらまいていることと、80歳まで同一保障としているため、県民共済に負けてしまっています。
総合評価
1 コープ共済《たすけあい》医療コースはコンパクトに総合的な保障が詰め合わされており、かつ手頃な保険料で、医療保障も充実していますからお勧めします。
特に50歳以降で保険をお考えの方にお勧めします。
参考
50歳以降の方で終身医療保険に加入することはあまりお勧めできません。この年代の方のベストな選択支は一律保険料の「共済」です。とてもお得です。
一方、30歳ではアリコの保険料は2,087円に下がりますから、定額保険料の共済よりもかなり安くなります。(30代~40代では一律保険料の「共済」は割高となります。)
2 死亡保障+火災保険よりも医療保険を重視されるのであれば、COOP共済よりも県民共済が断然お勧めです。
がんの入院では自己負担額の2倍以上の給付金がもらえるのでとても安心です。
以上より私の結論は、COOP共済の《たすけあい》は熟年向けの商品と考えます。
参考
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「共済」の研究(共済と保険の違い)
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