2011年2月13日日曜日

保険に入る必要はあるのか?

こちらを見ればあなたの疑問を解決する投稿が分かります。)


国民の90%の方が生命保険に加入されています。

いわば「社会人としての常識」と考えても良いかも知れません。

でも、月々の保険料負担を考えると「ほんとうに保険って必要なの?」と思われている方も多くおられると思います。

この疑問に対するFPとしての解答は、

「保有資産などに恵まれていて、ご主人に万が一の場合でも遺族の生活費や教育費に困らない方は一切の保険に入る必要はありません。唯一のアドバイスは堅実な資産運用だけです。」

またそれほど恵まれてはいない中流の方へは、

「ご主人が半年程度入院し、収入が減っても貯蓄(200~500万円)で対応できる方は医療保険などはいっさい必要ありません。」

200~500万円の貯蓄って微妙な金額かも知れませんね。

「そのぐらいはあるよ!」と言われる方が割と多いのではないでしょうか。
特に60歳以降の方は。

60歳以降の方へのアドバイスは、厚生年金や共済年金を受給されておられれば、前記貯蓄を前提に、一切の保険は必要ありません。

個人事業主の方は貯蓄も収入も上記金額から500万円ぐらいアップします。

以上より、私の基準では国民の90%が加入しているのは多すぎと感じていますが、一方かなりの方については「加入をお勧め」することになります。


そこで大事なことは「保険選び」です。

「保険選び」について、雑誌やコンサルタントのアドバイスとして「あなたのニーズに合ったもの。」という言い方をしています。

「女性医療を付けたい。」「がんはやっぱり心配だから。」「先進医療や介護も・・・」

不安があると、あれもこれも特約を付けたいのが心理だと思います。

保険を売る側としては、そこが付け目なのです。

アカウント型みたいに、どうでもよいような「主契約」に盛りだくさんの特約を付けるパッケージタイプという異常な保険が売れている背景にはこの「あなたのニーズは?」というフレーズがあります。

「あなたのニーズ」とは根拠のない個人個人の「不安」に焦点をあてており、「最適な保険」を考えることにおいて適当とは言えないと私は考えます。

保険は精神安定剤ではないのですから。


わたしは統計的に「疾病やケガのリスクは均一で公平」と考えています。

リスク細分型保険では「喫煙」か「生活習慣病」などは統計値がありますが、一般にだれがどの病気になるのかはまったく予測できません。

はっきり言って、予想されるリスクはどの人でも均一と考えるのが適正なのです。
(事実、保険はどの人にでも均一な保険料ですから、リスクも均一として設計されています。)

ですからこの論理からは、

事故死の確率    00%
がんの死亡確率   00%
三大疾病となる確率 00%
女性特有の疾病の確率 00%
先進医療が必要となる確率 00%
・・・・・・・・            00%

以上から、あなたはどこまでのリスク(何パーセント以上のリスク)に備えたいのですか?

と言う質問がもっとも適切な質問であり、このデータにもとづき契約者として判断することが最もよい判断であると言えます。

根拠のない個人個人の「不安」を前提に保険を設計しても、保険屋さんは儲けても、あなたが得することはありません。

なぜなら保険は損する商品なのですから。


以上をまとめると、つぎのとおりとなります。

・保険は損をしますから、なるべく加入しないことをお勧めします。

・でも貯蓄が少ないと万が一の場合もあるので、必要最小限度の保険に加入することをお勧めします。

・保険金で儲けようと思ってはいけません。予想される自己負担額が給付されるだけでよいのです。

・つまり保険は「不安」で入るものではなく、合理的、経済的な考えで選ばなくてはいけません。


参考
保険の選び方


保険や家計全般の見直し相談についてはこちらをご覧ください。