結論から言えばお得ではありません。
また加入年齢が若い時ほど損をします。
以下に理由を説明します。
1 「新フリープラン」とはどんな保険なのか
養老保険です。
養老保険とは、保障期間があり、この期間について万一の保障をするとともに、満期には満期保険金が支払われます。
つまり加入者全員が死亡保険金または満期保険金がもらえます。
全員がもらえるので、保険金や満期保険金は支払った保険料程度となります。
ですから養老保険のお得度は返戻率で見ればよく理解できます。
返戻率:支払ったお金がどのくらい戻ってくるのかの率、100%なら支払った金額が全額戻ってきます。
2 「新フリープラン」の返戻率
加入年齢20歳、30歳、40歳(男性)について10年満期、保険金額100万円としてシミュレーションしました。(特約の「その日から」は付けていません。)
20歳の場合
保険料 8,560円(10年間の累計保険料 1,027,200円)
満期保険金 100万円
返戻率 97.4%
30歳の場合
保険料 8,560円(10年間の累計保険料 1,027,200円)
満期保険金 100万円
返戻率 97.4%
40歳の場合
保険料 8,610円(10年間の累計保険料 1,033,200円)
満期保険金 100万円
返戻率 96.8%
いずれも返戻率が支払保険料を下回っています。
3 定期保険部分の評価
しかし保障期間の10年間には死亡保障100万円(定期保険)が付いていますから、この評価も検討してみます。
この期間の死亡保障100万円に必要な原価(10年間の累計保険料)は次のとおりです。
カッコ内はライフネット生命の10年定期保険の見積り価格(10年間の累計保険料)です。
20歳 8,004円(13,104円)
30歳 10,284円(15,936円)
40歳 22,068円(30,960円)
注:ライフネット生命の10年定期保険の最低保険金額は500万円なので、カッコ内の保険料は保険金額を100万円当たりの額にしています。
支払保険料からこの死亡保障に必要な金額を引き、解約返戻率を再計算すると以下のとおりとなります。(死亡保障に必要な金額としてはライフネット生命の金額を使用しています。)
20歳 98.6%
30歳 98.9%
40歳 99.8%
いずれも返戻率は100%以下です。
20歳の場合が最も悪い値になっています。
以上より、賢い人なら、死亡保障はライフネット生命に加入(保険金500万円なら月額789円)し、残りの8千円を貯金すれば、かんぽ生命の「新フリープラン」より遙かにすばらしい自分保険が作れます。
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