2011年4月2日土曜日

がんばろう日本!

すべての物を押し流してしまう津波の恐ろしさ、そして自然災害の巨大さに言葉もありません。

三陸は過去に多くの津波の被害を受け、その経験と日本の土木技術により防波堤など万全の備えをしていましたが、M9の巨大地震によりすべてが無に帰しました。

私は信心深い者ではありませんが、あまりにも多くの罪もない被災者を見ると「神」はほんとうにいるのだろうかと疑いたくなります。

ニュージーランドのクライストチャーチ市の地震も今回の日本の大震災も太平洋プレートの前面で発生しています。

太平洋プレートと正面衝突している場所に日本が位置しているがために、このような過酷な運命が訪れたとも言えますが、「なぜ今」このような大災害が訪れたのかと言う被災した人たちの心からの叫びには何の答えにもならないのでしょう。

地震や津波の被害に原発の被害も重なり、加えて周辺地域にまで放射線による風評被害が広まっています。

家族、家、車、農地のすべてを失い、そして将来の故郷での復興も断たれようとしています。
多くの人たちが絶望の淵にいます。

しかし一方で被災しつつもラーメンを無料提供したり、さつまあげの工場を一部稼働させ避難所に無償で配ったり、避難所の子供たちが老人を慰問したり、何か今できることをし始める人たちもいます。

地方自治体、警察、消防、自衛隊が命懸けで救援に当たっています。
組織をあげて活動していますが、やはり根本は一人一人の使命感の強さが困難な任務に立ち向かわせているのだと思います。

そして日本の各地に、世界の各地に「何かをしなくては」と思っている人が、「何ができるのだろうか」と思っている人が大勢おられます。

今自分のできることから始めている人が大勢います。
災害ボランティア、募金、支援物資提供、節電、そして心からの祈り。

今回の地震により隣町の旭市沿岸部も津波の被害を受けました。
死者12名、行方不明3名、家屋被害数百棟

周辺の市町村から災害ボランティア延べ数千名が参加し、泥の撤去や、後片付けの支援に当たりました。
私も参加し、若い人たちと一緒に汗を流しました。

17歳の高校生3人と15歳の中学校を卒業したばかりの男の子もいました。
災害ボランティアに参加した詳しい動機は聞いていませんが、心は同じだと思います。

未曾有の大災害が老若男女を問わず日本国民すべての心を動かしそして一つにしていることを実感します。

日本は、有史以来多くの「国難」がありました。
大正12年(1923年)には関東大震災
昭和20年(1945年)には太平洋戦争の敗戦
平成7年(1995年)には阪神淡路大震災

日本はその都度独力で立ち上がってきました。
同一民族による団結心と仏教の「慈悲」の心が根底にあるのではないかと思います。

しかし今回は世界中から「日本ガンバレ」の応援もあります。
島国として孤立的な感じの日本が、工業製品の輸出やアニメなどの文化を通じて世界から必要とされ愛される隣人となっていることも実感します。

「神」がいるかいないかはわかりませんが、もしいるのだとしたらこの大災害の意味は日本が島国から世界中の友人として脱皮するチャンスを与えられたのだと言えるかもしれません。

がんばろう日本!