2014年2月25日火曜日

第一生命(株)「ブライトWay」についてのFPの評価(その4)


2016/5/12
データ更新 「平成26年度 介護給付費実態調査報告」によりアップデイトしました。


4 介護保障は必要でしょうか?


このグラフは厚生労働省の「平成26年度介護給付費実態調査」「人口推計(平成25年10月1日現在)」より私が作成したものです。(一部データは推計値です。)

積層の柱状グラフは要介護度別に介護認定された方の人数(受給者数)です。(左の目盛り)

折れ線グラフは、介護保険の受給者数が年齢階級別人口に占める割合(%)を示しています。(右の目盛り)

 一例として、75~79歳の年齢階級でみると、要介護1以下の受給者数が約27万人、要介護2以上の受給者数が約30.9万人、合計でこの年齢階級では介護保険の受給者が約57万人(左目盛り)おられます。

またこの年齢階級の人口が約630万人ですから、要介護2以上の方の人口に占める割合は4.9%になります。(右目盛り)

75~79歳の年齢階級において、要介護2以上の方は、約20人に1人しかいないのです。


日本人の平均寿命が、男性が80.50歳、女性が86.83歳ですから、80~84歳の年齢階級で見ると、要介護2以上の方は、この階級の人口の11%(9人に1人)にしかなりません。(右目盛り)

ちなみに年齢階級85~89歳では22.4%、90~94歳では41%となっています。

参考
この数値の正しい理解の仕方
82歳の段階で、生存者の割合は52%ですから、要介護2以上の受給者数が11%という正確な意味は、生まれた人が100人とすると、48人がすでに亡くなられて、残った52人の内の5人くらいが要介護2以上に認定されていることになります。つまりこの年齢でも元気な方が47人もおられるのです。
87歳では、100人の内32人が生存し、その内8人が要介護2以上に認定されていることになり、元気な方が24人おられます。


平均寿命を超えたこの年齢においても矍鑠(かくしゃく)としてお元気な方が半数以上おられるのです。

 したがって、男女とも平均寿命を超える年齢においても、約77%の人たちは食事の世話程度は受けるものの、基本的には普通の日常生活を過ごしていられるのです。


参考
厚生労働省「平成22年 国民生活基礎調査の概況」より
要介護者等の状況

日本生命のデータより
高齢者の健康(自立度の割合)


第2号被保険者の年齢階級(40~64歳)で同様に見てみると、介護保障のバカらしさが一層よくわかります。

 この階級の人口は、約4321万人です。

 このうち、要介護2以上の受給者数は7.7万人、人口比0.27%です。

 参考としてこの階級の死亡者数は1.1万人、入院患者数合計が32.6万人で、内訳は、悪性新生物4万人、糖尿病6.6万人、循環器系疾患7.2万人、精神及び行動の障害13万人などとなっています。

したがって入院リスクは要介護のリスクよりも約4倍高いと言えます。

第2号被保険者が介護認定を受けるためには、特定疾病でなければなりませんから、受給者の多くはがん(回復の見込がない状態)、脳血管疾患、糖尿病性精神障害・腎症・網膜症の患者であり、したがって介護の前の段階で医療保険の給付要件に該当しますし、身体障害にも該当するはずです。

したがって、医療保障の先の先となる要介護状態まで考えるのは心配性の人だけでよいと思います。

なんでもかんでも保障を手厚くする必要はないのです。

参考
古代中国の「杞の国」で、毎日毎日、天が崩れ落ちてしまわないかと心配している人がいて、人々に笑われていた故事から杞憂という漢字がつくられました。


5 最後に「ブライトWay」の保険料は超高すぎる!

その3で示しましたが、30歳女性の場合で比較すると、順風ライフの月額保険料は14,352円、ニッセイみらいのカタチは15,366円でほほ横並びですが、「ブライトWay」では18,651円と、順風ライフから30%もアップしています。

その原因は、はっきりいってばかげた保障を付けているためなのですが、デフレの世の中で、30%も値段を上げて新味のない商品を売ろうとするマーケティングとは、狂っているのか、凄腕ばかりの営業を抱えているのか・・・、まあお手並み拝見ですね。


閑話休題、特約の不思議
「ブライトWay」の特約の提案として、男性には8大生活習慣病入院特約D(入院日額1万円)、女性には女性特定疾病入院特約D(入院日額1万円)とレディエール(手術一時金)を組み合わせています。
でも確率として女性でも8大生活習慣病で入院する場合の方が女性疾病で入院する場合よりも多いでしょうし、乳がんの入院は胃がんよりもお金がかかるということもありません。
この場合「女性」を付けると給付金がもらえない場合の方が増えることは説明しているのかな?
保険会社は数理的に保険を設計する一方で、どうして理屈の通らない売り方をするのでしょう。どこの会社もそうなのでしょうか。それとも保険会社だから人をだますような売り方(訂正:よいイメージだけを持たせ、真実を伝えない売り方)が許されているのでしょうか?


最後に「ブライトWay」に対する私の評価は「最後の悪あがき保険」だと考えますから、賢い消費者は近づいてはいけません。


その1

その2

その3

参考
人生の後半で必要な医療費と介護費用はいくらか