2010年4月23日金曜日

夢の医療保険の提案

ネット内での人気ランキングに選ばれた保険や、FPが選ぶベスト商品などは、価格の割に内容がよく、私としてもお客様にお薦めしたいと思います。
一方、給付のバランスの観点から見た場合に、今の医療保険は、特約の重点の置き方が間違っていると私は考えています。

私が給付のバランスという対象は、三大疾病とその特約についてです。
今の医療保険の趨勢としてガン及び先進医療及び女性疾病の特約により特徴を出し、契約者にアピールをしています。
つまりは「売るための特約」となっています。

特徴的なのがガン関係の特約と日帰り入院です。
入院日額の上乗せ、手術の上乗せ、診断による一時金等、これでもかと言うほど特約があり、「2人に一人はガンになります」と脅して契約単価を引き上げていますし、日帰り入院ではお得感をアピールしていますが、事実は保険料がすごく上がるだけです。

その結果として、ガン患者になった人には自己負担額の数倍も給付される一方、脳梗塞や高血圧性疾患などで長期入院した場合に、給付額が極端に低くなってしまいます。

厚生労働省の患者調査(17年)によると、悪性新生物の患者数142万人に対して脳血管疾患の患者数は137万人もいます。
ほぼ同数に近い患者数です。
(死亡者数の比率は、ガン34万人、心疾患18万人、脳血管疾患13万人です。)

同調査から平均入院日数は、悪性新生物は26.9~34.6日(部位による)に対して、脳血管疾患は101.7日もあります。
ガンの平均入院日数は意外に短いのです。
ガンに手厚いからと言って必ずしもガンになるとは限らず、落とし穴があるということです。

以上から私が言いたいことは、医療保険に加入する目的が「死の恐怖=ガンへの備え」は間違いであり(給付のアンバランスを生ずるため。)、適切な保障とは、突然発生する「高額な治療費へ備え」ることが大切だと考えます。

「高額な治療費へ備え」ることを目的として、私の考える理想の医療保険は、

○自己負担全額の給付(保険、保険外を問わない、本人負担分のみ、通算限度額500万円、差額ベッド代は5000円/日を上限)及び入院4日間不担保です。

○特約は、通算限度額(1000万円、2000万円)だけです。

非常に分かりやすいですし、これまでのように特約の当たりはずれもありませんから、本当に一生涯安心できる医療保険だと思います。

どこかの保険会社で検討していただけませんでしょうか?
もし開発されたらDCT(dreams come true)と名付けてください。